【署名】旧安房南高校木造校舎の 保存活用と国指定文化財への格上げを要望します!
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安房南高等学校旧第一校舎(千葉県指定有形文化財)の
保存活用および国指定文化財への格上げの要望書
千葉県館山市では、1930 年に建てられた県立安房高等女学校の木造校舎がまもなく100年を迎えます。関東大震災の教訓をもとに技術の粋を集めた女子教育の殿堂は、和洋折衷のすぐれた意匠を施し、左右対称に大きく羽を広げた白鳥のように美しい姿です。戦後は県立安房南高等学校となり、国内外で活躍する卒業生を多く輩出しています。鉄筋RC造に建て直される時代に、同校の旧第一校舎(以下、木造校舎と略)は保存され、1995 年に千葉県指定有形文化財となりました。
ところが、2008 年の学校統合により閉校となり、日常的に使用されなくなりました。木造校舎は心の拠り所であり、地域住民の誇りを醸成し得る文化遺産です。安房地域の観光においても、重要景観建造物として魅力的なランドマークといえます。
NPO 法人安房文化遺産フォーラムと「安房高等女学校木造校舎を愛する会」は、2017年度から清掃、草刈りなどの環境整備に協力し、翌年からは県教育委員会が主催する公開事業の委託を受け、企画運営や館内巡視もおこなってきました。しかし2024年度から見学会も中止となり、館内の立ち入りもできなくなりました。閉校から 17 年を経た木造校舎は塗装も剥げ損傷が進んでおり、人の出入りがないことで放置と劣化が憂慮されます。そこで適切な修復管理をおこない、保存・活用することを求めます。
また校内には明治期以降の貴重な教育資料も多く残されています。教員養成など先駆的な女子教育がなされていたことや、混乱した戦時下や占領軍の直接軍政下における教育なども明らかになっています。未調査のものも多い教育資料は、歴史的価値も高く、木造校舎は学校博物館としての活用も期待されます。
なお『千葉県文化財保存活用大綱』には、「県は、市町村と連携し、県として重要と認められる文化財については、県指定文化財に指定するよう取り組みます。また、国による国指定等への取組について、県及び市町村は、国と連携して取り組みます。市町村が国指定等を目指す場合においては、県は、国との連絡調整を行います」と明記されています。市・県・国と地域住民が一丸となって、貴重な文化遺産を未来に継承するために、国指定文化財への格上げを要望いたします。
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⇒ 木造校舎の紹介動画やパンフレットはこちらからご覧ください。
【参考論文】
・安房高等女学校にみる地域教育
・安房高等女学校からみる百年前の災禍
・新資料から見る戦時下の安房高等女学校