お知らせ

【東京新聞】250425 市部瀬の惨劇

<2025年 戦後80年>

市部瀬の惨劇 もう二度と
動けぬ列車に機銃掃射…阿鼻叫喚
市民ら 記憶つなぐ活動

(東京新聞 2025.4.24.)

 1945年5月8日午前11時50分ごろ、多くの民間人を乗せて旧勝山町の下佐久間(現在の千葉県鋸南町)を走行中の7両編成列車が米軍戦闘機に機銃掃射され、13人が死亡、46人が重軽傷を負った。地域の名から「市部瀬(いちぶせ)の惨劇」と呼ぶ。「『二度と再び、戦争をしたり戦争に加担したりしてはならない』と伝えたい」と語り継ぐ市民グループは80年の節目となる今年も、その日に献花式を開く。(山本哲正)

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【房日連載】250417_『世界一の夕陽』 撮影現場から(25)

『世界一の夕陽と生きる』

撮影現場から (25)

(房日新聞 2025.4.17.付)

戦争の傷跡

映画を作るには、多くの人たちの協力がなくては難しい。特にドキュメンタリーは、被写体となる人を見つけるため、下調べ(映画作りでは、シナハンとかロケハンとかいう)が重要だ。

この映画の舞台となる南房総、館山地域の過去、現在、未来はどのようになっているのか? 調べなくてはならない。

今から12年前に作った映画「疎開した40万冊の図書」(第2次世界大戦中に、日比谷図書館の蔵書40万冊を疎開させたドキュメンタリー映画)の上映会を、NPO法人安房文化遺産フォーラムの池田恵美子さんが館山市で開いてくれた。その際、館山の戦争遺跡を案内していただいた。

前にも書いたが、私は、館山にある国立館山海員学校(現国立館山海上技術学校)の卒業生で、館山で学生時代の2年間を過ごしたが、戦争遺跡らしいところには行ったことがなかった。平砂浦にある砂山や沖ノ島の浜辺で、同級生たちが、弾丸の薬きょうを拾ってきて、もらったことはあったが、この地に、第2次世界大戦中に重要な軍の施設があったことは知らなかった。

ただ、自分たちが生活していた学校の建物は旧海軍の施設だった。さらに学校の艇庫がある海岸に米軍が上陸した写真がある。10年前、池田さんの案内で、館山海軍航空隊赤山地下壕(ごう)跡を見学した。長さが1・6㌔もあり、一般的な防空壕の長さが10~20㍍程度だとすると、はるかに長い。

防空壕だけではなく、軍の施設としても使用されていたと納得した。今回の映画の中で、戦争遺跡は欠かせないと、池田さんに取材をお願いした。残念ながら、撮影期間中、赤山地下壕跡は修復のため取材できなかったが、その代わりに大房岬を案内していただいた。

ここは、東京湾に入る砦(とりで)として、黒船来襲の時代から、第2次世界大戦まで使用されていたところだ。砲台跡や人間魚雷艇「回天」の基地跡が今も残っている。

撮影当日は、大学生たちに池田さんが熱心にガイドをされていた。池田さんは言う。

「日本地図を逆さにすると、房総半島は日本の先端になる。ここから太平洋に向かっている重要な場所なんです」 その時、戦争の秘話として、花づくり禁止令が出されたにもかかわらず、南房総の花を守った人たちの話を聞いた。南房総は花の街。これは知っていたが、戦争中、花の種や苗を必死になって守った人たちがいたことは知らなかった。そのあと、白間津のお花畑に行ってみた。なんと素晴らしい光景。戦争から花を守った話を聞きたいと思った。

【映画監督 金髙謙二】

(映画のホームページは https://www.sekaiichinoyuuhi.com/)

【房日寄稿②】250417_映画上映のお誘い

映画上映のお誘い
千葉市・高田宏臣

(房日新聞 2025.4.17.付)

4月27日午後1時半より、館山市コミュニティセンターで、映画「うんこと死体の復権」を上映できますことを、とてもうれしく思っています。開催実現のためにご協力くださいました皆さまに心より感謝申し上げます。

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【東京新聞】250415_排せつ物と死体が教えてくれる 命の循環 「うんこと死体の復権」上映へ

排せつ物と死体が教えてくれる 命の循環 「うんこと死体の復権」上映へ

(東京新聞 2025.4.15付) ⇒ 詳細はこちら。

 「すべての生きものが共生する循環の輪について考えてみよう!」をテーマに、ドキュメンタリー映画「うんこと死体の復権」(2024年、関野吉晴監督)の上映会とトークショーが27日、千葉県の館山市コミュニティセンター(同市北条)で開かれる。(山本哲正)

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【房日】250411_ 館山の戦跡学ぶ講演会

館山の戦跡学ぶ講演会

安房地区高校退職教職員の会が19日に開催

(房日新聞 2025.4.11.付)

安房地区高校退職教職員の会の記念講演会が19日午後1時半~2時半、館山市宮城の豊津ホールで開かれる。参加無料で、一般にも来場を呼び掛けている。

当日は、同市のNPO法人安房文化遺産フォーラムの池田恵美子さんを講師に、「館山市の戦争遺跡とまるごと博物館」と題した講演をする。「館山海軍航空隊赤山地下壕(ごう)跡」の一般公開が再開されたことに合わせ、いま一度、地域の歴史を学ぶことが目的という。

申し込み不要。問い合わせは、会長の内藤欽次さん(0470・22・8486)へ。

【房日寄稿①】250409_大神宮の森への想い

安房大神宮の森への想い

千葉市・高田宏臣

(房日新聞 2025.4.9.付)

現代社会は便利さを追求するあまり、自然の恵みと直結した自給的な暮らしから遠く離れ、土地の開発や地形の改変は奥山にも及ぶようになりました。とくにメガソーラーや風力発電などの設備開発が次々と進み、生命の源泉が破壊され、あるいは土砂災害が起きる要因となっている現状に心を痛めています。

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寺崎武男 平和の祈り展

 

<戦後80年企画>

寺崎武男 平和の祈り展

2025.5.17.(土)~ 6.10.(火)

渚のギャラリー
(館山市館山1564-1 “渚の駅”たてやま2F)
入館無料 9:00~16:45
休館日5/26(月)

*ギャラリートーク
5/18(日)13:30
6/1(日)13:30

【房日】250405_赤山ガイド、会員募集

赤山地下壕跡のガイド役
会員募集

(房日新聞 2025.4.5.付)

館山市宮城の市指定史跡「館山海軍航空隊赤山地下壕(ごう)跡」の一般公開が4月から再開されたのを受け、同市のNPO法人安房文化遺産フォーラムは、見学者や団体客向けのガイドサービスを再開する。再開に当たり、壕で見学者を案内するガイドとサポートスタッフを務める会員を募集している。

同NPOは、壕内の改修で2023年夏に公開を休止する以前、団体の事前予約に応じて、座学・テキスト付きガイドの平和学習プログラムを実施。休止前は年間約3000人を受け入れていた。個人や小グループ向けに行っていた毎月第一日曜日午前の無料ガイドサービスは6日から再開する。 続きを読む »»

【東京】250331_赤山地下壕跡 あす再開

<2025年 戦後80年>
館山市指定史跡・赤山地下壕跡 一般公開あす再開

戦争遺跡など紹介する展示室も

(東京新聞 2025.3.31.付)

千葉県館山市指定史跡の赤山地下壕(ごう)跡(同市宮城)で安全対策工事のため中止していた一般公開が、4月1日に再開される。全国に残る地下壕の中でも大規模で、太平洋戦争の記憶を今に伝える貴重な戦争遺跡だ。(山本哲正) 続きを読む »»

【読売】250330_赤山地下壕跡 改修終わる

赤山地下壕跡 改修終わる

戦後80年
館山来月1日公開再開

(読売新聞房総版 2025.3.30付)

 

県内最大規模の戦争遺跡とされる、館山市の「館山海軍航空隊赤山地下壕跡」の改修工事が終わり、4月1日に一般公開が再開される。
赤山地下壕跡は、海上自衛隊館山航空基地(旧海軍航空基地)の南隣の丘陵にある。内部には通路が張り巡らされ、その総延長は確認されているだけで約1.6キロメートルに及ぶ。
館山は東京湾の入り口に位置する戦略的要衝だった。第2次世界大戦の末期、米軍の空襲に備えて地下壕を掘り広げたとの証言がある。市が内部を整備して2004年から一部を一般公開し、05年に史跡に指定した。
地下壕が掘られた丘陵は、砂や泥などが海底に堆積してできた砂岩や泥岩の地層が隆起したもので、ツルハシを使って掘り進められたという。地下壕の壁や天井には無数のツルハシの跡が残る。
23年8月に地下壕のモルタルが剥離したため公開を取りやめ、市が改修工事を進めてきた。一般公開の再開に合わせ、隣接する豊津ホールに戦争遺跡や市内の文化財をパネルで紹介する展示室も開設した。
市の石井浩己教育長は「今年は戦後80年の節目の年。ぜひ訪れて当時に思いをはせてほしい」と話した。
一般200円、小中高生100円。午前9時半〜午後4時(受け付けは午後3時30分まで)。毎月第3火曜日は休み。