記念館・小谷家住宅

1904(明治37)年夏、22歳の青年画家・青木繁は画友の坂本繁二郎・森田恒友・福田たねとともに房州布良(千葉県館山市富崎地区)の漁師頭(「帝国水難救済会布良救難所看守長」との役職もあった)小谷喜録宅に滞在し、名画≪海の幸≫を描きました。大海原に照りつける熱い陽射し、マグロ延縄漁で活気づいた漁村の風景のなかで描かれたこの絵は、西洋画として日本で最初の重要文化財となりました。

小谷家住宅は、明治20年代の漁村を代表する建造物として評価が高く、2009(平成21)年秋、館山市指定有形文化財に指定されました。

美術界の聖地として、小谷家住宅を後世に残すため、全国の美術関係者の皆さんNPO法人青木繁「海の幸」会(大村智理事長)とともに5,000万円近い基金を集め、2年の修復工事を経て、平成28(2016)年4月29日に青木繁「海の幸」記念館として公開が始まりました。

記念館では、青木繁作品の複製画のほか、写真パネルや解説パネルを展示しているほか、
庭園にはブロンズ「刻画・海の幸」が設置されています。

 

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