一般

元気なまちづくり市民のつどいに参加して(千葉大学さんまプロジェクト)

◆川上和宏さん(千葉大学大学院教育学研究科/杉並区立社会教育センター社会教育専門職員)

「地域の物語」からアイディアが生まれた—地域づくりフォーラムに参加してー


「ナマダ(うつぼ)物語」… 「メラ星プロジェクト」… 「タガメ商品開発」…

富崎地域をより楽しくしようと、この地域の人、そうではない人一緒になってグループトークで出し合ったアイディア。グループでの話し合いは、一人ひとりのまちづくりのためのアイディアを出し合いながらも、この富崎地域がどんなまちで、どんな歴史があって…という「地域の物語」の語り合いが中心にあった。そして、地域の人間でも、ましてや館山の人間でもない私は、地域のみなさんの「物語」が聞けて本当におもしろかったし、興味深かった。

「冬のこの地域の名物はうつぼの干物。しかし、うつぼをとりすぎると海の中の食物連鎖で最終的にアワビが減ってしまう…」

「1月の末から2月あたまにかけてたった3日間だけ、この地域から見られる星、布良星。かつて漁に出かけて亡くなられた方たちは、あの布良星になったと思われていた…」

「夏に大量にあがるタガメという魚。たくさん取れすぎたときには、地域の人たちへ町内放送が入り、各地域の代表者が取りに行って分配する…」

こうした物語は、ここに来て、ここにずっと住んできた人たちからでなければ、絶対に聞けない話。また、とても印象的だったのは、こうした物語を伝える地域のみなさんの顔が、とても楽しそうに、誇らしげにしていたこと。思わず、惹きこまれてしまう。そして、この物語の語り合いがおおいに盛り上がり、そこから、地域をより楽しくするためのアイディアにつながっていく。

こうやって、自分たちの知っていることや思い出の物語を語り合い、みんなで自分のまちをよりよくしようと頭をひねる。地域の人たちが一緒になってこうした話し合いができる場が地域の中にあること、これがとても大切だと考えさせられた。

そしてもう1つ大事なことは、その土地の物語には、他所から来た人にとって、とても魅力があるということ。商業的な施設だけが魅力ではない。その土地の人とのかかわりあいのできる空間・時間があったら、それこそが何度もこの地域に来たいと思える資源となりうる。富崎の地域のみなさんから、貴重な物語とパワーをもらった1日だった。



◆岩谷良恵さん(JAICAボリビア村落開発普及員)


富崎の地域づくりについて、たくさんの方々が集まり、各グループに分かれて、熱心に、また、楽しそうに話しているのを見て、この地域の外から来てみて、これからが本当におもしろい地域づくりへと向かう希望を感じています。

私が参加していたグループでは、特に布良と相浜の合同のお祭りを、伝統的な文化背景を生かして復活させながらやってはどうか、というテーマで盛り上がりました。

日本各地でも、ある時期に途絶え、また消えていきそうな伝統を復活させながら、老若男女、子どもから「創年」世代までが、再び新しい文化をつくりだす実践があり、このような企画は、とても良いものだと思っております。

祭りを成功させるため、というよりも、祭りを準備するまでの過程で、地域の人々がよくおしゃべりし、時にぶつかりあいがあるかもしれなくとも、やりとげることで、一人ひとりの良さや違いを生かし合って、一人ひとりが地域の主人公として活躍できる場が創っていけたら、きっと地域が、時間はかかっても、自然と活性化していくと思います。地域の人たち自身が楽しいと思うことは観光客が見ても、楽しいと感じるのではないでしょうか?

もちろん、病院や公共交通の問題など、富崎だけではなく、日本の各地域が問題を抱えています。例えば、小さなバス(ミニバス)を走らせることについて、私たちのグループでも検討しましたが、国の法律との兼ね合いで、難しい問題があると、私は初めて知りました。

ですが、今は「地方の時代」として、逆に、政府が一律に決めている法律が地域の実情にあっていないのであれば、富崎から、あるいは、館山市から全国に発信する形で取り組み、

逆に機能しない法律を変えてしまうようなユニークな実践をしても良いのではないかと、思っています。

私は、3月11日以降、福島県・三春町(原発から45キロ)の故郷を、人災とも言える原発事故のために、もしかしたら手放さなければならないと思ってきました。今思うのは、やはり故郷は大切で、たとえ今は遠くに住んでいる方々でも、富崎に何かあれば、それを思わずにはいられないと感じています。

現在は、「ふるさと納税」という仕組みで、自分の故郷を出た人も、税金の一部を支援金として、自分がお金を納めたいと思う自治体に収められるそうです。そういった仕組みも活用しながら、富崎内外にいる人たちが、自分たちの地域を楽しく生きていく場にしていかれることを、心から願っております。

突然に参加させていただき、本当にありがとうございました。

元気なまちづくり市民のつどいに参加して(聖徳大学生)

◆室井 みなみさん(聖徳大学生涯教育文化学科4年)


今回まちづくりについて、現地の方々とこれからのまちづくりについて直接意見を交わし合ったのは初めてで非常に勉強になりました。

福留先生から今までまちづくりは女性が中心だと伺っていたため、今回男性の参加がほとんどであったことに大変驚きました。グループディスカッションをしていて男性も女性も館山が富崎が本当に好きで、これから先に向けてよりよいまちづくりをしていきたいという熱意を感じ、自分も負けていられないと自分なりの意見をぶつけさせて頂きました。若造の意見と否定することなく真剣に受け止め議論して頂けたのはとても嬉しかったですし、もっとたくさんの女性や地元の若者の方が少しでも参加してくれれば絶対にまちは変われると思えました。

帰りの道を車でドライブがてら案内して頂きましたが、館山は本当に魅力に溢れていて海も山も空も花も果実も歴史もどれを取っても観光やまちづくりのための材料が多くあると感じました。リゾート地といっても遜色ないと思います。だからこそ富崎は焦点を絞り、光らせることが重要になってくるのではないかと感じました。

最後になりましたが、2日間本当にお世話になりました。お食事もおもてなしも本当に素晴らしくて1泊2日以上の充実感と満足感を得られました。

ありがとうございました。

これからは、生涯学習まちづくり研究所の助手として何かとお世話になることが多いと思いますがよろしくお願い致します。



◆原田真穂さん(聖徳大学生涯教育文化学科4年)


先日は、ありがとうございました。私は、今回のような会に数回参加していますが、1日目より2日目にたくさんの住民の方が寒い中参加されているのを見て、まちづくりについて真剣に考えていることが伝わってきました。しかし、休日にも関わらず若い方が参加されてないのを見ると、高齢者率47%という事実も避けられないと思いました。まちづくりには様々な世代の方が関わり、意見を出さなければ意味がないと考えます。今後、富崎や相浜のまちについて真剣に考えてくれる若い方が参加することを祈っています。

館山には初めて来ましたが、食べるものが本当においしかったです。館山にとって海の幸は自慢できるひとつだと思いますが、私は、まちの中を見て海の幸と同じくらい自慢できるものがたくさんあると感じました。その中でも私が特に羨ましく思ったのは、住民の皆様です。こんなにもまちのことを考え、行動しているのは、近所付き合いが希薄な東京では絶対にできないからです。だからこそ、富崎や相浜は今後良い方向に変われると確信しました。富崎や相浜は、都会にはない魅力をたくさんあると思うので、それを活かせれば個性あるまちづくりができると考えます。

今回、富崎や相浜のまちづくりを一緒に考えることができ、私自身もとても勉強になりました。また微力ですが、富崎や相浜の住民の皆様の力となれましたら幸いです。本当にありがとうございました。



◆長谷川彩香さん(聖徳大学生涯教育文化学科4年)


2日間、お世話になりありがとうございました。初めて館山に行きあのように地域の方々と意見交換を行ったのはこれも初めてでした。館山は海が近くにあったせいかもしれませんが、自然が多く景観スポットが満載でした。そして、富崎地区の方々は熱い!2日目のワークショップでそれぞれの班で企画を出しあった際、どうしたら更に富崎地区をアピールできるかと言うのをみなさん、意見を出しあっていて私の方がアイディアが出ませんでした。実際、他の班の企画を見ても富崎地区のそして館山の代表的なスポット、名産をきちんと考えていて本当に実現してしまいそうな面白い企画が揃っていました。それはやはり地域住民の皆さんがこの地区を更に良くしたいと思い行動しているからだと思います。休校になってしまう小学校は本当に残念ですが、再開するまでまたこのような地域の拠り所になると思いますしそうなってほしいです。私は、埼玉在住なので海を見ると気持ちが高まってしまいます。是非、富崎地区の景観を残していってほしいです。2日間でしたが、貴重な楽しい

時間を過ごせました。そして、みなさんと溶け込めたことそれが良かったです。また、よろしくお願い致します。ありがとうございました。

元気なまちづくり市民のつどい

創年のまち富崎からコミュニティを考えよう!

詳細はコチラ

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【日時】2012年2月4〜5日(土日)

【会場】館山市立富崎小学校体育館

【参加費】無料

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■2月4日(土) 13:00〜15:30

① 基調講演「35年を迎える館山市コミュニティのあゆみ」

講師:池田 勝氏

(館山市コミュニティ連絡協議会会長)

② 富崎を語る座談会

講師:福留 強氏

(聖徳大学名誉教授、全国生涯学習まちづくり協会理事長)

・嶋田博信

・村田 猛

・磯部 勲

・勢見勝美

・黒川彰宏

・出口忠明

(青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会役員/富崎地区コミュニティ役員・区長)

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■討論会「みんなで考えよう!コミュニティのこれから」

2月5日(日) 9:30〜12:30

・ 青木繁《海の幸》と漁村の伝統文化を活かして、 どんなまちづくりが考えられますか?

・ 富崎地区の自慢は何ですか? どんな風習や文化を子どもたちに伝えたいと思いますか?

・ 暮らしのなかで、困っていることはありますか? どんな工夫があれば便利になるのでしょうか?

・ 老人にやさしく、子育てにやさしいまちづくりのために、

この春をもって〝休校〟となる富崎小学校は、将来どんな使い方がいいでしょうか?

… あなたのアイデアを聴かせてください。

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【主催】青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会

【問合】0470-22-8271・090-6479-3498

【共催】富崎地区コミュニティ委員会、NPO安房文化遺産フォーラム、NPO全国生涯学習まちづくり協会

【後援】館山市、館山市教育委員会、館山市コミュニティ連絡協議会

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※この事業は文化庁「文化遺産を活かした観光振興と地域活性化事業」の補助を受けて実施しています。

111203県民ウォーク(布良)

NPOのガイドで千葉をもっと楽しもう!県民ウォーク

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青木繁が《海の幸》を描いた漁村ウォーキング

・日時=2011年12月3日(土)13:30〜15:30

・集合場所=JRバス「安房自然村」バス停

・参加費=500円

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※申込みは、下段の添付ファイルをご利用ください。

問合せ・申込み=ちばNPO協議会043-303-1688

111211漁村の料理教室&ウォーキング

※チラシ印刷はコチラ

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*漁村の料理教室「おらがごっつお」

2011年12月11日(日)10:00〜13:00

・会場=館山市富崎地区公民館

・参加費=200円

・定員=20名

・メニュー=イカのワタ炒め、など

・持物=おにぎり、飲物、エプロン、三角布、ふきん

・予約=0470-22-8271

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*青木繁《海の幸》ウォーキング

2011年12月11日(日)13:30〜15:30

・集合=安房自然村(JRバス停)

・参加費=500円(ガイドマップ・保険料込)

・コース=《海の幸》記念碑〜小谷家住宅〜布良崎神社

・予約=0470-22-8271

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*告知=元気なまちづくり市民講座

2012年2月4・5日(土日)富崎小学校体育館

【講演】青木繁没後100年と館山美術会創立90周年

◇日時=2011年11月27日(日)14:00〜16:00

◇会場=館山市コミュニティセンター第一集会室

◇講師=船田正廣氏 (館山美術会顧問)

◇テーマ=青木繁没後100年と館山美術会創立90周年

◇参加費=無料

◇主催=館山美術会


布良で重要文化財の《海の幸》を描いた青木繁が亡くなって10年後。

館山美術会は大正10年に創立され、90年を迎えます。

初代会長は、東京の元出版社社長だった中村有楽、

石原純・原阿佐緒・小泉千樫・齊藤光雲ら著名人をはじめ、

記者・詩人・画家・小説家などが集まり、安房美術会としてスタートしました。

震災の翌年には、バラックの鏡軒で第1回安房美術展を開催。

昭和初期には、「三太物語」で有名なもう一人の青木茂も参加。

昭和9年には、房総観光協会の後援を得て東京の白木屋で、「房総の風景紹介展覧会」を開催。

日本の近代絵画の先駆者として世界で活躍し、房州を愛した寺崎武男も、

同会に所属し、安房神社や下立松原神社へ神話画を奉納しています。



◇館山美術会創立90周年記念展(館山文化祭)

11月27日(日)〜12月4日(日)

同会場展示ホールで同時開催

描いてみんべぇ、ぼくのわたしの《海の幸》

青木繁・没後100年記念事業〜絵画模写教室

描いてみんべぇ、ぼくのわたしの《海の幸》

チラシ印刷はこちら

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平成23年11月13日(日) 10:00〜15:00

会場:館山市富崎地区公民館

参加費:無料

持物:画材道具、弁当、飲物

講師:船田正廣氏(館山市美術会顧問)

主 催:青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会

共 催:富崎地区コミュニティ委員会

申込み:NPO法人安房文化遺産フォーラム

0470-22-8271 awabunka@awa.or.jp

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明治37年夏、館山市布良で描かれた名画《海の幸》は、日本の重要文化財です。作者の青木繁が亡くなって100年目にあたる今年は、九州・京都・東京で大回顧展が開かれ、多くの注目を集めました。

青木繁が友人に宛てた絵手紙には、この地で受けた感激がつづられています。自然豊かな漁村、エネルギーあふれる人びとの営み、神話のふるさと…、ここで何を感じ、何を描こうとしたのでしょうか。

《海の幸》とじっくり向き合い、《海の幸》を描いてみて、青木繁の感動に一歩近づいてみましょう。ジュニアもシニアも大集合!