里見ガイドモニターツアー
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【主旨】
今年は、お正月に放映された『里見八犬伝』の反響は大きく、館山市立博物館の入館者や問い合わせが増えていると聞きます。来年のデスティネーション・キャンペーンでは、『里見八犬伝』や戦国大名・里見氏の歴史を1つの目玉として誘客を図ることになっており、「観光立市たてやま行動計画」においても、歴史・文化のガイド人材育成が緊急課題となっていました。当NPOでは、市立博物館の岡田晃司氏を講師に迎え、館山市中央公民館との共催により全15回の「里見ガイド講習会」を実施しました。フィクションである『南総里見八犬伝』と、実在した里見氏の史実を学習した講習会修了者(里見ガイドサークル)は、4つのグループに分かれてテーマごとの市民向けモニターツアーを企画しました。ふるってご参加ください。
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【参加費】200円(保険料・資料代)※各自弁当持参
【定員】先着順15名(マイクロバス)
【申込み】館山市中央公民館(0470-23-3111)
【主催】NPO法人南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム
【行程】
●Aコース 6月1日(木) 集合 9:15 南総文化ホール第二駐車場
テーマ「八犬伝のロマンと里見氏の歴史を訪ねて」
9:30南総ホール駐車場出発→館山城・八犬伝博物館→滝田城→三芳鄙の里(昼食)
→犬掛→福満寺→伏姫籠穴→15:30南総ホール駐車場 解散
ガイド:愛沢彰子、石崎和夫、池上藤夫、川崎一、杉田克枝、平野武夫
●Bコース 6月14日(水) 集合 9:45 南総文化ホール第二駐車場
テーマ「八犬伝にひたってみよう!」
10:00南総ホール駐車場出発→養老寺→三芳鄙の里(トイレ休憩)→滝田城(昼食)
→犬掛→伏姫籠穴→15:15南総ホール駐車場解散
ガイド:小形博子、神作三枝子、鈴木宏、鈴木よし江、山本公之、湯川敬之
●Cコース 6月16日(金) 集合 9:45 南総文化ホール第二駐車場
テーマ「里見家の女性たち-ゆかりの寺を訪ねて-」
10:00南総ホール駐車場出発→興禅寺→泉慶院→福生寺→城山公園(昼食)
→源慶院→高田寺→14:30南総ホール駐車場解散
ガイド:金久修、田中夏積、鈴木恵弘、鈴木以久枝、中沼良二
●Dコース 6月22日(木) 集合 9:15 南総文化ホール第二駐車場
テーマ「白浜からはじまる房総里見氏の足跡を訪ねて」
9:30南総ホール駐車場出発→杖珠院→青根原神社→白浜城→野島崎灯台
→14:00南総ホール駐車場解散
ガイド:蓮沼美栄、金久ひろみ、酒井康好、島田輝弥、山杉博子
◎活気あるまちづくりへ、多様な視点で意見交換
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市民が主役のまちづくりをテーマに、健康や医療、教育、観光などさまざまな視点からまちづくりを考える「まちづくりシンポジウム」がこのほど、館山商工会議所ホールを会場に行われた。定員を大きく上回る200人ほどの市民が参加。NPO法人全国生涯学習まちづくり協会の福留強理事長を講師に招いての基調講演をはじめ、地域医療の課題や市民1人ひとりの健康づくり、観光まちづくりなどさまざまな視点からの活発な意見交換が行われた。
同シンポジウムは、地域の課題を見つめ直し、暮らしやすい地域づくりを考えてみようと、NPO法人安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄理事長)が企画。基調講演では、「儲かる生涯学習」をテーマに福留氏が登壇し、「これからの時代、老人や高齢者ではなく、自分が学んだことを地域で活かす〝創年〟という考え方が大切」と、全国各地で開催されている創年市民大学や市民手づくりのまちづくり活動を紹介。館山市のNPOや市民活動を評価した上で、「学びあいの中で多彩な人材が育成され、自己の能力が地域で活かされていく取り組み。館山でも創年市民大学が動き出すことを期待している」と激励した。
シンポジウムでは、安房文化遺産フォーラムの池田恵美子さんをコーディネーターに、館山市健康課主任管理栄養士の渡邊侑子さん、館山旅館組合女性部長の幸田右子さん、館山病院院長の高野良裕さんがパネリストとして登壇。渡邊さんは、市内各地で活躍している保健推進員による健康づくり活動や、安房の食文化レシピ集『おらがごっつお』を紹介。「保健推進員の活動は、全国的にも誇れる活動。創年女性を中心に〝おらがごっつお隊〟を結成し、さらに健康づくりの活動を広げていきたい」とした。40歳から大学に入り直し、経営学を学んだという幸田さんは「人生に遅いということはない。1人ひとりが意識を変え、学び合う場をつくることが活性化の鍵になる」と語った。また、高野院長は、離島での医療経験を踏まえ、「地域コミュニティと医療が一体となって支え合う社会を築いていくことが大切。准看護学校がなくなった今、新たな看護師を養成する学校を地域社会で作ることは緊急の課題。創年市民大学と看護学校が合わされば、魅力的な学びの場となり、地域医療の充実も期待できる」と話していた。
シンポジウムでは、特別ゲストとして、観光カリスマである新潟県上越市議の矢野学氏が紹介され、合併前の旧安塚町長として取り組んだ全自治区の法人格取得や、全町民参加を目指したNPO設立の事例も紹介された。
愛沢理事長は、「福留先生にアドバイスをいただきながら、創年市民大学の実現を目指して、今後、ガイダンスやプログラムの開発を図っていきたい」と話していた。
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2008年6月1日日曜日に館山へバス見学に行きました。その報告と学生の感想を記載します。今回は、千葉県立安房博物館、館山海軍航空隊赤山地下壕、128高地戦闘指揮所地下壕、かにた婦人の村、大厳院四面石塔を訪問しました。また今回の見学会では、NPO法人 安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄・池田恵美子氏他)にガイドをしていただきました。
昨年完成した館山自動車道を使い、安房博物館に着きました。そこでは、ガイドをして下さるフォーラムの方々が大勢で出迎えてくれました。そして、フォーラムの概要や沿革、今日の日程などを説明していただきました。
最初の安房博物館では、素潜りや捕鯨などの漁業の道具や風習、実際に使われていた船などを中心に見学しました。また交流先のアメリカ合衆国カリフォルニア州モントレーに関連する展示物も見学しました。その中で英語で書かれた万祝いは他のと異彩を放ち目に留まりました。その後、ウミホタルの発光観察を行いました。テレビなどで見たことのある人もいましたが、ウミホタルが発光した瞬間には歓声が上がりました。
地元の食材をふんだんに使ったお弁当と鯵の唐揚げを海を眺めながら食べた後、本土決戦用地下壕に向かいました。ここでは一般的な地下壕と決戦用地下壕との違いが印象に残りました。防空壕はあくまでも市民の防衛のためであり、決戦用地下壕は軍部が使いました。そのため、壕内には発電所や電信室、病室などがあったそうです。
次に、128高地戦闘指揮所に向かいました。ここは敵上陸を阻止するための抵抗拠点の一つだと考えられています。中には「戦闘指揮所」や「作戦室」の看板がありました。また、ある小部屋の天井には龍が彫られていました。龍のひげが垂れているのを発見し、そこから龍と判明したとのことですが、よくあの暗い中見つけたもんだと感心しました。
かにた夫人の村では、従軍慰安婦の碑と教会を見学しました。慰安婦の辛い過去を聞いた時には、今までの従軍慰安婦に対する考え方が一変しました。そして、この施設の建設・運営に尽力した人々の理念や行動力には頭が下がる想いでした。
最後の四面石塔は、東西南北にハングル、篆字、漢字、梵字で「南無阿弥陀仏」と書かれている石塔のことです。このような石塔は、日本に二つしかなく、大変珍しいものです。しかし、建立された理由はいまだ不明で、何のために作られたか話題になりました。
今回の見学会では、各々が様々な事を学ぶことができたと思います。そんな中私は、文化を残し公開することの大切さを学びました。今回の訪問先のいくつかは、「館山の観光イメージにふさわしくない」という理由で、取り上げられにくいとのことでした。このような埋没しやすく、しかし大切な文化を残してアピールされているのが、今回お世話になったフォーラムの方々です。我々房総地域文化研究プロジェクトも千葉の文化を研究する者として、見習うべきだと考えさせられました。
先日はたいへんお世話になりました。たいへん充実した見学会ができ、皆感激でした。
すぐにお礼をしなければと思っていたのですが、
なかなか感想をHP上にUPできず、遅くなってしまいました。
学生が、感想をUPしましたので、のぞいていただければ幸いです。
http://www006.upp.so-net.ne.jp/tsu-bousou/houmon/houmon.htm
毎年というわけにはいきませんが、メンバーの入れ替わりを考えると、
3年ごとぐらいには出かけていきたいと思います。
その節は又相談をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
なお、「房総の文化」の授業に関しては、後期が始まる頃に連絡を致したいと思います。
こちらもよろしくお願いいたします。
【日時】2008年6月24日(火)13:30〜15:30
【会場】小高記念館
【講師】下妻八重子さん(NPO会員)
【テーマ】女性の目から見た戦時下の館山(洲ノ埼海軍航空隊理事生として)
*館山見学会の感想*
●今回の見学では、戦跡や四面石塔などの具体的な内容だけではなく、「学ぶ」という本質を学んだ。自分の興味のあること意外の内容でも、新たな発見ができるように視野を広くしていきたいと思った。
●見学会では様々な事を学んだと思います。安房博物館で食べた昼食は海を見ながらだったので、普段食べている昼食よりも格別においしかったです(写真)。今回学んだ事を、これからの学習につなげられるようにしたいと思います。
●今日の見学会は初めて参加したものでしたが、学ぶものが多くありました。安房はアワビの水揚げ量が日本屈指なもので、千葉はピーナッツだけではないと思いました。
●今回の見学会は、非常に充実していました。そうして勉強になりました。戦争とそう渫は、皆知っているのに、その非しさや犠牲になった人々の悲しみは、僕達には分からない事であり、体験した方々にしか分かりません。その傷跡を本日、真の今さりにし、唯々、衝撃、そして悲しみが一気に押し寄せました。
●授業、事前学習等で戦争遺跡の話は聞いていたが、相変わらず千葉にイメージが結びつかなかった。しかし今回の文字通り貴重な体験によって史実の一片を知れた。四面石塔は驚く程適当に置いてあるように見え、「地元の人にとっては普通の物」という印象を受けた。
●今回の見学会では思っていたよりも多くのことを学んだ。例えば、慰安婦の事はなんとなくは知っていたが、今日さらに詳しく知る事ができてとても勉強になった。
●今日館山に行って、いろんな場所を見てたくさん話を聞いてとても勉強になりました。こんな身近な所で今日聞いたような辛い歴史があったことを知ってとても驚いて、もっといろんな事を知りたいなと思いました。
●のしにアワビとか海軍は左から書くとかおもしろい話がいっぱいあっておもしろかった。辛い歴史があることを知らなかったことが悲しかった。
●初めて見学会に参加して、普段自分が行かないようなところを見ることができたので、とてもよい経験ができました。房総についてはあまりくわしくは知らないので、これからも色々知っていきたいです。
●初めての見学会で、様々な事に刺激を受けたと思います。捕鯨や戦跡、千葉にもたくさんの伝統があって、しかしそれは生活の上で忘れられたり、隠されようとしていたり。知りたいと思う事と知ってほしいと声をあげることの大事さを学び始めた気がします。
●初めての見学会は、いろんな事が勉強になりました。大巌院四面石塔には四つの国の言葉で「南無阿弥陀仏」と書いてあること(写真)、「アマさん」には男性と女性両方いること、ウミホタルには悲しい過去があったこと等がわかりました。これからももっと知っていきたいです。
●今回のプロジェクト見学会は非常に楽しむことができました。特に、最後の四面石塔は感動しました。四面石塔はどんな想いで創られたのでしょうか。僕は、色んな本を読んだので、四面石塔には何かの暗号文があると思っています。いや、あってほしい。
●今日、見学会で館山に行って、すごく勉強になりました。館山は何回も来ているけど、今日また新たな館山を垣間見られてよかったです。特にかにた婦人の村の教会に行った時に自分の知らなかった世界を知ることができました。
⇒ 印刷用PDF
◎市民が主役の生涯学習まちづくり
〜法人名改称と「まちづくりシンポジウム」のお誘い
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・授業づくりから地域づくりへ
・地域まるごと博物館
・市民が主役の生涯学習まちづくり
NPO事業報告会
まちづくりシンポジウム〜輝け館山!市民が主役のまちづくり
映画『母べえ』上映会
知恵袋講座
・第12回 橋本芳久さん「私の体験的平和・文化論〜なぜ平和のための美術展を立ち上げたのか」
・第13回 下妻八重子さん「女性の目から見た戦時下の館山」
ウミホタル合唱団・安房
報告=第1回コスプレ大会
館山湾はその美しさから鏡ケ浦とも呼ばれています。その鏡は青空や夕日だけでなく、時代ごとの風景や歴史の光と影を映してきました。実は館山は東京湾の入口にあるという位置から様々な戦争遺跡が残っています。あふれる太陽と緑の街という印象で知られた館山はややもするとそうした戦争遺跡は表に出ることはありませんでした。その遺跡の調査を進める愛沢伸雄さんは、館山を学びの町にしようと活動を続けています。遺跡の調査もさることながらガイドとしての工夫もいろいろあります。たとえば事務局長池田恵美子さんは中高生に関心を持ってもらおうと南総里見八犬伝の地元らしいコスプレ作戦を発案しました。ほかにも主婦のグループが訪れる時には主婦のガイド、先生のグループが訪れる時には元先生のガイドをつけることで、すっと話に入っていけるようにしているそうです。戦争遺跡など様々な遺跡、史跡を生かす戦略がいま館山では練られているのです。
ふるさとメッセージには館山をドラマや映画の舞台にしようというフィルムコミッションの話題、そしてウミホタル観察会の話題が登場しました。
房総半島は海もよければ、遺跡史跡も良いのです。
**実況中継の模様はこちら。
【日時】2008年5月27日(火)13:30〜15:30
【会場】小高記念館
【講師】橋本芳久さん(NPO会員)
【テーマ】私の体験的平和・文化論
.〜何故を立ち上げたのか