お知らせ

【房日】210108*オンライン色紙展で支援
オンライン色紙展で支援
青木繁「海の幸」記念館 2月28日まで作品販売

(房日新聞2021.1.8付)1.1.8付)‥PDF

 

館山市布良の青木繁「海の幸」記念館を支援する「青木繁『海の幸』オマージュ色紙展」がオンラインで開催されている。全国15人の美術家が15点の作品を寄せ、各1万円で販売。購入金額は同記念館の管理運営の費用に充てられる。2月28日まで。

明治期を代表する画家、青木繁が国の重要文化財「海の幸」を描いたときに滞在した小谷家住宅。全国の画家、美術関係者らでつくる「NPO法人青木繁『海の幸』会」などの尽力もあり、平成18年に同記念館が開館した。

オマージュ色紙展は、開催した旧海の幸会の有志が、同記念館の管理運営費を支援する企画で、同年第1回を開催。第2回は一昨年の台風被害とコロナ禍で延期されていたが、12月28日~2月28日の期間でオンライン開催されることになった。

青木繁の画友、坂本繁二郎に師事した版画家、故・秋山巌氏による「雪ふりしきる(山頭火)」、東北生活文化大学学長の佐藤一郎氏による「櫻花」、女子美術大学名誉教授の吉武研司氏による「太陽のように2019」など、全国15人の画家、美術家が色紙サイズで各1点の作品を寄せている。

「青木繁『海の幸』記念館・小谷家住宅」のウエブサイト=QRコード=で公開。購入の申し込みは2月28日まで。希望者は必要項目(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)と第1~3希望の作家を記入して安房文化遺産フォーラムへメールか電話・ファックスする。希望者が複数重なった場合は、抽選となる。

【ちば~教育と文化】誌 No.96(201225)~『ちば』と歩んだ私の半生と近況(愛沢伸雄)

『ちば~教育と文化』誌
「『ちば』と歩んだ私の半生と近況」(愛沢伸雄)

No.96(2020.12.25)

36年にわたり、千葉県の教育と文化に寄与された貢献に敬意を申し上げます。貴誌発刊の5年後より、私は安房地域の戦争遺跡を教材化するための調査研究を始め、その7年後から里見氏稲村城跡を保存する会を発足しました。

戦争遺跡は15年を経て館山海軍航空隊赤山地下壕跡が整備・公開され、館山市指定史跡となりました。稲村城跡は17年の市民運動の末、里見氏稲村城跡群として南房総市の岡本城跡とともに国指定史跡となりました。さらに、青木繁が滞在し『海の幸』誕生の家となった小谷家住宅(館山市指定有形文化財)、小高記念館(国登録文化財)、小原家住宅(国登録文化財)など、私たちの活動を通じて、多くの文化遺産の価値が認められるようになりました。

この間、NPO法人安房文化遺産フォーラムを設立し、有形無形の多様な文化遺産を「館山まるごと博物館」ととらえ、市民が主役のまちづくり活動を進めてきました。『ちば-教育と文化』誌は、市民が声を上げる発表の場として提供され、私たちの活動は支えられてきました。改めて感謝申し上げます。

さて、私ごとですが、昨夏、心筋梗塞を起こし死線をさまよい、冠動脈バイパス手術で命が救われました。その後、頸椎後縦靱帯骨化症という難病が発覚し、今夏には首の手術をしました。現在は自宅療養をしながら、無理のない範囲で調査研究を続けています。

昨年の台風災害に続き、新型コロナウィルス感染症のパンデミックのため、NPOの運営は大変厳しくなっています。闘病中の私の分まで、次世代の専従メンバー2名ががんばってくれています。本誌を通じて繋がったご縁の皆様も、ぜひ館山のスタディツアーを企画され、またNPO会員となってご支援いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

【ちば~教育と文化】誌 No.96(201225)~「台風の災禍」池田恵美子

 ~令和元年房総半島台風の災禍(池田恵美子)

『ちば~教育と文化』誌 No.96(2020.12.25)

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第2回 青木繁「海の幸」オマージュ色紙展

第2回 青木繁「海の幸」オマージュ色紙展
~ チャリティ・オンライン展覧会 ~

【期間】2020.12.28 ~ 2021.2.28

【開催概要】 青木繁「海の幸」記念館の管理運営の一助として、全国の美術家の皆様のご協力により企画され、コロナ禍のためオンライン開催となりました。詳細はインターネットでご鑑賞下さい。販売代金は各1万円(額なし)です。会期終了後、複数希望者が重なった場合は抽選で購入者を決定しお知らせしますので、希望作家名を第三順位までご指定下さい。作品発送時に振込伝票を送付しますのでご入金をお願いいたします。

*コチラから⇒https://awa-ecom.jp/aoki-shigeru/1652/

【エコレポ】館山まるごと博物館=008 百年前の東京湾台風とパンデミックp
連載コラム「館山まるごと博物館」008(2020.12.15)
百年前の東京湾台風とパンデミック

‥⇒リンクはこちら

EICネット「エコナビ」一般財団法人環境イノベーション情報機構

・はじめに
・鋸南町史にみる東京湾台風
・安房高女の記録にみる東京湾台風
・安房高女の記録にみるパンデミック

 

‥⇒シリーズ一覧【館山まるごと博物館】
001「24年にわたるウガンダと安房の友情の絆」
002「ピースツーリズム(1)-巨大な戦争遺跡・赤山地下壕-」
003「『南総里見八犬伝』と房総の戦国大名里見氏」
004「海とアートの学校まるごと美術館」
005「ピースツーリズム(2)-本土決戦と「平和の文化」-」
006「令和元年房総半島台風の災禍」
007「女学校の魅力的な木造校舎を未来に」 -旧安房南高校の文化財建築-
008「百年前の東京湾台風とパンデミック」

 

【房日】201209*館山総合高校1年生99人が「観光の学び」

館山総合高校1年生99人が「観光の学び」
NPOの案内で地域巡る

(房日新聞2011.12.9付)‥⇒印刷用PDF

館山総合高校(渡辺嘉幸校長)の1年生99人がこのほど、学校の魅力づくりを目指した学習「観光の学び」として、館山市内で校外学習を展開した。NPO法人安房文化遺産フォーラムのガイドで、地域の魅力を学んだ。

各校の魅力を高めようと、県が平成24年度から取り組んでいる学校再編事業「県立学校改革推進プラン」の一環。

同校では、27年度から授業分野「観光の学び」を導入した。地域の自然や産業、文化を観光資源として学習することで、観光産業の意義や役割を理解し、地元への愛着と誇りを持てる人材を育てることを狙いに行われている。

同NPOによる事前学習後、校外へ。同市の▷赤山地下壕(ごう)▷青木繁「海の幸」記念館▷阿由戸の浜と記念碑▷布良?神社―などを巡った。ガイドの説明に耳を傾け、地域の文化や、戦争の歴史、昨年の台風といった災害からの復興への思いに触れた。

旧安房南高校の木造校舎では、見学とともに、教室で貝磨きのワークショップも実施。磨いた貝を使って、ペンダントをつくった。生徒らは楽しそうな表情を浮かべ、「かわいい校舎なので、大切にしたい」などと話していた。

【房日寄稿】201125*ウガンダコーヒー月間のお礼とご報告

房日新聞寄稿(珈琲キャンペーン御礼と報告)(2020.11.25)

このたびは、ウガンダ支援金付きコーヒーキャンペーンにご協賛いただき、ありがとうございました。3回目を迎えた今年、ウガンダコーヒーを楽しみにご来店くださるお客様がいらっしゃったなど、嬉しいお声も聞かれ、コーヒーの魅力とともに、コーヒーによる支援の輪が広がっています。皆様のご尽力で、「10月はウガンダコーヒー」のキャンペーンが安房地域に浸透しつつあることを感じております。

おかげさまで、ウガンダコーヒーの流通による支援金74,100円寄付19,312円が寄せられました。これらは今夏に開催された「安房・平和のための美術展」のチャリティ基金と合わせて、ウガンダ意識向上協会に送らせていただきます。

新型コロナウイルス感染症の危機に伴い、人びとの生活環境はますます厳しくなっているようです。現地の安房南洋裁学校の運営や子どもたちの教育・生活支援のほか、さまざまな緊急支援にも使われることとなりますので、改めて御礼とご報告を申し上げます。

★CUFI代表 スチュアート・センパラ ‥⇒ 「ご挨拶と感謝の言葉.pdf
★NPO安房文化遺産フォーラム代表 愛沢伸雄 ‥⇒ 「キャンペーンのお礼と報告.pdf

また、キャンペーン期間中、安房南洋裁学校の生徒たちが作った小物入れやエプロンをはじめ、牛の角を素材にした動物ストラップ等を、数店舗で試験的に販売しました。色鮮やかなアフリカ布や小物のかわいさなどが好評を得たため、追加で仕入れを検討しています。入荷次第、通信販売サイト「館山まるごと博物館ショップ」等で販売予定です。お取り扱いを希望される場合にはご相談いただければ幸いです。

これからも末永く安房とウガンダの友情が継続しますよう、引き続きご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。最後になりましたが、新型コロナウイルス感染症の収束と、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

‥⇒「ウガンダコーヒー月間」キャンペーン2020

月刊社会教育11月号*館山海軍航空隊赤山地下壕跡

『月刊社会教育』2020年11月号
日本の戦争遺跡シリーズ⑮ ~館山海軍航空隊赤山地下壕跡

文責:池田恵美子(NPO法人安房文化遺産フォーラム)

日本地図を逆さに見ると頂点にあたる館山は、明治から東京湾要塞の拠点となりました。関東大震災で隆起した館山湾を埋め立てて、一九三〇年に開かれた館山海軍航空隊は通称「陸の空母」と呼ばれ、艦上攻撃機パイロットの実戦訓練などがおこなわれていました。

〇戦跡保存の軌跡

館山市では一九八九年から市民による戦跡調査と平和教育の実践が始まり、公民館講座を通じて保存運動が広がりました。これを受けて行政当局では二〇〇二年に、「戦争遺跡保存活用方策に関する調査研究」に取り組みました。その報告書によると、将来文化財として保存活用が見込まれる戦跡は市内に四十七確認され、その大半はAランク(近代史を理解するうえで欠くことができない史跡)やBランク(特に重要な史跡)に評価されました。

そこで、戦跡を組み入れた都市づくりの目標像として、「地域オープンエアーミュージアム・館山歴史公園都市」構想が示されました。市有地である赤山地下壕跡は、平和・学習拠点として整備され、二〇〇四年から一般公開が始まり、翌年には館山市指定史跡となりました。

〇謎の多い地下要塞

赤山地下壕は大半が素掘りで、網の目状に約一・六キロ掘られています。凝灰岩質砂岩の内壁には、美しい地層の模様と丁寧に掘られたツルハシの跡が鮮明に浮かび上がっています。建設時期について、市の文化財解説看板には「昭和十年代のはじめに、ひそかに建設がはじまったという証言もあります」とする一方で、「昭和十九年より後に建設されたのではないかと考えられています」と記されており、はっきりとした資料はありません。

内部には、自力発電所・格納庫・応急治療所・奉安殿などがあります。標高六十メートルの頂上にも壕やコンクリート設備もあり、小山に縦穴をくり抜いた巨大な燃料タンク跡も二つあります。戦争末期の突貫工事で作られた防空壕ではなく、大震災後の地質を調査し場所を選定したうえで、早い段階から専門部隊により掘り始められではないかと推察できます。

赤山の近くで生まれ育った元教育長の高橋博夫氏(一九二七年生まれ)は、真珠湾攻撃前から地下壕の建設が始まっていたと証言しており、掘り出した土砂はトロッコで海に運び、埋め立てて岸壁にしたといいます。

〇本土唯一の直接軍政

ミズーリ号降伏文書調印式の翌日、米占領軍三千五百名が上陸し、館山は本土で唯一「四日間」の直接軍政が敷かれました。戦後日本の占領政策を考える試金石だったのではないかと考えられます。

米国テキサス軍事博物館には館山に上陸した司令官の報告書があり、「完全な地下海軍航空司令所が館山海軍航空基地で発見され、そこには完全な信号、電源、他の様々の装備が含まれていた」と記されています。そして今なお、赤山地下壕内には「USA」と書かれた朱文字が残っています。

 

【参考資料】

*エコレポ「ピースツーリズム①赤山地下壕跡」
https://econavi.eic.or.jp/ecorepo/live/524

*「戦後70年」証言・調査記録集
『館山海軍航空隊・赤山地下壕建設から米占領軍の直接軍政』
https://awa-ecom.jp/bunka-isan/section/books-06/

201103*千倉アワビ街道ウォーキング
渡米アワビ漁師たちのふるさとをたずねよう

昨年のウォーキング

日   時  2020年11月3日(火祝) 10~12時
集   合  9:50 七浦診療所駐車場
(南房総市千倉町大川638)
参加費  無料
申   込  090-5812-3663(鈴木)
内   容 ・ウォーキング(七浦診療所~長性寺:片道約1km)
・寺子屋講座「渡米したアワビ漁師たち」「古文書調査の状況報告」

【渡米アワビ漁師たちの歴史】
明治時代、小谷源之助・仲治郎兄弟ら南房総出身のアワビ漁師たちは、米国のカリフォルニア州モントレーに渡りました。その多くは、千倉町千田出身です。
漁師たちはヘルメット型器械式潜水具を使ったアワビ漁で一大産業を築き、アワビ缶詰やアワビステーキなど、アメリカの食文化に多くの影響を与えました。アメリカの人々とも友好的に暮らし、日系人のコミュニティもできました。
戦争により交流が途絶え、渡米アワビ漁師たちの歴史は忘れ去られてしまいましたが、戦後に残った数少ない資料から、その歴史が明らかにされてきています。
2018年末には、仲治郎旧宅の襖より大量の古文書が見つかりました。昨年の台風の被災を経て調査を再開し、解読と分析を進めています。
※古文書の調査活動についてはコチラから。