お知らせ

081018東京湾海堡ファンクラブ*内田正伸さま

「館山戦争遺跡」見学会に参加して


2008年10月18日に行われた題記見学会に参加しました。参加者は、館山駅に10時ごろ集合し、マイクロバスに乗り込みました。最初に市内のホテルに行き、ここで「館山戦争遺跡」の説明を受けました。説明者は、NPO法人「安房文化遺産フォーラム」の愛沢氏で、戦時中の新聞などの写真パネルなどが掲示されていました。館山は硫黄島と密接な関係があり、米軍が上陸した硫黄島での戦闘で館山で訓練を受けた多くの兵士が戦死したとのことです。

館山に15年戦争の遺跡があるというのは、浅学の身には初耳でした。

「たてやま夕日海岸ホテル」で昼食をとりました。地魚サンガ焼き定食が美味でした。食後にマイクロバスにのって遺跡めぐりが始まりました。最初に着いた所は、赤山地下壕で海上自衛隊館山基地の近くにあります。総延長約2㎞の地下壕の一部と燃料タンク基地跡を見学しました。ほとんど素堀りのまま使用されたそうで、ツルハシの痕がのこっています。建設の資料が無いそうで、建設の由来は全く不明だそうです。中はジメジメした感じがなく乾燥しており、天井も高くて普通の姿勢で歩く事ができました。数少ない証言から推察して、全国でも極めて珍しい航空要塞的な機能をもった地下壕ではないか、とのことでした。

この近くには敵機から戦闘機をかくすための格納庫「掩体壕」があります。またマイクロバスに乗って、128高地「戦闘指揮所」「作戦室」「地下壕」、さらに、「噫従軍慰安婦石碑」を見学し、最後に山の中に入り込んで洲崎第二砲台を見学、さらに民家の庭にある砲側庫(爆弾をいれておく庫)を見学しました。16時30分館山駅で解散しましたが、普段忘れている第2次世界大戦を肌身に感じた一日でした。

蛇足ながら、日本全国に残っている戦争遺跡について調査した本(編著=戦争遺跡保存全国ネットワーク、発行=平凡社出版)が発刊されています。


東京湾海堡ファンクラブ会報№24より

081018東京湾海堡ファンクラブ*高橋悦子さま

お世話になっております。

見学会の節は、たいへんお世話になり、ありがとうございました。

皆さまの熱心な活動に感動いたしました。

参加者から、「とても有意義な体験をした。」と、いくつも感謝のメールが届いております。

参加者を代表して御礼申し上げます。

愛沢代表、ガイドしていただきました小沢さん、斉藤さんにもよろしくお伝えください。

東京湾海堡ファンクラブでは、東京湾砲台群の世界遺産登録を目指して活動してまいります。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

第一海堡、第二海堡への上陸が可能になった日には、是非ともお越しください。

(現在は第一海堡・第二海堡ともに上陸できません。)

東京湾で連携して、大きな動きになることを期待しています。

NPOだより№23〜2008.10.8

講演会「里見忠義の終焉の地をたずねて」

報告書『今よみがえる里見忠義の足跡』発行

里見ウォーキング

元気なまちづくり市民講座〜持続可能な地域社会を目ざして

・市民が支え合うコミュニティづくり〜マイナスをプラスに考える逆転の発想法

・高野医師とともに語る地域医療懇談会

知恵袋講座

・第16回「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」設立まで

・第17回田中房江さん「リン鉱産のパラオの島と戦争」

里見八犬伝ワールド〜第2回戦国コスプレ大会

 

報告=青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会設立

 

■詳細は、下段のPDFファイルをご参照ください。

【信濃毎日】080924=松代大本営地下壕の活用策探る 長野シンポジウム

松代大本営地下壕の活用策探る 長野でシンポジウム


長野市の松代大本営地下壕(ごう)の保存に取り組む市民団体「松代大本営の保存をすすめる会」とNPO法人「松代大本営平和祈念館」は23日、地下壕をまちづくりにどう結び付けるかを考えるシンポジウムを市内で開いた。年間12万人以上の見学者が訪れている壕を地域の資源として位置付ける狙いで初めて開催。市内外から約40人が参加し、活用策を探った。

戦争遺跡保存全国ネットワーク代表を務める十菱(じゅうびし)駿武(しゅんぶ)・山梨学院大教授(考古学)は「開発や構造物の劣化により、各地で戦争遺跡がどんどん壊されている。半面、戦争の悲惨さや無益さを子どもたちに実感してもらうために活用する運動も盛り上がってきた」と説明。住民と行政が連携し、松代大本営地下壕を含め、古代から近現代に至る地域の文化遺産について語り継いでいく「エコミュージアム構想」を提案した。

千葉県館山市で海軍航空隊跡地などの保存に取り組むNPO法人「安房文化遺産フォーラム」代表の愛沢伸雄さんは「住民が自分たちの地域をきちんと認識することが重要。観光業に平和や教育の視点を組み込む必要がある」と指摘した。

すすめる会幹事の宮沢彰一さん(70)=長野市上松=は「松代大本営は松代町にとどまらず、日本にとって重要な遺跡。日本全体を見据えて活用法を探る必要がある」と話していた。


(信濃毎日新聞2008.9.24)

080913大東文化大学生(教育学科平和ゼミ)*田中裕介さま

先日は、お忙しい中、私たち杉田ゼミナールの館山平和学習合宿のためにお時間をいただき、

まことにありがとうございました。

私は、今回の合宿で初めて館山を訪れました。

当日はなんとか天候にも恵まれ、海と山、館山の豊かな自然を楽しむことができました。

しかし、館山という地は、豊かな自然だけでなく、私たちに普段の生活からは実感することの難しい、

「戦争」の跡を見せつけてくれました。館山の戦争遺跡は、戦後63年経った存在、

住民の生活の中に埋もれてしまっているように感じましたが、それら遺跡の存在感は今なお健在で、

赤山地下壕や射撃場跡地では戦争の跡を生々しく肌で感じることができました。

また、池田さんや愛沢さんのお話を聞き、伝えることの大切さも強く感じました。

これをきっかけに今の自分に何ができるのか考えてみようと思いました。

また、ゼミとしての今後の活動にも良い刺激にしていきたいと思います。

私たち杉田ゼミナールも後期日程が始まり、今回の館山合宿で感じ、学んだ多くのことを

これっきりにすることなく、今後の学習に繋げていきたいと思っています。

秋冷、日増しに加わります。お体に気をつけてお過ごしください。

【房日】080824*館山のガイドマップつくる

◎戦跡巡りに役立てて
….館山のガイドマップつくる

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館山市に残る太平洋戦争の戦跡などを紹介した「安房ガイドマップ 海軍のまち館山」が完成した。NPO法人安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄理事長)が、市民や行楽客が戦跡を巡る際に役立ててもらおうというもので、26日から1部300円で販売する。

同フォーラムでは館山市内を中心に戦跡や、戦国武将里見氏などの調査・掘り起こしを行い、こうした成果をまちづくり活動として市民や、行楽客に情報発信している。ガイドマップもこの活動のひとつとして、編集委員会を組織してつくった。

マップは、女性のハンドバッグにも収まるようにと、折りたたんだB5サイズで、広げるとタテ51㌢、ヨコ72㌢の大きさ。片面に、市内に残る洲ノ埼海軍航空隊、館山海軍航空隊関連の戦跡、城山砲台の跡、赤山地下壕跡などを写真や図を使って解説。北下台(ぼっけだい)に残る近代水産業の先駆者、関澤明清の石碑なども盛り込んだ。

もう一方の面には、昭和初期、戦前の館山のイメージイラストが描かれている。イラストを担当したのは、フォーラムメンバーの中屋勝義さん(66)。古い記録や、現地を歩くなどして色鉛筆で、当時の館山湾沿いを中心に、街並みや戦跡の場所などを描いた。

26日から宮沢書店、BOOKS松田屋で販売する。詳しい問い合わせは同フォーラムの事務所(0470—22—8271)へ。

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房日サイトはこちら。

【日刊工業新聞】080820*千葉の観光資源(戦跡)

◎千葉の観光資源、新視点で発掘
…観光モデル形成目指し、各地で試行錯誤

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「戦跡ツアー」「房州石の彫刻」など、千葉県内各地で特定非営利活動法人(NPO法人)や企業が観光産業の確立の一環として観光資源の発掘や見直しを始めている。都心から比較的近いという強みを持つ一方で、目玉となる観光施設や歴史遺産が少ない千葉県。堂本暁子知事の肝いりで、3月には観光条例を施行し、今秋にも昨年に続き観光キャンペーンの開催を予定している。これを追い風に、各地で新たな観光モデル形成を目指し、試行錯誤が続く。(千葉・三崎柚香)

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【旧海軍の航空基地】

戦跡めぐりを観光の目玉に—。

NPO法人の安房文化遺産フォーラム(館山市)は館山市の戦争遺跡保存を目的にツアーを実施している。第二次大戦中に旧日本海軍の航空基地があった館山市だが、その戦跡は暗くて危険という理由で取り壊しの危機にあった。「遺跡としてなんとか守れないか」と高校教師だった愛沢伸雄代表が、戦跡めぐりツアーを始めた。

現在では県内外から年間10校以上が平和学習を目的として訪れ、04年に一般公開された旧日本軍の赤山壕(ごう)には約6000人が訪れた。大手旅行会社も日帰りパックの旅行先に選定するなど、業界での認知も浸透してきている。

ただ、「単に物見遊山の観光では、はやり廃りがあり、遺跡保存にはつながらない」(愛沢代表)というジレンマを抱える。求めるのは「テーマを持つ旅行」だが、遺跡に眠るストーリーを語れるガイドの高齢化という問題がある。さらに「宿泊施設や商店など地域全体で情報や意欲を共有しないと難しい」(同)と指摘する。発掘した観光資源を観光ビジネスに昇華させるには、地元企業や行政の協力が不可欠だ。

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【体感・体験】

かつて千葉県は「黙っていても海水浴客が来る観光地」(水澤千秋千葉県商工労働部次長)だった。それが娯楽の多様化や海外リゾートの人気で衰退。07年度の海水浴客の入り込み数は、71年度の5分の1にまで落ち込んでいる。観光復興に力を入れる県は、「体感・体験型」観光を打ち出している。07年にJR東日本とタイアップした『ちばデスティネーションキャンペーン(ちばDC)』では、料理教室、農業体験などを多数組み込んだ。

新たな観光ビジネスの構築を—。富洋観光開発(富津市)は富津市金谷地区でレストラン、土産店を営む。都心から60キロメートル圏内にあって自然が豊かに残るという地理的な強みを生かし、「心がリセットできる場所」(鈴木裕士社長)づくりを始めた。

今春、房州石を使った彫刻を街中に展示。美術館やアトリエも建設予定で、「石と芸術」をテーマに、異空間を提供する観光事業を進める。「観光をビジネスにするため、新たな仕組みが必要」として観光とビジネスの収益性のバランスを重視する。「体験ツアーだけでは手間と人手がかかってしまいがちで、収益が見込みにくい」という。

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【面の広がりがカギ】

「”気軽な旅行なら千葉”というイメージは定着している」と、ちばぎん総合研究所(千葉市稲毛区)の小松孝之研究員は分析する。「単なる体験だけではなくて、楽しみ方を提案できる周辺でのメニューづくりが重要」として、遺跡や体験などの観光資源を生かした各地域での面の広がりを求める。永続性と収益性を両立させ、千葉ならではの観光を確立できるか。模索は始まったばかりだ。