寺崎武男生誕140年~房州とイタリアを愛した画家
寺崎武男は1907年、東京美術学校卒業後にイタリアへ留学し、ヨーロッパ美術の諸技法を学び、日本に紹介した近代絵画の先駆者です。早くからルネッサンスの壁画と法隆寺の壁画を研究し、ローマの日本美術展で通訳とコーディネーターを務め、日伊文化交流に貢献しました。イタリア政府から勲章も授与されています。
法隆寺については、防火対策の不備を大正期から危惧しており、火災後には輪堂に壁画を制作しています。館山の西ノ浜に別荘を建て、やがて定住します。戦後は安房高校の美術講師として後進の育成に務め、自由の女神像を制作しています。
安房文化遺産フォーラムでは、遺族から寄贈された膨大な書簡や手帳などの分析調査を進めています。幕末から国際的に活躍していた寺崎家のファミリーヒストリーや、各界の友人など壮大なネットワークが明らかになりつつあります。ぜひご来場ください。
*作品資料展
令和5年3月25日(土)~4月5日(水)
午前10時~午後4時(最終日3時・月曜休館)
会場:千葉県南総文化ホール(館山市北条740-1)
*シンポジウム
令和5年4月1日(土) 午後2時~4時
基調講演 「日伊交流史における寺崎武男」
・ 石井元章(大阪芸術大学教授)
調査報告 「手帳と書簡から見える寺崎武男の世界」 ⇒ 論文
・愛沢伸雄(NPO法人安房文化遺産フォーラム代表)
⇒ 房日寄稿2023.3.30-31付 ⇒ 房日新聞2023.3.9付 ⇒ 東京新聞2023.3.25付
【参考サイト】