【房日】250809_歴史教育者らがNPOの案内で戦跡など巡る
文化遺産生かす取り組み視察
歴史教育者らがNPOの案内で戦跡など巡る 館山
歴史教育に関わる教員、一般市民などで組織する「歴史教育者協議会」のメンバーらが4日、館山市を訪問。「NPO法人安房文化遺産フォーラム」の案内で市内の戦跡、文化財などを巡り、多様な文化遺産を歴史教育やまちづくりに生かす取り組みを視察した。
2、3日に東京都内で開催された、歴史教育者協議会東京大会の現地見学会として企画された館山ツアーで、北海道から沖縄県までの同協議会の会員ら15人が訪れた。
「館山まるごと博物館~戦跡と東アジア交流を学ぶ~」と題したツアーで、一行は赤山地下壕(ごう)跡、掩体(えんたい)壕といった戦跡、かにた婦人の村にある慰安婦証言を受けて建てられた「噫従軍慰安婦」の碑、江戸時代初期の建立でハングル旧字体などの4カ国の文字が刻まれた大巌院の「四面石塔」などを巡った。
館山市が管理、一般公開し、NPOなどによるガイドも行われている赤山地下壕跡では、実際に同NPOメンバーの案内を受けながら、壕内を見学。地下壕の軍事的な役割などについての解説に耳を傾けながら、カメラで写真撮影するなど熱心に視察をしていた。
ツアーに参加した同大会委員長の平井敦子さん(63)は「市民と行政の連携によって、この戦跡を多くの人に伝えようという取り組みがされていて、素晴らしい。家族連れでも気軽に見学に訪れることができる貴重な場」と感想を話していた。