海の幸誕生の小谷家公開へ
大村氏らテープカット500人でオープン式典
(房日新聞2016.4.26付)‥⇒印刷用PDF
明治を代表する画家・青木繁が代表作「海の幸」を制作した、館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」のオープニングセレモニーが24日、現地で開催された。保存活動の旗振り役となったノーベル賞受賞者・大村智氏はじめ約500人が、修復完成を祝った。29日から一般公開される。
大村氏が理事長で全国の画家で組織した「NPO法人青木繁『海の幸』会」、地元の「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」(嶋田博信会長)、現当主・小谷福哲氏、市の4者が連携して保存に動き、2年がかりの修復工事で、制作当時の姿を取り戻した。
小谷家前であった式典では、大村氏や嶋田会長、小谷氏、金丸謙一市長らがテープカット。大村氏は「待ちに待った修復、オープンを迎え喜ばしいこと。大勢の関係者の皆さんと喜びを分かち合いたい」と喜んだ。
青木が描いた当時の雰囲気を残す記念館室内には、「海の幸」の実物大の複製画、青木、小谷家に関連する数々の資料も展示された。
室内で海の幸の複製画を見る大村氏=同
室内を見学した大村氏は「こういうところから絵が生まれたのか。感無量。東京の真ん中では描けない。感性豊かな人が地域の風土に感化され、あのような絵が生まれたのだろう」と語った。
館長に就任した当主の小谷氏は「これだけの皆さんにお祝いしていただき感無量。オープンは通過点で、これから第2ステージが始まる。記念館を起爆剤に富崎地区に明治時代の活気を取り戻したい」。
地元保存会の嶋田会長は「この上ない感激。よくここまで来ることが出来た。皆さんのおかげで感謝のひと言に尽きる。維持、管理に全力を尽くしていきたい」と語った。
富崎小学校で開催された祝賀会には、修復に関わった人や地元の関係者ら500人が参集。地元の神輿、まつりばやしもあり、にぎやかにオープンを祝っていた。
一般公開は29日から。5月8日までのゴールデンウイークは特別公開期間で、その後は土曜、日曜日の週2日の公開を予定。入館料は、維持協力金として1人200円(小中高100円)。
【写真説明】修復された小谷家を前にテープカットした関係者ら=館山市布良
室内で海の幸の複製画を見る大村氏=同
2016年4月24日(日)館山市立富崎小学校で、
青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅のオープニングセレモニーが開催されました。
小谷家住宅修復基金にご尽力いただいたNPO法人青木繁「海の幸」会理事長として、
ノーベル賞受賞された大村智先生はもご多用のなかご来場いただき、
250名の参加者とともに盛大に慶びを分かち合いました。
11時からの式典では、小谷家でテープカット・記念植樹をし、
小学校の祝賀会では、
「海の幸」のヒントとなったといわれる布良崎神社のお神輿や、相浜神社の囃子
安房節保存会の踊りなど、大変盛り上がりました。
4月29日から5月8日までは特別公開とし、その後は土日のみの公開となります。
入館料(維持協力金)200円ですが、
友の会(年会費2,000円)会員は、入館無料です。
*ホームページはこちら。
*Facebookはこちら。
ヘリテージまちづくり講座
近代水産業の先駆者・関沢明清と殖産興業ネットワーク
(文化庁:文化遺産を活かした地域活性化事業)
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日時=2014年9月18日(木)13:30〜15:30
会場=渚の博物館レクチャールーム
講師=吉道悦子(金沢工業大学教授)
ヘリテージまちづくり講座
布良の地層とジオパークのエコミュージアム
(文化庁:文化遺産を活かした地域活性化事業)
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日時=2014年7月1日(火)13:00〜15:00
講師=高橋直樹氏(千葉県立中央博物館学芸員)
青木繁名画構想の絵地図
NPOが特定、館山・小谷家周辺描く
(読売新聞2016.3.8付)‥⇒印刷用PDF
明治の洋画家・青木繁(1882〜1911年)が、館山市布良の小谷家周辺をスケッチし、絵地図に残していたことが、NPO法人安房文化遺産フォーラム(館山市)の調査で分かった。海の女神を描いた青木の代表作「わだつみのいろこの宮」のベースになったとみられている。
絵地図は縦23センチ、横14.5センチの小型スケッチ帳の1枚。住居や雑木林、道路などが描かれ、上部に地図の主題らしい不鮮明な漢字が書かれている。
愛知県の収集家が、青木のスケッチ帳から見つけ、一昨年11月、描いた場所の特定を小谷家当主の小谷福哲さん(65)に依頼。小谷さん所属の同NPOが、絵地図の写真を元に調べた結果、①種台前半は海の神「大海祇命(おおわだつみのみこと)」とも読め、後半が「小谷氏邸」と読み取れる②住居部分が安房地方の漁家に多い分棟型。小谷家住宅も、かつては分棟型だった③明治期の古地図(陸軍迅速図など)と地形やメイン道路が一致する—ことなどから小谷家周辺の絵地図と結論づけた。
分析の中心となった同NPOの愛沢伸雄代表(64)は「青木は神話に関心が強く、神話世界の絵画化を考えていた」とした上で、「小谷家南側には、かつて厳島神社があった。滞在中に当主から地元の神話や海の伝承を聞き、地図を描くことから構想を始め、完成したのが『わだつみのいろこの宮』だと思う」と語る。青木のスケッチやデッサンには、展示会場の見取り図などもあり、記録、作品構想の取っかかりに書き残す習慣があったようだ。
絵地図を所ずしていた愛知県岡崎市の収集家、藤井純一さんは昨年3月に死去し、現在は藤井さんの知人が個人所有している。小谷家住宅は修復工事が終わり、4月から公開される予定で、小谷さんは「絵地図は作品の原点として展示物に加えたい。藤井さんの遺族、現所有者の了解も取り付けた」と話している。
*青木繁
東京美術学校(現東京芸大)を卒業した1904年(明治37年)夏、館山市布良に旅し、漁家の小谷家に40日間滞在、代表作「海の幸」(国重要文化財)を描いた。滞在中に構想し、後年発表されたもうひとつの代表作が「わだつみのいろこの宮」(同)。
青木繁「海の幸」記念館 に
ブロンズ『刻画・海の幸』が設置されています。
・制作者は、館山市在住の彫刻家・船田正廣氏。
・寄贈者は、秀林文化財団の河正雄(ハ・ジョンウン)氏。
・ブロンズ鋳造は岡宮美術様、「クラーク像」の鋳造者。
・台座制作は俵石材店様。ご先祖の俵光石は東京美術学校で彫刻の教師だったとのこと。
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青木繁「海の幸」記念館(館山)
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青木繁「海の幸」記念館(館山)
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刻画 海の幸(プレート)
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除幕式(船田正廣氏・大村智氏・河正雄氏)
▼ 設置場所
*青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅
*青木繁旧居(福岡県久留米市)
*韓国光州市立美術館
*韓国霊巌郡立河正雄美術館
*韓国ソウル秀林アートセンター
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青木繁旧居(久留米)
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刻画 海の幸(韓国光州)
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刻画 海の幸(韓国霊岩)
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刻画 海の幸(韓国ソウル)
▶ 河 正雄氏メッセージ:【善盡美盡】ハングル「四面石塔」と青木繁「海の幸」
⇒印刷用PDF
・小谷家住宅、いよいよ竣工!
・公開行事
‥一般公開は4月29日(祝)から
・3月13日(日)臨時総会および見学会
・ブロンズ像「刻画・海の幸」船田正廣氏制作
‥河正雄氏より日韓5ヶ所に寄贈
・複製画「海の幸」「わだつみのいろこの宮」複製画
・NPO青木繁「海の幸」会・大村智理事長、ノーベル賞受賞
・千葉県文化財保護協会より功労者受賞
・青木繁旧居保存会・荒木康博会長が来訪
・小谷家住宅の保存に関わる基金と活動の報告
日本洋画の傑作「海の幸」レリーフが韓国に
河正雄氏「韓日美術交流の発展を」
(統一日報2016.2.10付)‥⇒印刷用PDF
韓国・光州市立美術館名誉館長の河正雄さんは、韓国美術交流促進のため、明治の洋画家、青木繁の代表作「海の幸」のブロンズのレリーフを両国にそれぞれ寄贈した。
韓国の寄贈先は、光州市立美術館、霊岩郡立河正雄美術館、ソウル秀林アートセンター。日本の寄贈先は、青木繁が「海の幸」を描いた場所、千葉県館山市内にある小谷家住宅と、福岡県久留米市にある青木繁旧邸の2カ所となっている。
レリーフの原型となる塑像を、彫刻家の船田正廣さんが作成。河さんが資金面などでサポートし、幅約1メートル80センチ、高さ72センチの原寸大のブロンズを完成させた。
無印良品ローカルニッポンHPで紹介されました。
青木繁が「海の幸」を描いた小谷家住宅が地元保存会と全国美術家の協働で保存から公開へ
‥⇒http://localnippon.muji.com/news/1764/