戦跡めぐりの旅では大変お世話になりました。この旅は、私にとっても、過去と現在、そして未来へとのつながりを紡ぐ大切な旅となりました。本当に有難う御座いました。
NPO法人の大切な建物の白いペンキ代にはまだまだ足りないと思いますが、カンパを同封します。お役に立てれば幸いです。草々
■「文学に読む韓国現代史」第7号(2007.2.1)寄稿
二年前に立ち上げられた中野の憲法九条の会は、バラエティに富んだ活動をしている。その催しの一つとして、戦跡めぐりの旅行が1泊2日の予定で計画された。
千葉の南房総館山をめぐる旅に17名が参加した。私達を案内して下さったのは、NPO法人南房総文化財・戦跡保存活用フォーラムの方々で、見学はABCDの四種類があり、私達が見学したのはAコースであった。
館山海軍航空隊「赤山」地下壕跡、館山海軍航空隊戦闘機用掩体壕、洲ノ埼海軍航空隊射撃場跡、1945年9月3日アメリカ軍が上陸した海岸地点等々を観て廻った。
これらの戦跡をめぐる中で、私の気持ちは暗く、深い沼の奥底に沈んでいくようであった。戦争が終わり、62年の歳月が経過したが、その傷跡は無惨に残ったまま今も叫び続けている。
とりわけ、それらを痛感させられたのは、かにた婦人の村にあった。1965年に、それまで赤線で働いていて、社会から見捨てられた女性を一生暮らせる保護施設として、深津文雄という牧師が設立した。その中の一人の寮生が、1984年に自らの従軍慰安婦体験を告白し、施設内の小高い丘に「噫従軍慰安婦」と刻まれた石碑が、天に向かって怒を突き刺すような型で建っている。
映画『赤い鯨と白い蛇』に出てくる軍の壕跡は、このかにた村の敷地内にある。天井に3メートル四方にわたってコンクリートで制作された龍のレリーフがあるが、本土決戦を前にして龍がどんな意図で作られたのかは謎として残っていた。
ユン・ジュンオクという韓国挺身隊問題対策協議会の代表が、1980年より北海道、沖縄、タイ、ラバウルの朝鮮人慰安婦の足跡を訪ね、1988年8月来日の際にこの石碑を訪れて、その後韓国KBSテレビによるドキュメンタリー番組「太平洋の魂-従軍慰安婦」の制作となり、韓国内に大きな世論を巻き起こした。
戦争責任をあいまいにして半世紀以上が過ぎ、権力者は新たに憲法を改悪し、アメリカと一緒に戦争が出来る国作りを狙っているが、日本国民は愚かではないと信じている。
先日はありがとうございました。バスが大変遅れご迷惑をおかけし、すみませんでした。池田さんのお話、愛沢さんのお話、知らないことがいっぱいで聞き入っていました。フィールドに出て戦跡を案内していただき、千葉県内にあんなに大きな地下壕があったことに驚きました。当日、参加者が書いたアンケートを会の池川が集約しましたので転送いたします。参加者全員何らかの思いがあったようです。 奥山
◎初めて参加させていただきありがとうございました。愛沢先生の話とても感動いたしました。自分には何も出来ずに人の後からついていくだけです。旗があがったらその旗を選んで自分に合った旗にはついていこうと考えています。九条は守っていくべきだと思っています。 賛同して活動することは出来ませんが、足を引っ張らないようにしたいと思っています。今日はいろいろな事を考えさせられた一日でした。伊藤さんのおっしゃる通り、楽しみながらあせらず気長にやらないとやっていけませんね。その言葉にも感動しました。まとまりませんが有意義な一日を過ごさせていただきました。
◎今日のバスツアーに参加して館山にあのような地下壕があったことは知りませんでした。本土決戦になっていれば私の現在は無かったと思います。九条の件は良く分かりますが、北朝鮮のような国がある以上外交だけで国は本当に守れるのか、徹底した議論が必要でしょう。戦後61年平和が続き、世界は大きく変わってきています。戦争はしてはいけませんが、国を守る、徹底した精神力を養うことも必要で、あらゆる面で議論していくことを考えなければならないと思います。
◎館山のNPO法人の愛沢先生の地道な活動のお話に引き込まれました。もっと聞きたいと思いました。赤山地下壕の見学はとても見ごたえがありました。資料が残されていないのが残念です。とても有意義な一日でした。
◎雨で予定の場所を全部まわれなかったのが残念。しかし、良い企画だと思います。朝日のダウンウォッチングを見て、ぜひ行きたいと思っていたので、タイミングが良かったです。九条の会趣旨には賛成ですが、各種会合に参加していますので、いまのところ参加する予定はありません。またこのような機会がありましたらご通知ください。
◎はじめて九条の会イベントバスツアーに参加させていただき、今まで知らなかった戦争の爪あとを見て大変勉強になりました。企画された皆様ありがとうございました。また、お疲れ様でした。また企画がありましたらぜひご案内お願いいたします。天気に恵まれませんでしたが、楽しい一日でした。
◎本日は一日お世話様でした。話には聞いておりましたが、千葉にこんな戦争の跡が残っていることに大変驚きました。もう二度とこんな戦跡が残ることのないように、私たちは勉強しなければいけないと強く感じました。戦争を知らない世代が多くなって、話すら直接聞くことが少なくなっている中、いろんな体験を話してくださったのも、心に残しておかなければ、と思います。
◎百聞は一見にしかずのたとえがまさにぴったりのツアーでした。元高校教師の愛沢先生のお話には感銘を受けました。一人の活動が力を得て、城跡をくずして道路を造るという方向に進んでいた行政の力を止め、城跡保存の協議会が行政指導で出来る様にまでなったこと、ちょっとした気づきを実践に移し、アフリカに学校を建てるまでになったことなど伺うと、数の力が全て真ならず。こうと信じたことを貫けば、段々に力を得、世を変えていくことも可能なのだという思いにいたりました。今後の活動にもとても力を得た気がします。巨大な壕にはひたすらびっくりしたし、戦後に米軍が上陸したと言う事実を知り、現場に立てたことは感慨深いものがありました。
◎初めて館山の戦跡を見学し、戦争中の異常さの一端をかいま見た思いがしました。愛沢先生の誰かがやるだろうではなく、一人でも正しいと思うことを積み重ねて、地道に行動していくことが大切と言う話が身にしみました。知らないことがたくさんあります。ぜひまたこのような企画をお願いします。世話人の皆様のご苦労に感謝します。今後もよろしくお願いします。
◎八千代から参加させていただきありがとうございました。機会がなくて館山戦跡を見学できて良かったです。あんなに広い洞窟とは思っていませんでした。ボランティアの方が一生懸命説明してくださってよく分かりました。ガイドブックを見て勉強します(見られなかったところ)。しろい・九条の会は色々と取り組みが多く、よく活動しているようで感心しています。雨でなかったらもう少し見れたらなー、と思いました。大変お世話になりました。日程が合えばまた参加させていただきたいと思います。
◎九条の会に初めて参加させていただきました。戦跡探訪、大変勉強になりました。アメリカ軍3000人の上陸地を目のあたりにして、当時が偲ばれました。あと2箇所はいつか個人でも訪ねて見たいと思います。これからも、このような企画をお願いしたく存じます。お世話してくださる方に多謝。
◎やっとやっと来れました。逆さ地図を見て館山が一番出っ張っていることを知り、戦略的に重要だったんですね。でも、花の種や球根を隠し持っていたしたたかさといっていいかどうか・・・。いっぱい平和の種をまいて美しい花を咲かせたいですね。
◎いわゆる古戦場は観光用に整備されているが、今日のいまだ生々しい太平洋戦争の存在が確認できる場所があれほど多くあるとは知らなかった。そういう点で大変有意義でした。戦争は人類の永遠のテーマです。絶滅できる諸悪を全人類が共通の目的で守りたいものですがね。
◎館山にこういう歴史がある事はまったく知りませんでした。何度も家族で訪れているのに・・・。帰宅後家族に報告しますが。小学校の見学コースに取り入れて欲しい所ですね。係りの皆様お疲れ様でした。会員ではないけれど、また機会があれば参加させていただきたいと思います。
◎房総にはよく出かけますが、館山にはこのような建物が残っていると思いませんでした。以前南洋の島々を訪れたとき、島々に戦争の跡が残っていました。沖縄などには戦跡もよく聞きますが、千葉にこのような所がたくさんあるというのにはびっくり。この機会をいただき、ありがとうございました。
◎この度のバスツアーに参加して大変勉強になりました。特に愛沢先生の何人かで始めることから、事が始まると言う言葉がとても印象に残りました。保存会長の楽しく、そして長く続けて行きましょうには大賛成です。ありがとうございました。
◎お天気はあいにくでしたが参加できて本当によかったです。ありがとうございました。愛沢さんはじめ案内の方々にお会いできて良かったです。今度は一泊して来たいです。今回見られなかったところへも行きたいです。米軍上陸の地は実は一度来たことがあって、まったく知らず見逃していました。館山市でも案内板ぐらい作ってほしいです。ま、それが今の現状なのでしょうね。愛沢さんのお話は、歴史の見方、教育の考え方に目からうろこでした。お会いできて良かったです。出発とか休憩トイレタイムなどすこし遅れ気味で、その分お話を聞く時間がなかったかなと、チョット細かすぎですが思った位内容の濃いお話でした。
◎初めての戦跡に参加して考えをまた強く・・・・。ありがとうございました。
◎NPO法人の愛沢先生のお話を聞けて感激しました。以前より、かにた婦人の村のお話を毎日新聞女の編集長の増田礼子さんより伺ってました。その時も、かにた婦人の村に行くのには物見遊山で行くのではなく、女性の歴史(特に日本軍はどういうことをしたのか)を学んでから行ってくださいといわれたのが記憶に残っていました。戦地に行き同行しながら軍人は恩給があるけれど、かにた婦人の村の方、その他従軍慰安婦は恩給など何もないのです。慰霊碑も国のほうに向けて建てられたそうです。韓国にも帰れず、自分の国を眺めて亡くなった方のことを思うと、今の日本の歴史観は本当にゆがめられてしまいました。今日自分の目で見たことは貴重でした。
◎私には花の種、球根を隠して保存していたと言う話が感動でした。かにた村に行きたかったです。ぜひ企画してください。
◎今回のバスツアーでは、戦争の知られざる歴史、現在に地域の見直しに取り組む人々、将来への希望のありかを学んだような気がします。「館山」というのは少し以外でしたね。沖縄のように直接戦闘がなかったせいか知名度も低いかもしれませんが。こうした記録は大切に保存していきたいですね。
◎無知な私が参加させていただき、とっても勉強になりました。ありがとうございました。母から聞いていた戦争の話を思い出しました。今度は私から娘たちへ伝える番だと感じ、今日のこと帰ったら是非話したいと思いました。
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以上寄せられたアンケートすべて原文どおり掲載しました。全21通。寒さに鼻をすすりつつ池川がまとめました。
館山の文化財・戦跡保存活用フォーラム
内閣官房長官賞を受賞〜まち・くらしづくり活動賞
…遺跡ガイドや交流事業に高い評価
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(房日新聞/読売新聞2006.11.10付)
報告=第6回里見ウォーキング開催、240名開催
報告=房総里見会を中心に「関金子ども歌舞伎」を歓迎!
報告=全国生涯学習まちづくりフェスティバルin水戸で活動発表
報告=安房・平和のための美術展からウガンダ支援活動とかにた村へ献金
報告=小高記念館リニューアル開館!
小高記念館講座:三平忠宏さん「昭和電工と館山」
赤山ガイド講座
まちなか発見・地図づくり講座
戦跡フィールドワーク
第4回国指定城跡巡見〜八王子城跡と滝山城跡
■第6回里見ウォーキング
館山市内にある里見氏ゆかりの史跡や自然、戦跡をめぐるガイド解説つきのスタンプポイントラリー・ウォーキングです。コースは館山駅西口スタートし、安房博物館・北下台・國司神社・赤山地下壕・頼忠寺・掩体壕・ヒカリモ・沼サンゴ・古代珊瑚水の泉・十二天神社・妙音院・慈恩院・館山陣屋跡・ウバガミ様・八犬伝博物館・市立博物館・館山市街(まちかどミニ博物館)・館山駅東口ゴールの約12kmです。
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【日時】2006年10月8日(日)
スタート/ 受付9:00〜10:20 館山駅西口
【参加費】500円 (マップ資料、保険料、記念品代等を含む) 小雨決行
【主催】 里見ウォーキング実行委員会 里見氏稲村城跡を保存する会・NPO南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム
【後援】 館山市・館山市教育委員会
【問合せ】館山市観光協会 西口交流センター0470-22-2530)
このたび私たちの研究合宿に際しては
戦跡ツアーガイド及び宿泊場所のご提供など
色々お世話になりありがとうございました。
一泊二日で研究発表あり、ツアーありと
盛りだくさんの合宿でしたが
昨日は愛沢先生や池田さんのお話を伺い
小沢さんの丁寧なガイドで効率よく
赤山防空壕やかにた婦人の村などを巡ることができました。
ツアー前の戦跡についてのお二人のレクチャーは
参加者の方々にとても好評でした。
また海ほたるを見せていただけたのも
思いがけなく印象深いことでした。
まずは取り急ぎお礼の気持ちを
メールにて送付させていただきます。
フォーラムに関わる方々のますますの
ご活躍を期待しております。
南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム
館山市
南房総の歴史文化を守り地域の活性化に貢献
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「南房総には、大変重要であるにもかかわらず、これまであまり知られていなかった歴史文化の痕跡が多数残っています。これらを学ぶことは、私たちに郷土への誇りと愛着を与えてくれるのです」と語るのはNPO法人南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム理事長の愛沢伸雄(あいざわのぶお)さん。
赤山地下壕をはじめとする戦争遺跡、『南総里見八犬伝』で知られる里見氏ゆかりの城跡や文化財、海洋交流の痕跡などの地域資源を調査研究し、年間200団体のガイド活動やシンポジウムの開催などで南房総の魅力を伝えています。
昔から、海路による外国との交流が行われ、また、東京湾の入口に位置することから首都防衛上の要衝であった南房総。地域の人々が主役となり、足元の歴史を見つめ直す活動を通してコミュニティーが再生され、また、地域資源を保存・活用することで多くの人が訪れる活気ある南房総を目指して活動しています。
■館山城跡無料ガイド
【日時】9月10日・24日、10月8日・22日(日)10:00〜12:00
【集合】城山公園駐車場広場のシンボルタワー前
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「館山」の地名の由来になっている城山は、戦国大名里見氏の居城跡として知られています。実際に里見氏がここに住んだのは、天正18(1590)年から25年ほどの間ですが、山麓からは、それ以前の室町時代のものである五輪塔や陶磁器も見つかっています。
江戸時代に入ってすぐに、里見忠義が伯耆国(鳥取県倉吉市)に移されると、館山藩は廃藩となり、館山城も取り壊されました。その後江戸時代の末に、旗本だった稲葉氏が新たに館山藩をたてて、この地に陣屋を築きます。第二次世界大戦中には高射砲陣地となったため、山頂が7m削られ周辺も破壊されましたが、近年、城山公園として整備されています。 (館山市立博物館ガイドマップより)
●済州島の大学教授視察
(房日新聞2006.8.30付)
..房総との歴史的関係に関心
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韓国・済州島にある国立済州大学の趙誠倫(チョウ・ソンユン)教授がこのほど、2日間にわたり安房地域に残る戦跡や、海女漁に従事した韓国人の墓地などを視察。朝鮮半島との歴史的な関係に強い関心を寄せた。
趙教授は、群馬で開かれた第10回戦争遺跡保存全国シンポジウムに出席のため来日。同大会に出席していた南房総文化財・戦跡保存活用フォーラムの池田恵美子さんから安房の戦跡や、韓国関連の史跡の話を聞いて関心を持ち、大会終了後、急遽視察に訪れた。
安房地域とほぼ同じ面積の済州島は、太平洋戦争末期には7,8万人の日本軍兵士が配置され、軍事施設が構築されたという。趙教授は社会史が専門で、韓国政府からの委託を受け戦跡の調査研究を行なっている。
視察は同フォーラムの愛沢伸雄理事長らが案内。戦跡ほか、館山市の大厳院にあるハングルが刻まれた四面石塔、県立安房博物館、館山市立博物館などを視察した。
また、昭和初期に済州島から多くの女性らがやってきて、海女漁に従事した南房総市和田町で、地元のお年寄りから証言を聞いたほか、20数基の韓国人墓石のある鴨川市の長興院を訪れ焼香した。
視察を終えた趙教授は、「房総半島には、朝鮮半島との歴史的な関係が感じられる痕跡が多く驚いた。済州島から渡って来た海女については、戦争遺跡とともに日韓の共同研究を進めていきたい。交流の歴史を知ることは、相互理解と友好関係を深める契機となる」と話していた。