館山ゆかりの「幻の画家」に焦点
近代絵画先駆け 安房高で講師も
館山ゆかりの「幻の画家」に焦点
近代絵画先駆け 安房高で講師も
明治から昭和にかけて活躍した安房地域ゆかりの芸術家、寺崎武男の生誕140年に関連した催し、「房州とイタリアを愛した画家寺崎武男・生誕140年」が館山市の南総文化ホールで開催される。NPO法人安房文化遺産フォーラムが主催し、25日から4月5日までの間で展覧会、1日にはシンポジウムが開かれる。
寺崎は、1907(明治40)年にイタリアへ渡り、ヨーロッパ美術の技法を研究し、日本に紹介した近代絵画の先駆者。大正末期からは館山市に暮らし、戦後は安房第一高校(現安房高校)の美術講師としても後進の育成に努めた。
里見氏の居城、稲村城跡が岡本城跡とともに国の史跡に指定され、10年となった。稲村城跡は簡単に指定されたわけではない。6000日に及ぶ粘り強い市民運動と、それを支え続けた多くの人たちの力が結実されたものである。
市民運動で史跡の破壊を食い止め、国の史跡になるという全国的にも珍しいことが起こったのである。この指定10年の節目に合わせるかのように、里見史研究の泰斗、滝川恒昭先生が「関東無双の大将」と呼ばれ活躍した里見義堯の人物像を克明に描いた労作『里見義堯』を上梓(じょうし)された。あとがきには次のように記されている。
「平成24年1月24日官報で稲村城跡は岡本城跡と共に国指定史跡として告示された。千葉県内の城郭跡としては千葉氏本城本佐倉城跡に次ぐ2例目の国指定史跡となり、ここに保存会を結成した愛沢伸雄氏を中心に、平成8年から足かけ17年の長きにわたって粘り強く続けられてきた稲村城跡保存運動は、当初目標とした遺跡の破壊を防ぐことだけにとどまらず、永久に保存と活用の道が開かれた国指定史跡となって結実したのであった」
房総半島南西、東京湾入口に位置する千葉県館山市。アジア・太平洋戦争中、首都・東京を守る東京湾要塞の拠点だった館山には、多くの戦争遺跡があります。
NPO法人安房文化遺産フォーラムは、アフリカ・ウガンダの子どもたちを支援するため10月に実施した「ウガンダコーヒー月間」の結果をまとめた。コーヒーの売上の一部の支援金が8万1350円で、寄付金は2万3001円が寄せられた。
県指定有形文化財に指定されている旧県立安房南高校第一校舎(館山市北条)が10月29,30両日に一般公開された。2008年に県立安房高校に統合後、NPO法人「安房文化遺産フォーラム」などが保存活動を続け、年1回の見学会を開いてきた。台風15号被害と新型コロナウイルス感染拡大の影響で19年以降は中止が続いてきたが、今年は4年ぶりに公開することができた。
(房日新聞2022.11.5付)⇒ イベント詳細 ⇒ 木造校舎の魅力
県指定有形文化財の旧県立安房南高校木造校舎(館山市北条)の見学会が29、30日、開催された。台風被害、コロナ禍を経て4年ぶりに現地での開催となり、2日間で延べ520人が来場し、旧南高校の歴史や木造の建築美などに触れた。
同校舎は、関東大震災の経験を生かした耐震構造建築で、古い日本の木造建築と当時の新しい西洋建築の要素を融合させ、1930(昭和5)年に建てられた。建設当時の様子をよくとどめており、昭和初期の県の学校建築の姿を今に伝えているとして、95(平成7)年に県の有形文化財(建造物)に指定されている。一
館山市図書館が現在の場所に移転して50年の節目を迎え、これまでの歴史を振り返ろうと、同市の菜の花ホールで講演会を実施した。専門図書館司書で安房地域の図書館活動について調査研究をする関和美氏を講師に、27人が耳を傾けた。
「館山市図書館のあゆみ~これまで・いま・これから~」と題した講演で、全国と千葉県の図書館活動の移り変わりを示しながら、同館での図書館活動を郷土資料をもとに展開した。
10月29日(土)30日(日)10時~15時(日時指定制)
会場:旧県立安房南校等学校
見学会はホームページの専用フォーム、または往復はがきで応募する
締切は10月11日(火)消印有効。
安房地域では1994年から28年にわたり、高校生と市民によるウガンダの子どもたちへの支援と交流を続けている。高校生たちの国際貢献活動は旧安房南高校に始まり、安房高校JRC(青少年赤十字)部を経て、現在は安房西高校のJRC部が引き継ぎ、館山総合高校にも友情の輪が広がっている。