メディア報道

【房日】180712*七夕射会の結果

(房日新聞2018.7.12)

館山市弓道会(石?和夫会長)の七夕射会が7日、市営弓道場であり、15人が競い合った。

成績上位者は以下のとおり。=敬称略

①嶌田真実②能重智枝③池田恵美子④成田齊⑤木村明美

【房日】180712*待望の「朝日」複製画完成

待望の「朝日」複製完成、青木繁の絶筆作品

あす布良で除幕式

房日新聞2018.7.12付‥⇒印刷用PDF

明治期を代表する洋画家、青木繁の絶筆「朝日」の複製画が制作され、館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」に展示される。あす13日に現地で除幕式がある。

「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」の依頼で、「海の幸」や「わだつみのいろこの宮」の複製画なども手掛けた、同会副会長でカラースキャナー1級技能士の島田吉廣氏(68)=同市犬石=が制作した。

「朝日」(佐賀県立小城高校同窓会所蔵)は、28歳で早世した青木が、佐賀県唐津で最後に描いた作品。島田氏は、画像データを許可を得て入手し、作品の傷みややけをコンピューター上で巧みに修正し、制作当時の原画の色彩を原寸大(縦72・5㌢、横115・0㌢)で再現した。

「『朝日』は波に映る陽の光の色合いが素晴らしい。この色合いを表現にするのに苦労した。原作品に近いレプリカを制作することができたと思う」と島田氏。

館長の小谷福哲氏(67)は「苦労して制作してもらいありがたい。絶筆『朝日』はぜひとも欲しかった作品で、『海の幸』はじめ、5つのレプリカ作品がそろった。制作当時の色合いが表現されているレプリカならではの魅力を多くの人に楽しんでもらいたい」と喜んだ。

保存会では、青木繁の生誕記念日に合わせてあす13日午前10時から、現地で除幕式をしてお披露目する。当日は入館料(一般200円)が無料になる。

前日のきょう12日午後1時半からは、「複製画『朝日』の制作から青木繁作品を語る」をテーマに制作者の島田氏の講演もある。参加費は300円(入館料込み。資料、茶菓子代付き)。

問い合わせは、事務局の安房文化遺産フォーラム(0470—22—8271)まで。

【写真説明】「朝日」のレプリカと島田氏(右)と小谷氏= 館山

【房日】180622*布良でスケッチツアー:女子美大付属中2年生141人

布良でスケッチツアー

女子美大付属中2年生141人

(房日新聞2018.6.22付)‥⇒印刷用PDF

東京の女子美術大学付属中学校2年生141人がこのほど、館山市布良にスケッチツアーに訪れ、青木繁が海の幸を描いた雰囲気を感じながら絵を描いた。

スケッチツアーは同校の伝統行事で、2年生は千葉県内で海を描くのが恒例。布良は明治を代表する画家・青木繁が愛した聖地で、女子美大の名誉理事長の大村智氏は海の幸が描かれた「小谷家住宅」の保存活動に尽力した「NPO法人青木繁『海の幸』会」の理事を務めるなど大学と縁の深い地でもあり、今回初めて布良でのツアーが実現した。

2泊3日の日程で訪れた生徒らは、初日はNPO安房文化遺産フォーラムの案内で、小谷家住宅、布良崎神社、布良漁港などを見学。2日目に1日がかりで水彩画でスケッチに取り組み、小谷家の記念館やアジサイ、港の風景、神社の鳥居越しの海など思い思いにスケッチブックに描いた。

同中学校の担当教員は「さまざまなロケーションがあり、いろいろな絵を描くことができた。館山は青木をはじめ近代画家たちが愛した地域で、そうした魅力を生徒たちも感じ取っていることが絵にも表われていた。来年もぜひ訪れて体験させたい」と話していた。

【房日】180428*海の幸記念館GW中は開館

海の幸記念館、GW中は開館

(房日新聞2018年4月28日付)

館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」は、ゴールデンウィークまつりとして、きょう28日から5月6日まで毎日開館(通常は土曜、月曜日のみ)する。あす29日と5月4日にはウオークイベントもある。

29日と4日にあるのは「癒しの森ウオーキングIN安房自然村」で、午前10時から、安房自然村ホテル正翠荘で午前9時半から受け付け。参加費は500円(小中高300円)で、入館券、傷害保険付。

海の幸記念館は、午前10時から午後4時まで。維持協力金(入館料)が一般200円、小、中、高100円。

問い合わせは、NPO法人安房文化遺産フォーラム(0470-22-8271)まで。

【房日】180418*旧安房南高の木造校舎を愛する会メンバー20人草刈に汗

旧安房南高の木造校舎を愛する会

メンバー20人草刈りに汗

舞台の裕次郎映画5月に上映も

(房日新聞2018.4.18付)‥➾印刷用PDF

館山市の旧安房南高木造校舎の保存活用を目指す市民グループ「安房高等女学校木造校舎を愛する会」がこのほど、敷地内の草刈りや掃除を行った。メンバーら約20人が繰り出して作業し、終了後は今後の活動などについて意見交換した。

木造2階建ての同校舎は、関東大震災後の昭和5年に建てられた。日本古来の木造建築と西洋建築を融合させたつくりが特徴で、当時の最新技術で耐震性にも優れている。

平成7年に県文化財に指定され、そのノスタルジックな姿から映画やドラマなどのロケにも活用されている。

安房高に統合された現在は、年に一度の見学会が開かれている程度で、同会がボランティアで清掃奉仕。春の陽気で周囲の雑草も生い茂ってきたことから、この日の草刈りとなった。

繰り出した会員らが手分けして1時間ほど草刈り。終わるとお茶を飲みながら、意見交換した。同校が舞台となっている石原裕次郎主演の「嵐の中を突っ走れ」の上映会を5月20日に開催することなどを確認した。

【読売】180417*館山の地下壕跡入場最多に

館山の地下壕跡、入場最多に

昨年度3万8248人、団体と県外客が大幅増

(読売千葉2018.4.17付)‥➾印刷用PDF

館山市の指定史跡「館山海軍航空隊赤山地下壕(ごう)跡」の入場者数が2017年度、3万8248人に上り、過去最多を更新した。平和学習の場だけでなく観光拠点としても人気で、団体客と県外客が大幅に増加した。

市によると、赤山地下壕跡は総延長1.6キロ。全国的にも大規模な壕で、一級品の戦争遺跡として知られる。大部分は素掘りで、砂岩と泥岩層が織りなす美しいしま模様の地層が特徴だ。安全が確保されている250メートルが04年度から公開されている。

入場者数は公開が始まって以降、年間1万5000人前後で推移していたが、戦後70年を機に記念行事が開かれたり、メディアで紹介されたりして知名度がアップ。15年度に3万人を超え、16年度は3万1550人を記録した。

17年度は団体客が前年度からほぼ倍増し、全体の41%を占めた。県外客も4割増えて全体の71%となり、市は「戦争遺跡が観光資源として見直され、旅行会社のツアーに組み込まれたことが大きいようだ」としている。今後、ガイドマップや説明用看板の内容を充実させていく考えだ。

入場料は一般200円で、NPOによる有料ガイドもある。問い合わせは市豊津ホール(0470・24・1911)。

【房日】180407*赤山地下壕入壕者過去最多

赤山地下壕、入壕者過去最多を更新

ツアー増え団体客が倍増

(房日新聞2018.4.7付)‥➾印刷用PDF

館山市の戦争遺跡「館山海軍航空隊赤山地下壕(ごう)」の平成29年度の入壕者数が、3万8248人(前年比6698人増)で過去最多を更新した。戦後70年を契機に注目を集めており、同年度は団体客が倍増したことで、トータルで約2割増の大幅な増加をみせた。

赤山地下壕は、総延長約1・6キロもある全国的にも大規模な防空壕で、館山を代表する戦跡のひとつ。

入壕者数は、以前は年間1万5000人前後だったが、戦後70周年の節目となった27年度以降は3万人台にふえている。

新聞、テレビで数多く紹介され知名度がアップしたことが増加の要因だが、29年度は過去最高だった昨年度もさらに上回った。

市のまとめによると、入壕者の内訳は主体の個人客は2万2511人(同1041人減)でやや減だったが、団体客が1万5737人(同7739人増)と倍増。県外客も4割超増えた。

旅行会社のツアーが増えたことが理由で、市は「平和学習の拠点のみでなく、観光資源としても定着してきたことを裏付けるものと考えている」と分析。

今後も入壕者に手渡すガイドマップの内容の充実や壕内の説明看板のせっちなど施設の充実を図るという。

【Sai(サイ)Vol.78】171201*グラビア安房の国(千葉県館山市)

グラビア安房の国

『Sai』vol.78(2017.12.1) ‥⇒印刷用PDF(P.1)‥⇒印刷用PDF(P.2)

発行=一般社団法人在日コリアン・マイノリティ人権研究センター

千葉県館山市とその周辺はかつて「安房国」と呼ばれ、東日本の玄関口として重要な港を擁し、多くの海洋民が交流と共生を繰り返してきた。一方で、交易の支配権をめぐる様々な権力の影響を受けており、その象徴として中世の城跡群や近代の戦争遺跡群も多く見られる。その一部を紹介する。

 

「かにた婦人の村」と「噫 従軍慰安婦」石碑

1965年、深津文雄牧師は、社会から見捨てられた女性たちが一生安心して暮らせる婦人保護施設「かにた婦人野村」を設立した。1984年、一人の寮生が自ら従軍慰安婦体験を牧師に告白する。この告白を受けて、1985年、施設内にある小高い丘に1本のヒノキの柱を建てた。そして翌年そこに「噫(ああ) 従軍慰安婦」と刻まれた石碑が建立された。

「韓国挺身隊問題対策協議会」の代表ユン・ジョンオクさんが1988年8月にこの石碑を訪れた。

128高地「戦闘指揮所」

戦争末期、館山への敵上陸を阻止するための抵抗拠点として「洲ノ埼海軍航空隊」敷地内(現在は「かにた婦人の村」)に建設された地下壕。壕内には「戦闘指揮所」「作戦室」という額が残っており、「昭和19年12月竣工」「中島分隊」と刻字されている。さらに奥の小部屋の天井には約3m四方に掘られた龍のレリーフがあり、全国でも珍しい貴重な地下壕。

 

赤山地下壕

現在の海上自衛隊館山基地のすぐ南側に、通称「赤山」と呼ばれる標高60mの小高い山がある。凝灰質砂岩などからできた岩山の中には、総延長2㎞近い地下壕と、巨大な燃料タンク基地跡などが残っている。戦争末期に格納施設がつくられ、緊急の兵舎や医療施設として、基地の司令部・奉安殿・戦闘指揮所・兵舎・病院・発電所・航空機部品格納庫・兵器貯蔵庫・燃料貯蔵庫などの施設があったと考えられ、全国でも極めて珍しい航空要塞的機能をもった地下壕であったと推定される。

大巌院と四面石塔

1603(慶長8)年、里見義康の帰依により、雄誉霊巌上人を開山として創建。浄土宗の檀林。ここに1624(元和10)年、雄誉霊巌上人が建立した四面石塔がある。高さは219㎝。東西南北の各面に、朝鮮ハングル・中国篆字・和風漢字・印度梵字で「南無阿弥陀仏」と刻まれている。特に注目されるのは「ハングル字形」が朝鮮国第4大王世宗が1446年に公布したものの、短期間で消滅したという創生初期の「東国正韻」式の字形といわれ、韓国にもない非常に貴重なものである。

秀吉の朝鮮侵略と家康の回答兼刷還使事業にかかわる時代背景から、異国で亡くなった戦没者供養と平和祈願をこめて建立されたと推察される。

【読売】180316*小谷家住宅で人形浄瑠璃楽しむ

館山・小谷家住宅で人形浄瑠璃楽しむ

(読売新聞千葉版2018.3.16付)‥⇒印刷用PDF

館山市布良(めら)の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」で21日、江戸人形浄瑠璃を楽しむ会が開かれる。

築役130年の小谷家住宅の周辺地域では、かつて人形浄瑠璃が行われていた。住宅の雰囲気にも合うため、昨年初めて同記念館で上演したところ好評を博した。このため、今回は午前10時からと午後1時半からの2回上演する。

出演は相模原市を拠点に活動する江戸人形浄瑠璃保存会(中込功代表)の一座。「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」など2演目を上演する・

公演に合わせ、人形浄瑠璃の主人公の女性たちを描いた日本画の特別展示も行われる。

人形浄瑠璃の定員はいずれの回も40人。鑑賞料は1000円。要予約。問い合わせは小谷さん(090・3434・3622)へ。

【新美術新聞】180321*NPO法人青木繁「海の幸」会「快燦会」開催

NPO法人青木繁「海の幸」会「快燦会」開催

「小谷家住宅」修復・保存の目標達成

(新美術新聞2018.3.21付)‥⇒印刷用PDF

洋画家・青木繁が滞在し、代表作「海の幸」を制作した千葉県館山市の「小谷家住宅」の修復・保存を目的とした「NPO法人青木繁『海の幸』会(大村智理事長)は、当初の目標を達成し、2月22日、東京都内で解散式=愉快に燦然と輝くお別れの会「快燦会」を行った。

「海の幸」が生まれた小谷家を保存しようと、洋画家・吉武研司、吉岡友次郎両氏の呼びかけに、画家、美術関係者が賛同、2010年1月NPO法人の登記、同年2月に設立総会を開催、地元館山市の「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」(NPO法人安房文化遺産フォーラム)と協働し、目標金額4300万円を目指し募金活動を行った。

その輪は広く一般にも広がり、文化講演会や館山市へのバスツアー、また青木繁「海の幸」オマージュ展(出品作家269名のチャリティー展)が東京、京都、福岡など全国で14回開催された。そして寄付の目処がついた2014年4月より工事に着工、2016年2月には目標金額4300万円を達成し、同年4月29日には「青木繁『海の幸』記念館・小谷家住宅」の一般公開が開始された。

現在までにおよそ4500万円の寄付が寄せられ、同会からは約3500万円(石橋財団からの助成金はじめ、理事長の大村智氏、青木繁の孫・松永洋子ほか、オマージュ展売り上げなど、協賛会員及び協力者700人超からの寄付金)、及び地元では約1200万円(館山保存会の募金、館山市の補助金など)、ふるさと納税などを利用した寄付金が集まった。

同会副理事長の洋画家・入江観氏は「所期の目的を達成するために、予想をはるかに超えて8年の歳月がかかったが、それは多くの人々の『海の幸』への思いと善意が結晶した証であった」とこれまでの活動を振り返る。

同会のこれまでの活動記録は、詳細な報告書『青木繁「海の幸」と布良(めら)』(掲出)に編纂され、後世に残された。

なお、地元館山市では青木の没後50年を記念し1962年「海の幸」記念碑が建立され、歴史・文化的価値の高い小谷家住宅を保存するための長い活動の歴史がある。現在は「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」が継承し、小谷家の管理・運営を担い、さらなる協力を呼び掛けている。

★青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅

(千葉県館山市布良1256)

開館:毎週土・日曜(お盆時期・年末年始を除く、4月〜9月=10〜16時、10〜3月=10〜15時

料金:維持協力金・一般200円

※布良へは東京駅八重洲南口発、バスタ新宿発の高速バスが便利。