『月刊社会教育』2026年3月号
「太平洋まるごと博物館~紀州と房州とカリフォルニア」
池田恵美子(NPO法人安房文化遺産フォーラム)
はじめに
房総半島南部の安房(あわ)地域は、南北逆さの日本地図を見ると、頂点に位置している。古くから海とともに生き、広く世界の人々と交流し共生した地であり、軍事的な要衝でもあった。その歴史から、繰り返し起きる戦乱や地震津波、海難などを乗り越えて助け合い、支え合い、平和を願って生きてきた先人たちの姿を学ぶことができる。 続きを読む »»
『月刊社会教育』2026年3月号
「太平洋まるごと博物館~紀州と房州とカリフォルニア」
池田恵美子(NPO法人安房文化遺産フォーラム)
はじめに
房総半島南部の安房(あわ)地域は、南北逆さの日本地図を見ると、頂点に位置している。古くから海とともに生き、広く世界の人々と交流し共生した地であり、軍事的な要衝でもあった。その歴史から、繰り返し起きる戦乱や地震津波、海難などを乗り越えて助け合い、支え合い、平和を願って生きてきた先人たちの姿を学ぶことができる。 続きを読む »»
明治期に房総、紀伊両半島から米国へ渡った移民の歴史や文化をテーマにした企画展「舫(もや)う移民――紀州、房州、モントレーを結ぶ海の物語」が、和歌山県太地町の同町立石垣記念館で開かれている。8日まで。
和歌山県立近代美術館を中心に、NPO法人安房文化遺産フォーラム(館山市)などが参加する移民文化研究事業の成果をまとめたもので、写真やパネルなど計約50点を展示。
中心となるのは、1897年に根本村(現南1房総市白浜町根本)から米国カリフォルニア州モントレーに渡りアワビ食文化を伝えた小谷源之助、仲治郎兄弟。アワビの缶詰工場を設立するなどして成功した源之助は当地にゲストハウスを建て、和歌山県出身のヘンリー杉本ら多くの芸術家が滞在した。企画展は小谷兄弟の足跡やゲストハウスを訪れた画家たちのエピソードなどをたどる内容となっている。
日本から米国に渡った移民やそれを巡る美術についてのシンポジウム「移民がつなぐ太平洋まるごと博物館~紀州と房州とカリフォルニア~」が11日、南総文化ホールで開催された。共同で調査研究を進めてきた安房地域、和歌山県の関係者らが、研究成果を発表。180人が来場し、耳を傾けた。
移民が盛んだった和歌山県の県立近代美術館を中核に、米国の全米日系人博物館などが参画する「和歌山移民研究を軸とした国際交流事業実行委員会」の取り組み。
米・モントレーに渡った房州のアワビ漁師にも昨年からスポットを当てており、地元で調査をしているNPO法人安房文化遺産フォーラムも活動に参画。昨秋には安房、和歌山、モントレーの3地域をめぐって合同調査を実施しており、今回はこれまでの調査研究の成果について、関係者らが報告した。 続きを読む »»
奥村一郎
和歌山県立近代美術館 教育普及課長
和歌山県(紀州)と千葉県(房州)には、今でも同じ地名が数多く残っています。西の紀伊半島から東の房総半島へ、陸路が基本となった現代では互いに遠く感じられるものの、黒潮がつなぐ海路は、古くから両地を文化的にも経済的にも結びつけてきました。
和歌山県は「移民県」と呼ばれ、多くの人びとがアメリカやオーストラリアなどへ出稼ぎした歴史があります。明治期から大正期にかけて、南紀州を中心とする和歌山県人が海を越えたころ、千葉県安房地域からもカリフォルニア州モントレー地域に渡った人びとがいました。 続きを読む »»
シンポジウム 2/11(水祝)13:30~
「移民がつなぐ太平洋まるごと博物館」
展覧会 2/5(木)~15(日)
「舫う移民-紀州、房州、モントレーが結ぶ海の物語」
和歌山と千葉安房の歴史教育交流会
2/21(土)13:30-15:30 <ハイブリッド方式>
<ハイブリッド方式>
2026年2月21日(土)13:30~15:00
今年度、NPO法人安房文化遺産フォーラムは「和歌山移民研究を軸とした国際交流事業実行委員会」として文化庁事業に参画し、移民史・美術史・水産史をめぐる共同調査やシンポジウム・展覧会をおこなってきました。
同事業では、和歌山県歴史教育者協議会の現役教員をアメリカへの研修・現地調査に派遣し、授業実践に活かしています。
両者がそれぞれの実践や調査内容を報告し合い、共生社会のあり方について考えるとともに、広域的・国際的な視点へ広がる地域史教育について協議する場を企画しました。
全国のNPO会員、千葉県歴教協会員も、オンライン参加で視聴できると同時に、会場での参加も可能です。
Zoomミーティング ID: 889 0774 7684
パスコード: 918089
<和歌山>
① 田城賢司(和歌山県立串本古座高校)
「移民を熱かった授業実践を振り返って」
⓶ 寺前 駿(和歌山県立文書館)
「移民史と歴史教育を交差する」
③ 日野和樹(和歌山県立向陽中学校)
「移民について考える授業実践―アメリカ指導者研修を通じて―」
④ 山口康平(和歌山県大学附属中学校)
「和歌山での戦跡調査のこれまで」
<千葉安房>
① 池田恵美子(NPO法人安房文化遺産フォーラム共同代表)
「館山まるごと博物館」~授業づくりから地域づくりへ
⓶ 山口正明(NPO法人安房文化遺産フォーラム理事)
「太平洋をわたった南房総のアワビ漁師たち」
③ 鈴木政和(NPO法人安房文化遺産フォーラム副代表)
「外務省の渡航調査と集落の聞き取りと平和ガイド」
④ 愛沢伸雄(NPO法人安房文化遺産フォーラム共同代表)
「金澤屋の小谷兄弟をとりまく人びとと渡米の背景」
明治時代に日本から米国に渡った移民に関する調査の一環で、18日午前8時~11時半にシンポジウムがオンラインで開かれる。研究に加わるNPO法人安房文化遺産フォーラム(館山市)のメンバーらも登壇予定で、参加を呼び掛けている。無料。
移民が盛んだった和歌山県の県立近代美術館と、姉妹館である米国の全米日系人博物館が中心になって進めている「和歌山移民研究を軸とした国際交流事業」の一環。2022年から続けられており、昨年からは房州から米国に渡ったアワビ漁師にもスポットを当て、地元で調査をしている同NPOも参画している。
シンポジウムは、「日本からカリフォルニアまで共通の歴史を辿る」をテーマに、研究者、学芸員、映像作家、移民の子孫たちが登壇し、トークセッションを繰り広げる。日英同時通訳付き。Zoomを使用して参加する。開催概要から申し込みが必要。
問い合わせは、同NPOの池田さん(090・6479・3498)へ。


⇒ 資料冊子
2026年
1月18日(日)8:00~11:30〔日本時間〕
1月17日(土)15:00~18:30〔米国CF時間〕
*日英同時通訳付きライブ配信
*参加費無料 ⇒ Zoom要申込(JANM)
日本とカリフォルニアの海岸地帯をつなぐ黒潮。その潮の流れをたどると、移民、産業、アートや文化にまたがる相互に関係し合う歴史が浮かび上がってきます。とりわけ、多くが水産業に従事していた和歌山と千葉からの初期の移民は、その仕事を続けることのできたカリフォルニアのモントレーやセントラルコーストを、第二の故郷としました。物理的な距離はあっても、さまざまな形でつながりは続いていったのです。このプログラムでは、研究者、学芸員、映像作家、移民の子孫らが、それらの場所の興味深いつながりを明らかにしていきます。
本事業は、「令和7年度文化庁Innovate MUSEUM」の補助を受け、和歌山県立近代美術館の姉妹館である全米日系人博物館と共催いたします。
<テーマ>
底流:日本からカリフォルニアまで共通の歴史を辿る
<スケジュール>
▶ オープニング/主催者挨拶 8:00〜8:20
・概要説明:奥村一郎(和歌山県立近代美術館)
▶ セッション18:20〜9:45
「黒潮が繋ぐ歴史から(仮題)」
・司会:青木加苗(和歌山県立近代美術館)
・司会:櫻井敬人(太地町歴史資料室)
・講演1 池田恵美子(NPO法人安房文化遺産フォーラム共同代表)
・講演2 山口正明(NPO法人安房文化遺産フォーラム理事)
・講演3 愛沢伸雄(NPO法人安房文化遺産フォーラム共同代表)
・講演4 ティム・トーマス(日系アメリカ人市民同盟JACLモントレー)
・講演5ラリー・オダ(日系アメリカ人市民同盟JACLモントレー)
・質疑応答
▷ 休憩 9:45〜9:55
▶ セッション2 10:00〜11:15
「パーソナルな繋がりを辿って〜ロサンゼルス、モントレー、和歌山、千葉(仮題)」
・司会 クリステン・ハヤシ(全米日系人博物館)
・講演6 キミ・コダニ・ヒル(小谷源之助の孫/小圃千浦研究者)
・講演7 ジョン・エサキ(前全米日系人博物館)
・講演8 エヴァン・コダニ(小谷源之助の曾孫/全米日系人博物館)
・質疑応答
▷ 最終質疑応答および全体討議 11:15~11:30
このプログラムは、2025年度文化庁の助成事業として、和歌山県立近代美術館が運営する「和歌山における移民研究に関する国際交流プログラム実行委員会」が主催し、NPO法人安房文化遺産フォーラム、和歌山県太地町教育委員会、全米日系人博物館(JANM)が連携しています。
*シンポジウム「太平洋まるごと博物館~紀州と房州とカリフォルニア」
2026.2.11(水祝)13:30~16:00 千葉県南総文化ホール
*展覧会「舫う移民――紀州と房州とモントレー」
2026.2.5(木)~ 15(日)千葉県南総文化ホール ギャラリー
「大神宮の森」を未来に 活動団体の代表者が館山市に書籍を寄贈
館山市大神宮にある豊かな森を未来につなぐため「安房大神宮の森コモンプロジェクト」の活動を展開する、一般社団法人地球守・有機土木協会代表理事の高田宏臣さん(56)が、同プロジェクトを紹介している二つの新刊本を館山市に寄贈した。 続きを読む »»
明治期より太平洋をわたり、冷たい海で器械式潜水を導入し活躍したアワビ海士と、画家らのつむぐ物語に耳を傾けよう。
【シンポジウム】
移民がつなぐ太平洋まるごと博物館
~紀州と房州とカリフォルニア~
2026.2.11(水祝)13:30~16:00
南総文化ホール 小ホール(館山市北条740-1)
参加無料・13:00開場 続きを読む »»