お知らせ

【高峰秀子の証言】1945年8月15日の館山

高峰秀子著『渡世日記』(上) より

⇒ 全文はPDFで
http://bunka-isan.awa.jp/News/item/001/364/ul0815155224.pdf

 

【神風特別攻撃隊】のくだり

昭和20年8月15日の敗戦を、私は千葉県の館山で迎えた。8月のはじめから、「アメリカようそろ」という映画のロケーション撮影で館山の旅館に泊まっていたのである。

(中略)

「アメリカようそろ」の撮影に入ったのは7月末であった。

「この空襲のさなかに、館山へ行くなんて無茶だ」

「アメリカは航空基地を爆発するに決まっている」

「日本の空は神風特攻隊が守ってくれるではないか」

ロケ隊は出発した。

(中略)

汽車の窓から見る千葉の海は青く美しかった。宿に落ち着き、遅い夕飯を終えるころ、日が暮れた、と、いきなり空襲警報のサイレンがうなり出した。ビックリしたなァ、もう、である。館山最初の空襲であった。館山だけは大丈夫、とタカをくくっていた撮影隊は不意をつかれてバッタのように飛び上がり、各自の部屋から転がり出た。

(中略)

しかし、約束が違うからといって東京へ引き返すわけにはゆかない。撮影はスケジュール通りに翌朝から開始された。

ロケ現場の海岸は見渡す限りの砂浜で、掘っ立て小屋ひとつなく、空襲を受けても逃げ込む場所がない。砂浜のあちこちに「たこ壺」と呼ばれる一人用の防空壕が点々と掘られた。

(中略)

「来たーッ!」

テキは、水平線のかなたから真夏の太陽に銀翼をきらめかせながら近づいてきた。晴れ渡った青空に星のかたまりを見るようである。ゴーというB29の爆音に、キューンというような鋭い音がまじっている。それはおびただしい数の艦載機であった。

(中略)

遠くに、ズシーン!とB29が落とす爆弾の音が響き、艦載機が鋭い金属音を立てて、人家スレスレまで急降下をくり返す、そのたびにバリバリバリッと機関銃の音がして、あたり一面はモウモウたる硝煙に包まれ、火薬の匂いが鼻を刺す。

(中略)

館山は間違いなく「戦場」だった。

(中略)

8月15日。私たち俳優は、東宝からの応援の踊り子や楽団を迎えて、館山航空隊、洲崎航空隊の隊員たちを慰問した。

(中略)

天皇陛下のラジオ放送があったのは、「洲の空」の慰問が終わった直後の正午12時だった。

(中略)

私たちは半信半疑のままトラックに乗った。宿の玄さきへ一歩入ったとたんに、私の眼にとびこんだのは、玄関のホールにベッタリと座り込んだ何十人かのロケ隊の姿であった。私たちを迎えた、そのノロノロとした力のない眼差しを見たとき、私はようやく「敗戦」を納得したのである。何をどう考えていいのか、嬉しいのか、悲しいのか、口惜しいのか、さっぱり分からない。ただ「戦争が‥‥終わった。‥‥戦争が‥‥終わったのだ」と、まだ実感の湧かない言葉を心の中でくりかえすばかりだった。

(後略)

⇒ 全文はPDFで
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ZOOM上映会「南房総の戦争遺跡をたずねて」

戦後75年平和祈念

ZOOM上映会「南房総の戦争遺跡をたずねて」

日時=2020.8.15(土)11:00~12:00

参加希望者はメールでお申込み下さい。

awabunka.npo@gmail.com

ミーティングIDと参加方法をお知らせします。

オンラインセミナー、ZOOM初心者もお気軽に!

https://awa-ecom.jp/online-shop/products/detail/28

 

【房日】200809_戦時期をまるごと紹介

戦時期をまるごと紹介

館山のNPO、30日まで渚の駅で展示

(房日新聞2020年8月9日付)

館山市の渚の駅たてやまギャラリーで、戦後75年の平和を祈念する「館山まるごと博物館展」が開かれている。7点の作品や60余点のパネルが並び、本土で唯一直接軍政が敷かれた当寺の様子、館山ゆかりの芸術家を紹介している。30日まで。

NPO法人安房文化遺産フォーラム主催。今年は戦後75年の節目に当たり、映画祭なども検討してきたが、新型コロナウイルスの影響で断念。代わりに同法人がこれまで調査してきた歴史的事実を、分かりやすくパネルなどで伝える。

展示されているのは、海軍初の落下傘部隊として館山で訓練を行った版画家、秋山巌氏が落下するときに見た富士山と黒松を描いた「館山富嶽」や、旧安房中学校(現安房高)で美術も教えていた洋画家、寺崎武男氏が昭和21年に描いた「平和来たる春の女神」など芸術家の作品7点。

また、終戦後9月3日から4日間、本土で唯一館山市で直接軍政が敷かれた経験や当時の米兵と市民の交流の様子を文章や写真で紹介。同法人の調査に関わる新聞記事も数多く展示されている。

事務局長の池田恵美子さんは、「本土では、館山での直接軍政が起点となって全国に平和が訪れました。厳しい戦時期を乗り越え、平和を求めた先人の精神を多くの方に知っていただきたいです」と来場を呼び掛けている。

時間は、午前9時~午後4時45分で入場無料。問い合わせは、池田さん(090-6479-3498)へ。

戦後75年平和祈念「館山まるごと博物館」展

戦後75年平和祈念「館山まるごと博物館」展 in 渚の駅ギャラリー

‥⇒印刷用PDF

日時=2020.8.8(土)~30(日)
会場=渚の駅たてやまギャラリー

館山の戦争遺跡や先人たちが培ってきた「平和の文化」、館山ゆかりの芸術作品を紹介します。

※会場内の動画はコチラ

*館山海軍航空隊赤山地下壕跡

*128高地「戦闘指揮所」地下壕

*真珠湾攻撃と館山海軍航空隊

*沖縄戦と本土決戦

*花作り禁止令とウミホタル採取

*守られた銅像:館山の「平和記念像」

*海軍落下傘部隊の版画家・秋山巌

*壁画家・寺崎武男の平和

*国連に寄贈された遠藤虛籟の錦綴織

*青木繁「海の幸」(複製)など

2020平和祈念「館山まるごと博物館」展(PDF)

【東京新聞】200803*ハリウッドで活躍 早川雪洲

ハリウッドで活躍 早川雪洲

伝説の名優 故郷の素顔 千葉 旧千倉町で撮影 未公開写真発見

東京新聞  TOKYO Web 2020.8.3  ▶ 東京新聞 2020.8.3付 PDF

「ハリウッドで活躍した伝説のスター 魅惑の浴衣姿にドキッ お宝写真発見」

 米ハリウッドの草創期から俳優として活躍し、アカデミー賞助演男優賞にもノミネートされた早川雪洲(1886~1973年)が1930(昭和5)年5月、故郷の千葉県南房総市(旧千倉町)に凱旋した際に撮影された未公開ショットを含む写真5枚が見つかった。伝説的スターの面影をしのばせる貴重な資料となりそうだ。

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NPO運営委員会開催と会費改定のお知らせ

【NPO運営委員会】

理事+監事=13名のうち12名参加。
うち1名は熊本からリモート参加!
熊本県立大学准教授の鄭一止 (チョン.イルジ)さん

審議事項は
・2019事業報告&決算報告
・2020事業計画&予算案
・会費の改定・総会の書面開催

昨年は台風災害見舞いのご献金で何とか乗り越えられましたが、
今年はさらにコロナ禍でツアーガイド事業はかなり困難。

引き続き皆様の温かいご支援をお願いいたします。

会費改定のお知らせ(PDF)

青木繁「海の幸」記念館の休館について

公式サイト

2019年9月の台風被害に続き、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために休館しており、6月より見学再開の予定でいましたが、首都圏の第二波感染の広がりに伴い、当面は開館を見合わせることとなりました。小谷家は老夫婦もいる個人住宅ですので、何卒ご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。

赤山地下壕の見学再開について

【赤山地下壕】(館山市指定史跡) 見学再開のお知らせ

6月2日(火)より見学再開となりますが、マスク着用など注意事項をお守りください。
※団体は見学不可のため、当面はガイドサービスも中止します。

注意事項等はコチラ