平和学ぶ拠点30万人に、戦争遺跡の赤山地下壕
17人のツアー客代表に記念品
(房日新聞2018.10.18付)‥⇒印刷用PDF
館山市の戦争遺跡「館山海軍航空隊赤山地下壕(ごう)跡」の入壕者数が30万人を達成した。30万人目はツアー客17人。17日午前、現地で記念セレモニーがあり、代表者に記念品が手渡された。
赤山地下壕跡は総延長約1・6キロの大規模な防空壕で、館山を代表する戦跡のひとつ。
平成16年度に遺跡として開壕し、戦後70年となる27年度を契機に注目を集め、入壕者が大幅に増加。新聞やテレビで数多く紹介されたことで知名度アップにつながり、29年度には入壕者数3慢8248人を記録し、過去最多を更新した。
30万人目となったのは「コープみらい地域クラブ平和を伝える会」のツアー客ら。ガイドの案内で壕内を歩いた後、記念セレモニーが開かれた。
セレモニーでは同市の出山裕之教育長やNPO法人安房文化遺産フォーラムの愛沢伸雄代表らが祝福し、記念品としてクリアファイルを手渡した。
愛沢代表は「30万人は通過点だが、地道な活動が少しずつ実ってきた成果。次の世代に文化財の魅力を伝えることで市の活性化につなげていきたい」と話した。
旧南高を一般公開 27日 館山
ガイドツアーも3回予定
(房日新聞2018.10.19付)…⇒印刷用PDF
県指定有形文化財の旧県立安房南高校木造校舎(館山市北条)が27日、一般公開される。ガイドツアーや歴史が分かる古写真ギャラリーなどがある。翌28日は、同校の歴史について語り合うオプション企画「ミニ講座&証言の会」が行われる。入場無料。
木造校舎は、古い日本の木造建築と新しい西洋建築の要素を融合させ、昭和5年に建てられた。左右対称に大きく羽を広げたようなデザインが特徴で、ダイヤ型のレリーフなど装飾的な見どころも多い。校舎は現在、ドラマや映画の撮影場所として活用されている。
一般公開は、郷土の文化財の理解を深めるとともに、文化財を活用したイベントとして県教委と安房高により毎年実施。今年は、NPO法人安房文化遺産フォーラムが企画運営し、安房高等女学校木造校舎を愛する会が協力している。
公開は午前10時から午後3時まで。校舎のガイドツアーは3回(午前10時、11時半、午後2時)で外観を含む校舎の見どころの解説を聞きながら巡る。
校舎内では、写真や資料、制服などを展示。ぬか雑巾での木造校舎の床磨き体験もある。
安房高の生徒らも協力。美術部の黒板アート、写真部の作品展があり、書道部が書道パフォーマンス(午前11時、午後1時半)、吹奏楽部が演奏(午後1時)を披露する。安房高と安房南高ゆかりの教職員による美術展や安房地域の歴史文化を紹介するコーナーも設置される。
翌28日のオプション企画は、同校の歴史調査を進める安房文化遺産フォーラムと安房高等女学校木造校舎を愛する会が主催。歴史を聞き、思い出を語り合う場にしたいという。「写真や記録をお持ちの方はご持参ください」と呼び掛けている。時間は午後1時半から3時まで。問い合わせは、安房文化遺産フォーラム(090—6479—3498)へ。
‥⇒一般公開のチラシはコチラ。
館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」で、「青木繁オマージュ色紙展」が開催中だ。記念館運営を支援するチャリティー展で、青木繁を敬慕する芸術家らの作品が展示されている。開館日は土、日曜日で、11月11日まで。
小谷家の修復、保存のため全国の画家、美術関係者で組織されていた「NPO法人青木繁『海の幸』会」(今年2月に解散)の発起人の1人で、女子美術大名誉教授の吉武研司氏が呼び掛け、旧海の幸会の有志が作品を出品。売り上げを記念館の維持管理費として支援する企画。
女子美術大名誉教授で日本美術家連盟理事の入江観氏の「プロヴァンスの古城」、元東京芸術大教授で、金沢美術工芸大教授の佐藤一郎氏の「1/1布良阿由戸に咲く浜昼顔」、吉武氏の「太陽のように」など全国の画家、美大教授ら芸術家19人の色紙作品19点が並べられている。
小谷福哲館長は「こうして引き続き支援をいただきとてもありがたい。高名な画家の作品を鑑賞できる貴重な機会で、多くの方に楽しんでもらいたい」と話している。入館料は、一般200円、小中高は100円。
【写真説明】展示されている芸術家らの色紙作品=館山市布良で
ウガンダ支援テーマ、ギャザリング開催
(房日新聞2018.10.16付)
【日時】2018年10月20日(土)19:00〜
【会場】英会話スクールサビーネ
【参加費】トークのみ500円・パーティ参加1500円
(高校生はそれぞれ100円・500円)
「ウガンダ支援交流」をテーマにしたマンスリーギャザリングが20日午後7時から、館山市北条の英会話クラブサビーネで開かれる。トークのみ参加は500円、その後のパーティー参加は1500円。高校生はそれぞれ100円、500円。
語るのは先般、ウガンダを訪問した河辺智美さん、愛沢香苗さん、鈴木正博さんの3人。ウガンダの現状やこれからの支援について話す。スピーチは英語訳付きの日本語。
問い合わせ、申し込みは英会話クラブサビーネ(0470-23-3394)へ。
保存活動の旗振り役、館山の愛沢伸雄さん
本1冊分くらいの寄稿
(房日新聞2018.10.15付)‥⇒印刷用PDF
地域の文化財を守り、活用する取り組みに30年以上情熱を傾ける。赤山地下壕(ごう)をはじめとした戦跡、国史跡にもなった稲村城跡、最近では青木繁が「海の幸」を描いた小谷家住宅など幾多の文化財の保存運動の旗振り役を務め、本紙への登場回数も数え切れない。
「房日新聞は、文化財をまちづくりに生かしたいという私たちの思いをきちっと記事で伝えてくれた。いつも活動を支えてくれ、感謝しています」と笑顔を見せる。
かつでは「戦後50年」で、地域の関係者とともにロングランの連来を紙面で展開。それ以後も戦跡、稲村城跡保存、ウガンダ支援などの活動のたびに、詳細で情熱が伝わる文章を寄稿し、保存や支援の必要性を読者に訴えた。
「本1冊分ぐらいは書かせていただいたでしょうか。活動を知ってもらうには新聞の存在は大きかった。掲載によって、人がつながり、活動の輪も広がった。言葉では言い表せないぐらいお世話になりましたよ」
保存活動の紙面掲載を振り返り、「全国紙ではあまりないでしょうが、房日さんはよく集合写真を掲載してくれますね。地域紙ならではのいいところ。自分の顔が出るということは関係者によってはうれしいことなんですよ。活動するうえでみんなの励みになる」と語る。
日々の紙面では「毎日のまちの動きを見ることができる。中でも同じように環境保全など市民運動、地域活動をやっている方の記事は気になりますね」。
房日新聞は過去10年分ぐらいそのまま自宅に保管。自身の活動だけでなく、さまざまな取り組み、出来事の経過を振り返り、検証に活用している。「私にとっては古新聞ではなく、資料。ただ家の中は新聞でいっぱいです」と苦笑い。
今後の房日新聞について「時代、地域の流れが大きく変わっていく中で、将来を見据えたまちづくりの方向性をどう見ていくか。70年の歴史の厚みがある中で、地域新聞の役割が問われているのでは。今後も市民のコミュニティーづくり、まちづくりにつながる紙面展開を願う」と求めた。
海岸セラピー参加者募る
(房日新聞2018.10.13付)
館山市布良であす14日、「神話の里(布良)のシーサイドセラピー(海岸浴)&浜そうじ」が行われる。午前9時半に布良崎神社に集合する。主催は青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会とNPO法人安房文化遺産フォーラム。
「青木繁があるいた漁村の路地を巡り、深呼吸をしながら、景観美しい浜辺で貝殻とごみを拾いましょう」と参加を呼び掛けている。参加無料。終了後の午前11時からは貝磨きペンダントづくり(参加費500円)もある。
問い合わせは、安房文化遺産フォーラムの池田さん(090-6479-3498)まで。
(房日新聞2018.10.7付)…⇒印刷用PDF
鋸南会場に母親大会〜美地さんコンサートも
第24回安房地域母親大会が13日午後1時半から、鋸南町の町中央公民館で開かれる。歌手の美地さんのコンサート「歌は、あらゆる壁を越えて」を予定。2部制で第1部は「発言ひろば」、第2部でコンサート。参加費は資料代として500円。保育の見守り(託児所ではない)もある。
【3面に関連の読者のコーナー】
「生命を生み出す母親は、生命を育て、生命を守ることをのぞみます」をスローガンに、安房地域で毎年開かれている。今回は初めて鋸南町を会場にする。
第1部では、鋸南町民が町の魅力を、安房地区在住者が安房地域で起きている問題などを語る。
第2部では、各地で愛と平和の歌を届け、疲れた心を癒す活動を続ける美地さんのコンサート。
男女の別、未婚か既婚かに関係なく、誰でも参加できる。
母親大会への問い合わせは、笹生洋子さん(190-2934-1088)へ。
読者のコーナー
鋸南で初めて開催〜安房地域母親大会
母親大会ってご存知ですか?「元始、女性は太陽であった」と書いた平塚らいてうをはじめとする女性たちが1954年、アメリカのビキニ環礁で広島、長崎から三度目の水爆実験に反対したことをきっかけに始まりました。
安房では、今年で24回目を迎えます。今年は「歌はあらゆる壁を越えて」と題して、歌手・美地さんのコンサートです。「地上を美しくする子」の祈りを込めて名付けられたと聞きました。
その名を体現するように、これまでの活動もベトナム、アウシュビッツなどで戦争と貧困のない世界にしていきたいと祈りの音楽会を開いてきました。
まや、障碍児教育の経験を生かし、福島原発事故で鴨川に避難してきた施設の子どもたちを世話し、歌で励ます活動もしてきました。
「アメイジンググレイス」「一本の鉛筆」「ふるさと」など、シャンソンから童謡まで幅広く歌い、あすへの元気を養う時間をお届けします。
美地さんは、先の大戦中、食糧増産のための花づくりが禁止された史実の歌、「花とふるさと」を知り、その創作曲の一部を歌う予定です。
13日午後1時半から、鋸南町中央公民館で開かれます。鋸南町では初めての開催となります。
当日は、「小さくても輝く町づくり」をキャッチコピーに据えて、町政のかじ取りをする白石治和町長からのごあいさつ。続いて鋸南町にほれ込んで移住したという農業に励む若者、山田永太郎さん。なぜ、鋸南町だったのか?農業を志した理由などを語っていただきます。山田さんは地域の方々と共に有害鳥獣対策にも一生懸命に取り組んでいます。
母親大会は「生命を生み出す母親は、生命を育て、生命を守ることをのぞみます」をスローガンに母親のみならず、男性、女性、未婚、既婚問わず、どなたでも参加できます。会場は駐車場が少ないため乗り合わせてお越しくださいますよう、お願い申し上げます。
問い合わせは笹生(090-2934-1088)へ。
鋸南町 笹生洋子
旧県立安房南高等女学校木造校舎の一般公開
(ちば県民だより2018.10.5付〜県民ひろば)
昭和初期の学校建築を公開します。
日時=平成30年10月27日(土)10〜15時
会場=旧県立安房南高等学校
(JR内房線館山駅から徒歩20分)
内容=校舎ガイドツアー、県立安房高校学校吹奏楽部などによるパフォーマンスほか。
問合=千葉県教育庁文化財課TEL043-223-4130
ウガンダを身近に感じて
支援活動NPOが写真展
(房日新聞2018.10.4付)…⇒印刷用PDF
アフリカ・ウガンダを支援する「ウガンダコーヒー月間(10月)」の関連行事として、館山市の館山病院ギャラリーで、「ウガンダの人々と暮らしの写真展」が開催中だ。8月にウガンダを訪問したNPO法人安房文化遺産フォーラムメンバーらが撮影した、現地での支援活動の様子やコーヒー農園などの写真約60点が展示されている。7日まで。
安房地域のウガンダ支援活動は、旧安房南高から始まり、高校生、市民により24年にわたり続けられ、現地には「安房南」と名がついた洋裁学校もある。
活動の核となる安房文化遺産フォーラムでは、NGO「ウガンダ意識向上協会」(CUFI)を窓口にさまざまな支援活動を展開。この夏はメンバー3人が現地訪問し、支援活動の状況やコーヒー農園を視察。ウガンダのコーヒーをフェアトレードで流通させ、支援の輪を広げようとウガンダコーヒーを飲むキャンペーン「ウガンダコーヒー月間」を企画し、現在安房地域の22店舗が協賛して開催中だ。
写真展では、安房南洋裁学校、キタリア小学校などで貧しい子どもたちを支援するCUFIの活動状況、子どもたちとの交流などのほか、農薬に頼らない自然栽培で生産するコーヒー農園の様子などを紹介している。
NPOメンバーの河辺智美さんは「ウガンダの人々は素直で人のつながりが強く、現地での交流では学ぶことが多かった。安房地域からの支援がどのように生かされているかなど現地の様子を見て、身近に感じてもらいたい。コーヒー農園の写真もあるのでウガンダコーヒーにも関心を持ってもらえれば」と話した。
なお最終日の7日は、同病院駐車場でウガンダ支援バザー(午前10時〜午後2時)、同病院会議室でウガンダ視察訪問の報告会(午後3時〜4時半)もある。
10月をウガンダコーヒー月間に
22店舗がフェアトレードで支援 関連イベントも開催
(房日新聞2018.9.27付)
アフリカ第2のコーヒー産出国でありながら内線で疲弊、今なお貧困で苦しむ子どもがいるウガンダ。安房地域では24年前から支援が続けられ、洋裁学校が現地に建設されている。現地での活動車両の故障から、クラウドファンディングで中古車を寄付するなどの支援が続く。支援の核となるNPO法人安房文化遺産フォーラムが現地を視察。この10月から「ウガンダコーヒーを飲みましょう」キャンペーンを展開する。国際フェアトレード協会の認定を受け実現した。
ウガンダ支援は旧安房南高校から始まり、安房高校JRC部を経て、現在が安房西高校JRC部に引き継がれている。
同NPOはNGOウガンダ意識向上協会(CUFI)を窓口に、様々な支援を続けるが、この夏NPOの関係者3人が現地のコーヒー農園を視察。ウガンダ産コーヒーのフェアトレードを先行している日本企業の紹介で、農業に頼らない自然栽培や有機栽培、フェアトレードの国際認証などの実際を見てきた。
ウガンダ産コーヒーをフェアトレードで国内に流通させ、チャリティーで支援使用とするキャンペーンを展開することに。10月1日が「国際コーヒーの日」、9日がウガンダ独立記念日であることから、10月をウガンダコーヒー月間とし、関連イベントを計画した。
安房地域の22店舗でウガンダコーヒーが提供されるほか、館山病院ギャラリーで7日まで、「ウガンダの人々と暮らしの写真展」、7日には同病院感謝祭で「ウガンダ支援バザー」(午前10時〜午後2時)、同じ日の午後3時からは同病院会議室で、ウガンダ視察訪問の報告会」が開かれる。27日には「旧安房南高校木造校舎ノ見学会」(午前10時〜午後3時)も予定されている。
キャンペーンへの問い合わせは、NPO法人安房文化遺産フォーラム(0470-23-8271)へ。ウガンダコーヒーの取扱店は次のとおり。
【館山市】
▽カフェポラリス
▽ブロア珈琲焙煎所
▽茶房カフェ・ノワール
▽茶房はたやま
▽トレイクルマーケット&コーヒー
▽安房自然村
▽里見茶屋
▽カフェあぢまぁ屋
▽ロジェ・ルージュ
▽パン工房ばんばん
▽芳喜楼
▽ウェストペニンシュラホテル
▽田中惣一商店
▽館山中村屋(駅前店・バイパス店)
▽シークロップ
▽NPO法人安房文化遺産フォーラム
【南房総市】
▽道の駅とみうら枇杷倶楽部
▽ホテル&リゾーツ南房総
▽ギャラリー&スペースMOMO
▽スープのよろずや「花」