
館山市の館山地区公民館(河野宏明館長)で、2月7日午後1時半から「戦争を語る会」が開催される。一般の人が対象で参加者を募っている。参加費は100円(資料代)。
同館が、講師を招いて開くもので、昨年から始まり、今回で2回目。講師は2人おり、1人は松戸市在住の版画家、秋山巌氏で、もう1人はNPO安房文化遺産フォーラムの池田恵美子氏。
秋山氏は、棟方志功らに師事し、種田山頭火の詩などをテーマに作品をつくる。「館山の空を飛んだ落下傘兵から」をテーマに語る。
池田氏は、同フォーラムの活動で館山の戦争遺跡などを調査している。「館山の戦跡をみつめて」をテーマに、これまでの調査結果などをわかりやすく話す。
申し込みは、月水金曜日に館山地区公民館(0470-23-2482)へ。
今回の企画を担当するにあたり、新聞記事で目にした、従軍慰安婦問題と関連のある千葉県「かにた村」を思い出し、早速問い合わせてみました。館山市にあるNPO法人安房文化遺産フォーラムを紹介してもらい連絡をとったところ、東京湾の対岸にある館山市は見るもの、聞くものが数多くあり是非訪れてみたくなりました。…元支部長の難波マサエさんの合流もあり19名で楽しい学習の旅になりました。
(監事:荻野谷博子)
⇒⇒感想の詳細は、最下段の添付ファイルでPDFを参照ください。


戦争遺跡保存全国ネットワークニュース
№26 2011.1.16発行
・旧鈴鹿海軍航空隊格納庫取り壊しに危機!
・第15回戦跡保存全国シンポ神奈川県横浜大会=8月6日(土)7日(日)開催
・文部科学省文化庁へ要望書を提出
・全国からの報告
↓↓下段の添付ファイルをご覧ください。

保険推進員が研修会
身近な歴史や文化学ぶ
(房日2011.1.14付)
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館山市保健推進協議会はこのほど、市民の健康づくりに関する身近な相談相手となる保険推進員を対象に、地域再発見をテーマにした研修会を、同市コミュニティセンターで開いた。
「館山の自然・歴史・文化について知り、より地域に溶け込んだ活動につなげる」ことが狙い。
第9期推進員145人が参加。NPO法人安房文化遺産フォーラムの池田恵美子さんによる「まだまだある!おらがまち再発見」と題した講演に耳を傾けた。
「東京から遠い静かな土地と思っていたが、戦争の軍事拠点だったり、転地療養の地であったりと、歴史ある土地だったのですね」「まさに館山の再発見をした気分。知人に話したり、案内したりの楽しみが増えました」と推進員たち。
事務局の市健康課では「保険推進員の任期は3年で、来年4月からは第10期へとバトンタッチされる。今後も推進員が楽しく活動できるような内容で研修会を企画していきたい」と話している。
【講師】石崎和夫さん
【テーマ】一茶が歩いた安房の道
【参加費】200円(茶菓子代)
【発表要旨】
15歳の春、信州柏原から江戸に出た一茶は、27歳頃にはプロの俳人としての道を歩み始めた。一茶を支えたのは、故郷信州と下総・上総・安房の俳人達であった。一茶が安房を最初に訪れたのは、28歳、元名の岩崎じせき児石等が長谷川ばこう馬光五十回忌に「霞の碑」を鋸山に建てた際、建碑式に参列したときと言われている。
その後、元名や勝山に度々やってきて、四代目醍醐新兵衛定恒・けんこんあんぎめい乾坤庵宜明のもとで鯨見学をするなどなど安房の俳人と交流している。文化12年・53歳、文化14年・55歳には、千倉の久保在住の房総を代表する俳人井上さんちょう杉長のもとを訪れている。勝山から久保まで途中那古寺に寄りおよそ35キロを一日で歩いている。私は、同好の仲間達と一茶の歩いた道を想定し、2日をかけて歩いてみた。一茶の健脚ぶりに驚嘆した。
一茶の活躍した文化文政期は俳諧が都市農村の庶民上層部にゆきわたり、民衆文芸の核となっていった。各地に「連」といわれるサロンが生まれ、神格化した芭蕉を慕い、地方の俳人たちは蕉風を伝える江戸の俳人と交流を持った。南房総市高崎の湯浴堂の文政8年(1825)奉納の句額には一茶の句や安房を代表する俳人たちの句がある。この奉納額などを考察し、一茶と安房の俳人たちの姿を追求する。

NPO安房文化遺産フォーラムでは、個人・小グループを対象に、
毎月第一日曜日の午前(10〜12時)に無料ガイドサービスを行なっています。
1月は、9日(第二日曜)と10日(祝日)に実施します。
なお、団体向けには、事前予約のスタディツアーを有料で実施しています。
詳細は右記サイトをご参照ください。⇒ スタディツアーガイド
※赤山地下壕(館山市指定文化財)は、
毎月第三火曜日および年末年始(12月29日〜1月3日)休壕日となります。
⇒館山市HP


印刷は最下段の
添付ファイルから。
↓↓↓↓
■戦跡ガイド講習会
■知恵袋講座:石崎和夫さん「一茶が去る板安房の道」
■館山地区公民館講座
・2/7(月)秋山巌さん「館山の空を飛んだ海軍落下傘兵から版画家へ」
・2/9(水)平本紀久雄さん「イワシの話Ⅰ(歌・文芸編)」
・3/2(水)平本紀久雄さん「イワシの話Ⅱ(歴史・民俗編)」
■里見の道ウォーキング
■旧安房南高校第一校舎見学会およびシンポジウム
先日は私達のために、お忙しい中貴重な時間を割いて頂き、ありがとうございました。愛沢先生のお話、そして館山戦争遺跡の見学を通し、改めて戦争の恐ろしさ、そして現在の日本の豊かさを感じました。
私達は戦争の経験がなく、テレビを通して世界で起こっている戦争についての情報を得たり、祖父母などから戦争当時の話を聞くことしかなく、あまり実感がありませんでした。しかし赤山地下壕の中を歩き、その中で恐怖を感じ、地下壕から出て外の光を見た時には、ほっといたしました。
現在、北朝鮮の核問題やイラクでの戦争、テロなど、世界ではまだまだ争いが絶えず、恐ろしい事件が多くあります。しかし、これからの世界を担っていく私達は、今回の研修旅行で学んだこと、感じたことを生かし、歴史をきちんと理解して、二度と同じ過ちを繰り返さないよう伝えていかなくては、と感じました。
今回のような素晴らしい機会をあたえていただき、感謝しております。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
地域に現存する戦跡を学びながら、人間が残した文化を歴史的にとらえ、自分の住む足もとから平和を考えることを教えてくれたビジュアルな講演であった。
里見氏の時代(1400年代)から太平洋戦争の終結までの時間軸をテキストに、その時代に生きた人間の喜び悲しみを、視点を変えることから眺めとらえ直す方法は、シンプルで分かり易いものであった。例えば、地図の見方では北を上にする常識から、勢力の進行方向や地政学的な考え方から作成した「環日本海諸国図」は、アジアの成り立ちとものの見方の実際を十分に教えてくれた。
また、地域開発と戦跡の関係では、戦跡保存運動とバッティングした企業誘致は、戦跡と若者の雇用確保のどちらが大切か」という問題を抱えながらも、そこにかつて生存していた人間と今後生存していくであろう人間の関係を、「平和」をキーワードに止揚したことで、行政との対立構造も克服できたことなどは、今後の運動の参考になった。
戦跡をめぐる人間模様では、里見氏の歴史をはじめとして、アワビ潜水漁法の小谷ブラザーズや、青木繁の布良における滞在や子孫に至る文化の流れは、地域を相対としてとらえるグローバルな視点を提供してくれた。
ウミホタル、菜の花等、他の生命との人間の関わりも、すーっと落ちるていねいな講演であった。「たてやま夕日海岸ホテル」の協力実演で、ウミホタル発光の観察もでき、戦跡学習から東京湾の生態まで学習できる場が館山市に存在することは心強い。NPO協力メンバーに高校の学習で育った青年がガイド役等で参加していた。
このたびは、中高YWCA顧問研修会のフィールドワークアレンジをいただきまして大変お世話になりました。ありがとうございました。
戦跡めぐりや座学を通して、安房の文化遺産を次代に引き継ごうとされている活動に触れ、多くを学ばせていただきました。殊に、地元の高校生とともに活動されている様子は、学校現場で生徒たちやYWCAの活動の上で青年たちと一緒に、「正義と平和」を生きる手掛かりを捜し求めつつ活動していく上で大きなヒントを与えていただきました。今後の活動の参考にさせていただきます。
またフィールドのガイドを担っていただきましたお二人の方々のきめ細やかな配慮にもお礼申し上げます。どうぞよろしくお伝えください。
暖かな館山も、一年中で一番寒い時期かと思います。どうぞ皆さま、お身体を大切にお過ごしください。