お知らせ

【房日】100730*池田匠君、タカラガイ図鑑に

小6が地元で集めた宝物
館山の池田匠君
宝貝をオリジナル図鑑を

.

館山市長須賀の池田匠君(11)=北条小6年=が、同市を中心とした海岸で拾い集めたタカラガイのコレクションをまとめたガイドブック『館山のタカラガイ図鑑』を発行した。南房総で見つけることが可能なおよそ50種類のうち36種類を掲載。「この図鑑を手に収拾を楽しんでもらえれば」と池田君。

丸みを帯びた卵のような形状が特徴のタカラガイ。池田君が魅せられたのは、小学2年生の時に参加したイベントがきっかけ。海辺で活動するNPOや収集家から「タカラガイの形から貝という漢字ができたことや、世界で200種類があり館山周辺では50種類ほどが拾える」ことを教えてもらい「ワクワクして興味がわいた」。

そして父の保之さんら家族の協力で本格的な収拾活動をスタート。一時は、週末になると市内から南房総一帯の海岸に足を運び、夢中になって海岸に打ち上げられたタカラガイを探し歩いたという。

これまで集めたコレクションは36種類。中には巻貝のような形態が現れた、収拾マニア垂涎の貴重な変型フリークもある。北条小が実践している「マイプラン」と呼ばれる個人の自由研究でもテーマにしており、今でも自他ともに認める立派なタカラガイコレクターだ。

そんな池田君が不便に思っていたのが、ガイドブックがないこと。「世界中のタカラガイを紹介する本格的な図鑑ではなく、持ち運びができて、館山周辺の種類は一目でわかるものがあれば」と考えた。

◇NPOがガイドブックに仕上げる

インターネットのアルバム作成サイトを使い、全コレクションをまとめて、全20冊をつくってみたところ、コレクターやNPO法jん安房文化遺産フォーラムが高く評価。同NPOが版権を譲り受け、ローカルなガイドブックに仕上げた。

「集めたタカラガイは僕の宝物。出版してもらい小学校生活の記念になった。海岸でこの図鑑を持った人と会えたらうれしいです」と池田君。

「今度は生きたタカラガイの飼育や違う種類の貝の収拾にも挑戦しようかな」と夢を膨らませている。

A6判、64ページのポケットサイズ。カラー写真と簡単な解説で36種類のタカラガイと2つの変形フリーク、そのほかの貝やイルカの耳骨の化石なども紹介している。600円で宮沢書店と松田屋書店で販売。

(房日新聞2010.7.30付)

 

書籍紹介はコチラ

【房日】100729*安房地方公民館連携講座

赤山地下壕や四面石塔見学

安房地方公民館連協講座に市民70人

.

安房地方公民館連絡協議会の講座「見たり聞いたり安房の国」が24日午前10時から館山市コミュニティセンターでスタートした。3市1町の公民館が連携し、年間を通し全4回で開催する講座。1回目のテーマは「館山市の戦争遺跡とハングル『四面石塔』」で、70人が参加した。

NPO安房文化遺産フォーラム事務局長の池田恵美子氏が講師となった。午前の座学では、池田氏が市内にある赤山地下壕跡や大巌院の四面石塔などについて開設した。

午後からは2班に分かれて見学し、大巌心では、石川龍雄住職が寺の成り立ちや文化財などを紹介。赤山では文化遺産フォーラムのメンバーが地下壕を歩いて説明し、参加者は興味深げに見入っていた。

鋸南町から参加した男性は、「地元のことでさえ興味なければ知らない。ましてや館山だと初めて知ったことばかりで良かった」と話した。

.

(房日新聞2010.7.29付)

100724安房連携講座

「見たり・聞いたり 安房の国」アンケート(H22.7.24館山市開催)

◎ 午前の講座

・NPO立ち上げの経過とか、建設当時の人たちへの聞き取りなど、いろいろご苦労されたことが良く分かりました。

・大変解りやすく、戦争を知る者にとっては懐かしく、ちょっと終戦が遅れてくれば房州はなかったのではないかと思い、運の良さをつくづく有難いと思います。有難うございました

・館山近辺の戦争遺跡、大巌院にまつわるいろいろのお話、解りやすく楽しく聞かせていただきました。話の中で、八犬伝にまで及ぶ事柄は予想外で、大変面白く感じました。

・大変解りやすい説明とお話に引き込まれてしまい、ためになりました。

・池田講師は聞きやすく、丁寧で大変良かった。

・初めてこの講座に参加して感心しました。講師の素晴らしいお話に、もっともっと詳しく聞きたい気持ちです。有難うございました。

資料は、家に帰ってゆっくり読ませていただきます。

・ボランティアの方なのに、とても良く研究されていて弁舌さわやか、間髪いれずにさわやかな話し方に2時間の講義もあっという間に終わりました。

館山のボランティアの方々の中でも代表してお話してくださる方なので、遺跡の概要も「四面石塔」のお話も午後の学習に繋がりました。

・池田会長の語りに引き込まれてしまい、あっという間の2時間でした。楽しかったのですが口調が早かったので、もう少し、ゆっくりとお話していただけると更によかったと思います。

・逆さ地図を使用したユニークな話し、又、中国、韓国等の文化など広い視点、視野からの説明も大変良かった。

・学校の授業よりどれだけ面白いか。各中学、高校にお話に行かれているのか?

 

 

◎ 午後の講座

・ボランティアガイドさんがいろいろ勉強されていて、解説が良かったのでよく分かりました。

・赤山地下壕を見学しての感想

赤山地下壕については、以前から断片的な情報を聞いており、一度見学したいと思っておりましたが、今回この講座に参加し、思いが叶ってよかったと思います。

実際に地下壕を見て、見る前に想像していたよりも規模が大きく非常に驚きました。よく、戦前直前の物資の無い時に、これだけの規模の壕を掘った人達の苦労を思うと感無量です。

私事ですが、私も現在74歳で、あの終戦の時は9歳で東京浅草から宮城県の松島へ集団疎開の最年少組でした。色々なことがありましたが、その頃はまだ幼くて戦争のことは良く解りませんでしたが、成人して戦争について様々なことを知り、なんと愚かなことをしたんだと慙愧に耐えません。

最近も、大戦中フランスのユダヤ人がフランスの官憲によって数千人が強制収容所に送られ、ガス室で殺害されたという実話の小説を読んだばかりだったので、特に感慨深いものがありました。

今後とも、この種の戦争遺跡等を修復し、保護し、後世の人達への戒めとして残していくことが必要だと痛感いたしました。

・今日のお話は、ただ驚くばかりでした。

戦跡については、身近なところで密度の高いことが行われていたこと、人知れずどのようなものか知って73部隊の人が真菌の研究をされ、社会に役立たれたとお聞きし、人間の平和は世界共通でなければならないと強く感じ、いかに人間教育の大切さを強く強く思います。

・現地にてよく説明していただき、よく解りました。

・ユーモア等交えて、説明上手で大変良かった。

・赤山地下壕を始めて見学しました。地層をしっかり見ながら、壁の鶴嘴の跡がしっかり残っており、これだけの大きさ・長さを掘るのにさぞ大変だったろう、延べ人数はどのくらいの人達が関わっていたんだろうかと思いました。会議室、事務室、病室等々あったとのこと、ただ驚くばかりでした。この地下壕は、永遠に残して戦争の悲惨さを語りついでほしいと思います。お話をしてくださった皆様有難うございました。

・壕の見学、戦前に造られたとの話を伺い考えさせられました。私も昭和19年に疎開してきて安房は東京より安全と思っていましたが元空隊があったので、あの壕が造られたと知りびっくりしました。でも、平和になり考えさせられる事が沢山ありました。説明してくださった方の心のこもったお話にも感動しました。

・近隣の市町村に住んでいながら初めて赤山を訪れた。戦跡が多く残ることを知り安房の歴史的価値の高さを実感した。

 

 

◎ あなたが関心を持っているテーマや聞きたい話、その他お気づきになられたことをご記入ください。

・房総の地質及び火山帯はあるのか、いつか地震は起きるのか

・房総に在る昔話等(各地区に)地域との関連等知りたいと思います。

・歴史、里山歩き、地形など

・平和を願うこと、再び戦争をしてはいけないこと、郷土を、そこに住む人達で大切に守り伝承していくこと

・NPO会員募集について、特色やメリット等についてパンフレットの内容を具体的に話されて方が、効果が上がると思う。

 

 

 

【房日】100722*赤山地下壕に大型バス駐車場完成

赤山地下壕の駐車場完成

大型バスのスペースも

.

館山市の戦争遺跡「館山海軍航空隊赤山地下壕跡(通称・赤山地下壕跡)」の見学者用に、同市が今年3月から整備を進めていた駐車場が完成、供用を開始した。要望が多かった大型バス用の枠も確保しており、「学習旅行やツアーなどでの見学者増につなげたい」と同市。

赤山地下壕跡は、全長約1・6㌔と全国的にみても大規模な防空壕で、市の史跡にも指定されている。平成16年4月から一部を公開しており、年間1万5000人前後、昨年は個人と団体合わせて1万7000人余りが見学に足を運んでいる。

マイカーなどの見学者については、これまで豊津ホールの駐車場を提供していたが、十分な広さとはいえず、大型バスをとめる余裕も無し。地下壕の認知度が高まり団体の見学者が増加する中、専用駐車場の整備が求められていた。

完成した駐車場は、ホール東側にあった高台の駐車スペースを改良して広げたもの。土手を切り取り約1000平方㍍の平地を造成、アスファルト舗装を施して、乗用車18台分、大型バス2台分の駐車枠を設けた。

また、駐車場から地下壕入り口まで、約120㍍のアプローチ道の所どころにあった未舗装部分も、「雨天時には、ぬかるんで足元が悪い」などと不評だったことから、アスファルト舗装で解消した。

総工費は約2140万円で、地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用した。今後、市では案内看板なども設置していく予定。

【写真説明】大型バスのスペースも設けた駐車場=館山

(房日新聞2010.7.22付)

【房日】100720=「桜花」基地跡で専門家調査

「類例のない貴重な遺跡」
南房総「桜花」基地跡で専門家
市民団体が調査

(房日新聞 2010.7.20.付)

南房総市の市民グループ「南房総・平和をつくる会」(八木直樹代表)が18,19の両日、文化財保存の専門家である十菱駿武・山梨学院大学教授(考古学)を招き、同市下滝田にある旧海軍の航空特攻兵器「桜花」基地跡の測量調査を実施した。
同会が目指す、基地跡の文化財指定に向けた、第一歩となる作業。今年3月に一部崩落が確認されたコンクリート製カタパルト(発射台)の、持ち土部分などの緊急補修も合わせて行った。
同会ではこれまで、現地を保存する目的で定期的に草刈り作業を行ってきたほか、カタパルト部分の簡単な測量を実施。今回は ①カタパルト部分をより詳細に記録した20分の1縮尺の図面づくり ②格納庫跡があるとみられる周辺部分を含めた、100分の1の測量図作成-に取り組んだ。
作業に先立ち、十菱教授は18日午後、滝田公民館で「戦争遺跡を考古学からみる」と題して約1時間講義。同教授がこれまでかかわってきた長野県南アルプス市の「ロタコ(御勅使河原飛行場)」跡の調査事例などを紹介しつつ、「戦争遺跡は全国で250か所で、数は決して多くない。適切な調査を行い、(戦争)体験者の記録もできるだけ早く行っていくことが必要」と指摘した。
また下滝田基地跡の遺構については「カタパルトに開いている穴には縦方向の枕木が入り、その上で横の枕木と鋼鉄製のレールが敷かれたと考えられる」と説明。「類例がない貴重な遺跡で、資料さえ調えば文化財となる十分な資格がある」とじゃたった。

 

【房日】100708*日中韓の中高生らが歴史キャンプ

(房日新聞2010.7.8付)

日中韓の中高生ら8月に歴史キャンプ

.

日中韓3か国の中・高校生らが過去の歴史と向き合い、これからの平和と交流を考える「日中韓青少年歴史体験キャンプ」が、8月に館山市と南房総市を舞台に開かれることになった。キャンプを主催する同実行委員会とNPO法人安房文化遺産フォーラムでは、参加者を募っている。

キャンプは8月4日から9日まで、南房総市富浦町の大房岬少年自然の家を宿舎に行なわれ、中国、韓国からは50人ずつが参加する予定。

計画では、安房の戦跡学習や、安房地域における中国、韓国との交流や歴史を巡るフィールドワーク、東アジアの歴史に関する講演、3か国代表による討論などのほか、スポーツ大会、キャンプファイアーを行なう。

募集しているのは、中学生・高校生合わせて40人、大学生10人で定員になり次第締め切る。費用は3万3000円。

希望者は所定の申込用紙に必要事項を記入し、ファクスで送る。送り先は安房文化遺産フォーラムへ。締切は20日。

.

開催概要はコチラ

【沖縄タイムス】100620_パネリスト5人の発言要旨

第14回戦争遺跡全国シンポジウム沖縄南風原大会

(沖縄タイムス2010.6.20付)

 

十菱駿武氏(戦争遺跡保存全国ネットワーク代表)
「平和ガイドが重要」

吉濱忍氏:(沖国大教授)
「足元の戦跡認識を」

大城和喜氏(前南風原文化センター館長)
「負の歴史を伝える」

北原高子氏(松代大本営の保存をすすめる会事務局長)
「目的が全く違う壕」

愛沢伸雄氏(安房文化遺産フォーラム代表)
「地域ごど博物館へ」

【房日】100618*館山市長選候補予定の2氏に聞く

(房日新聞2010.6.18付)

館山市長選立候補予定の2氏に聞く

◆石神正義氏

「市民参画の仕組みつくる」

—出馬表明が急浮上した印象がある。いつ決断したのか。

4月ごろから要請を受け、5月半ばに決意を固めた。もう少し構想を練るべきと思っていたが、周囲から早くしてほしいとの声を受け、きょうの表明となった。

—里・まち連携で協定も結んでいる中野区副区長の出馬。市民も驚いていると思うが。

昨年までの事業はイベント型。これでは経済効果も人的交流も生まれない。活動の主役を行政から市民や生産者、商業者にバトンタッチし、実利を挙げていくべき。中野から見て、館山はまとまりが見えなかった。

—候補者として、ご自身と金丸市長との大きな違いは何だと考えるか。

行政経験の違い。これまで行財政改革も実際に担当し、自分が市民からチェックされながらやってきた。市民に情報をとことん公開し、痛みを分かち合っていかないと行革はできないことを身にしみている。

—具体的な政策を市民に提示するのはいつか。

あれをする、これをするではなく、今後の市政の道すじや戦略、市民参画の仕組みづくりを中心に9月初旬には発表したい。自治基本条例はぜひつくりたい。

—市民派候補を前面に出すのか。

つくりあげたマニフェストに賛同していただける市議の方とは手を結んでいく。今の時点で一致しているのは市民グループのみだ。これからいろんな立場の人と話をしたい。

—立候補を要請した人たちは、何を最も強く訴えたのか。

医療問題。看護師不足対策に今着手しなければ手遅れになると言われた。非常に重く受けとめた。解決には、この地域全体で連携していくことが重要だ。

.

◆金丸謙一氏

「観光と子育て施策進める」

—対立候補の出馬が確定的となり、一騎打ちの選挙戦になる公算が濃厚となったが

対抗馬がどうこうではなく、私自身のこれまでの実績に関して評価を受けることだと真摯に受け止めている。

—立候補にあたり市民に訴えていきたいこと。公約とすべき重点施策は何か

いまの館山市が取り組むべき重要課題は「観光」だと思っている。ひと口に観光といっても裾野が広く、農漁業をはじめとしたあらゆる産業振興につながるし、職場づくりや移住・定住増へと発展するポテンシャルを持っている。それには、すぐに取り組めるものと、これから投資して整備するものがあり、その2段階で進めていく。今できるものとして、スポーツイベントの誘致や特産品づくり、教育・学習旅行の受け入れなどを積極的に展開している。

また、拠点づくりとして、完成した多目的観光桟橋とその基部に整備している渚の駅を核に、城山公園や洲崎灯台、平砂浦海岸、那古・船形方面など観光ポイントを面でとらえた整備を進めていく。

さらに、いままでも推進してきた子育て政策では、新たに保育環境の充実にも力を入れ、子育て世代が館山に住み続けたいと思えるまちにしたい。

—対抗馬を擁立する市民グループは、金丸市政への不満の裏返しとも考えられるが、そのあたりについては

私がこれまで(諸施策の)種をまいてきたことが、市民に分かってもらえなかった、分かり易く発信できていなかったのかなと自省もしている。しかし、厳しい財政のなかで行革を進めつつ、投資もしていく。そのバランスをなかなか理解してもらえなかった。

—相手の候補が高校時代の同級生ということだが

それは致し方ない。とにかく正々堂々と戦っていきたい。