支援の130万円で車両購入
ウガンダ支援で購入資金送る、現地から喜びの声
(房日新聞2017,12,23付)‥⇒印刷用PDF
NPO法人安房文化遺産フォーラムのウガンダ支援グループ「ひかりの」が、 クラウドファンディング (インターネットによる資金調達)で車の購入資金を募った運動で、目標が達成され、現地で車両が購入された。報告書も作成され、現地の喜びが伝わってくる。
「活動している自動車が故障してしまい、とても困っている。車の購入資金をサポートしてもらえないか」との現地からのメールを受け、グループがクラウドファンディングで、120万円を募っていた。
グループによると、200人を超える人から資金支援があり、ウガンダ意識向上協会を通じ、130万円を送金した。
現地のセンパラ・スチュアートさんから報告と感謝のメッセージが寄せられた。
車両は1996年製造のトヨタ「ハイエーススーパーカスタム」で、3000ccのディーゼル車。学校への送迎、食料や生活用品の運搬などに利用されている。
グループでは「多くの人の善意に感謝したい」と話す。 クラウドファンディング の支援者には、金額に応じてお礼が届くという。
⇒CUFIスチュアート・センパラ氏からの御礼メッセージ
あすの済州島シンポ、都内で映画上映など
安房在住者は無料に
(房日新聞2017.12.16付)
韓国・済州島のシンポジウムが、あす17日午後1時から、東京・千代田区の在日韓国YMCA9階ホールで開かれる。映画の上映や解説、観光情報の発信、座談会、音楽祭などを予定。入場券は大人3000円(学生無料)だが、安房地区からの参加者は無料という。
映画「コッチばあちゃん」は、城西国際大学と、釜山の東西大学の共同制作。鴨川の長興院には済州島から渡って来た海女の墓があり、映画はこれをテーマにしている。午後1時から45分ほど上映予定。
安房地区在住者は、証明書などを持参する。
問い合わせは、済州在日村準備実行委員会(電話・ファックス043-241-6587)へ。
安房地域母親大会への誘い
柳真由美ヒーリングコンサート&おしゃべりカフェ
(房日新聞寄稿2017.11.30付)‥⇒印刷用PDF
関 惠美子(大会スタッフ)
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今年の夏、一人の音楽家の女性にであった。数年前に、アメリカ・サンフランシスコから居を鴨川市に移された柳真由美さんである。彼女が心から音楽を愛し、ピュアな気持ちで「この安房地域を音楽が響き渡る、元気&ハッピーな場所にしたい」という願いを知り、共に実現したいと思った。
この出会いをきっかけに、12月3日(土)の「第23回安房地域母親大会」では「柳真由美ヒーリングコンサート」をメインに「おしゃべりカフェ」を開くことにした、混とんとした世の中、便利で物も溢れているけど幸せとは言いきれない社会、目減りする給料や、年金。何より、平和が揺らいでいる日本。そんな中であっても、生活に彩りをそえ、音楽で心や体を癒してほしいと思う。柳真由美さんという素敵な音楽家に会いに来ませんか。そして、おしゃべりカフェでひと時を過ごしませんか。
柳真由美さんをご紹介しよう。ご自宅にお邪魔した時のこと、彼女は、いかにもアメリカ的な明るい笑い声で出迎えてくださった。いろいろお話を聞くうち、今の真由美さんの明るさからは想像もできない体験があったと分かった。
安房に移住するまでの30年間、生き馬の目を抜く多民族社会アメリカでのサバイバル。母を喪い、友を喪い、幾つもの葛藤を経験し、自問自答を繰り返した、という。 そんな中、ある音楽プロデューサーに「本当に表現したい音楽が創れるアーチストになるのか? 単なる商品でいいのか?」と問われ、演奏、作曲、編曲以外に、録音エンジニアリングやミキシング、電子楽器操作など、すべてを自ら学ぶ。 そして、地下の録音スタジオでの音楽制作を続け、すべて自分の手で創り上げたアルバムを4枚リリースしてきた。 そこで、ついたあだ名が「モグラ」とか。でも、そのお蔭で4枚目のアルバムは、全米230局の他、世界のラジオ局で放送されたという。有名なキース・ジャレットやジョージ・ウインストンと並んで。
「母親大会」では、太陽の下に飛び出した元モグラの彼女のオリジナルアルバムから選曲し、演奏してもらう予定である。
それと、柳真由美さんが、安房に来ていま力を入れていることがある。もともと子どもの音楽教育には高い評価を受けていたのだが、「指は第二の脳」と言われ、指を動かすことで心身の活性化を促すメソッドを高齢者の活動に生かす取り組みを始めた。このメソッドは、アメリカと日本で特許をあたえられている。既に鴨川市のデイケア等で実践し、音楽ワークショップとして人気の楽しい催しになっている。「母親大会」では、このワークショップも体験してもらおうと思っている。
「生命を生み出す母親は、生命を育て、生命を守ることをのぞみます」を、合言葉に 母親大会は、全国津々浦々で開催され、63年になる。この安房地域の母親大会は、23回目を迎える。子どもの幸せを願い、また、住みよい安房地域にしたいと、女性の様々な願いを集め、その実現を目指す話し合いのひろばとして、安房に住む人々とのつながりを大切にして歩んできた。性別、年齢、未婚・既婚を問わず、誰もが参加して楽しめる出会いのひろばでもある。
12月3日(日) 午後1時半〜4時 とみうら元気倶楽部にて。
参加費500円 保育あり(先着15名100円)
問合せ 第23回安房地域母親大会実行委員会:関 ☎090-5762-5956
ピアノの癒しや分科会
元気倶楽部で母親大会
(房日新聞2017.11.28付)‥⇒印刷用PDF
第23回安房地域母親大会が12月3日午後1時半から、南房総市富浦町のとみうら元気倶楽部で開かれる。ピアニストの柳真由美さんを迎えた「ヒーリングコンサート&おしゃべりカフェ」など、2部制で展開される。「時間に追われるママの生活に彩りを」と参加を呼び掛けている。参加費は資料代として500円。
柳さんは武蔵野音楽大学大学院(ピアノ科)卒業後、渡米。サンフランシスコで演奏活動に入る。自己のレーベル「MOMO」を設立。1991年以降、7枚のオリジナルCDをリリースしている。教育者としても日米で25年間の経験があり、新ピアノリゾットを発案し、日米両国で特許を取得している。
鴨川市の亀田総合病院でソロコンサートを開いているほか、音楽リクリエーションをベースに、介護予防などにも取り組んでいる。
当日は第1部で柳さんが「ヒーリングコンサート 生活のいろどり〜音楽のある暮らし〜」として、演奏する。
第2部は2時40分から。3つの分科会に分かれる。①柳真由美さんの音楽ワークショップ(さざなみホール)②小川薫さんの子育て世代カフェ「子どもの才能ってどうやって見つけるの?」(多目的室)③新婦人館山支部の齊藤陽子さんの憲法カフェ「戦争はなぜ起こる?これから日本はどうなるの?」(交流室)——が予定されている。
母親大会は平成5年から続けられている、話し合いと出会いの場。
託児所の準備もある。大将は1歳から未就学児までで先着15人。料金は100円。
保育は要予約。託児所の申込みは、関さん(090-5762-5956)へ。
「観光の学び」の校外学習
館山総合高校1年138人、名所など見学して感動
(房日新聞2017.11.24付)‥⇒印刷用PDF
魅力ある県立学校づくりの一環として、館山総合高校はこのほど、NPO法人安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄代表)との協働で「観光の学び」の校外学習を行った。1年生138人がバス4台に分乗。館山海軍航空隊赤山地下壕跡や青木繁「海の幸」記念館、布良崎神社、渚の駅たてやまなどの観光施設や文化遺産を巡る観光を体験した。
3年目となる取り組みだが、今年度は、先の見学会が好評だった旧安房南高校の木造校舎を見学すると共に、特色ある科ごとの企画をコースに組み入れた。
家政科は、テングサを煮出してトコロテンをつくる漁村の食文化体験や、安房南高校の伝統的なヌカ雑巾体験を行った。商業科は南房タクシー・房日新聞などを視察。工業科・海洋科は同校水産校舎で、長崎の平和記念像作者の北村西望が制作し、戦時下に金属供出で破壊され、戦後再建された初代校長の銅像を見学し、手づくりの紙芝居「八犬伝」を鑑賞した。
生徒たちのアンケート結果では、各見学地もガイドとの交流も概ね高い評価。感想としては、「地元に素晴らしいものが多いことに驚いた」「もっと多くの人に知らせたい」「木造校舎はかわいい、こういう学校に通いたかった」という声が多かった。特に、母親が安房南高の卒業生の家庭では、会話が弾んだという。引率教員からも、「地域のことを知らなかった。生徒と一緒に学べて良かった」という感想があった。
観光協会常任理事で、同校の開かれた学校づくり委員でもあるNPOの愛沢代表は、「まちづくりは人づくり。地域を学ぶことは誇りを育むことにつながる。約40人の市民ガイドとの触れ合いも、心温まる体験になったのではないか。地元に就職し、まちづくりに関心をもって生きていくきっかけになれば幸いですね」と話していた。
小原家住宅に登録証
国の登録文化財で伝達
(房日新聞2017.11.22付)⇒‥印刷用PDF
今年6月に国の登録有形文化財となった館山市南条にある「小原家住宅」に20日、文化庁の登録証とプレートが伝達された。
小原家は江戸時代から続く旧家。江戸時代末期の建築とされる主家は、明治期に県議、衆議院議員を務めた当主・小原金治が大改修した歴史と風格を感じさせる建物。
透かし彫りの手の込んだ欄間彫刻、初代後藤義光の仏壇彫刻など室内も意匠が凝らされ、レトロな雰囲気の周囲の窓ガラスも趣がある。
そのほか独特な建築意匠が目を引く離れ、家紋入りの屋根瓦で風格のある表門、米蔵、文庫蔵、旧長屋門など計6件が登録されている。
現在は金治の孫の小原多喜さん(97)と娘夫婦の村上吉夫さん(77)、信子さん(73)が暮らしている。同所で伝達式があり、出山裕之市教育長が、村上夫妻に登録証などを手渡した。
村上さんは「待ち遠しかった認定書、プレートがいただけて良かった。素晴らしい建物をつくってくれた先祖に感謝。皆さんにも見てもらいたい」と話していた。
登録有形文化財は、地域の身近な文化財を守り、まちづくりや観光に活用するための制度。今回の登録で市内では14件となる。
館山景観計画策定に着手
安房地域で初、来年度末目指して
(房日新聞2017.11.12付)‥⇒印刷用PDF
景観のまちづくりに取り組む館山市は、「市景観計画」の策定に着手した。館山ならではの魅力ある景観づくりに向けて方針、規制を定める。学識経験者、市民などによる策定委員会(委員長・後藤春彦早稲田大学大学院教授、委員10人)を設置、来年度末の策定を目指している。
景観計画では、美しい景観づくりに向けた目標や方針のほか、計画区域を定め、建物の建築など景観に関わる行為は届出を必要とする。基本は緩やかな規制だが、条例を設けて罰則規定を盛り込むこともできる。
市は、平成19年に景観計画を策定できる「景観行政団体」に移行しており、今回策定を目指す。県内では16市1町が策定済み。近隣では木更津市で、安房地域ではまだ策定されていない。
同市は南欧風のまちづくりを目指して平成元年に「市街並み景観形成指導要綱」を策定。JR館山駅西口エリアを重点に、屋根はオレンジ系、外壁は白を基調とした街並みづくりを進めている。
しかし、補助制度もなく、要綱による「お願い」だけでは誘導に限界があるのが現状だ。
今回の景観計画策定にあたって市は、市全域を計画区域とし、各地域の景観特性を生かして、南欧風や城下町、里山など各エリアごとに統一感のある街並みづくりを、市民や事業者とともに進めていきたいと考えている。
策定委員会は、都市計画を専門とする後藤教授が委員長で、副委員長は東大大学院教授の岡部明子氏、館山商工会議所副会頭の高橋幸民氏。市民、観光協会、建築関係の代表者ら計10人の委員で構成している。
市では、近く住民ワークショップを開催するほか、市民アンケートを実施。住民の景観への意向を聴取した上で、同策定委と市庁舎内の検討委員会で話し合いを進め、31年3月までにまとめたい考えだ。
館山の魅力楽しみ交流、館山観光協会
ファンクラブ向けイベント
(房日新聞2017.11.11)‥⇒印刷用PDF
館山市観光協会(館石正文会長)の「たてやまファンクラブ」に向けたウオーキングイベントがこのほど、館山ファミリーパークであり、24人の“館山ファン”が参加。ウオーキングと焼きたてのサンマを楽しむイベントで、館山の魅力に触れながら交流した。
リピート客を増やそうと加盟店舗の特典をつけたファンクラブ制度。イベントは、会員同士の交流を図る場として企画された。
当日は、少し風が強いものの天候に恵まれ、参加者らは「大和朝廷と結ばれた平砂浦の人々」をテーマに歩いた。安房文化遺産フォーラムの愛沢伸雄氏による解説があり、参加者らは、興味深そうに聞きながら、施設周辺を散策した。
焼き立てサンマの食べ放題も企画され、施設に戻った参加者らが秋の味覚を味わった。
「昨年のイベントが楽しかったので今年も参加した」「平砂浦地域周辺の歴史に興味を持った」と参加者。同協会では「館山の歴史に興味を持ってもらい、会員同士の交流も楽しんでもらえたと思う」と話した。
旧安房南高木造校舎一般公開に多くの市民
木造建築の伝統美に感銘
(房日新聞2017.10.29付)‥⇒印刷用PDF
県指定有形文化財の旧安房南高校木造校舎(館山市北条)が28日、一般公開された。多くの卒業生らが訪れ、県教委文化財課職員の説明を聞きながら校内を巡り、学生時代を懐かしんだ。
木造2階建ての同校舎は、関東大震災後の昭和5年に竣工。日本古来の木造建築と新たに伝わった西洋建築を融合させたつくりが特徴。当時の最新技術で建てられ耐震性にも優れている。
平成7年に県指定有形文化財に。現在校舎は、今年のノーベル文学賞受賞者、カズオ・イシグロ氏の長編小説をテレビドラマ化した「わたしを離さないで」など、映画やドラマのロケなどで活用されている。
一般公開は、郷土の文化財の理解を深めるとともに、文化財を活用したイベントとして県教委と安房高が毎年実施。校舎を地域の誇りとして継承しようと今年10月に発足した「安房高等女学校木造校舎を愛する会」(佐野ふさ子会長)が、公開に向けて除草や掃除などの整備で協力した。
この日は、同課職員によるガイドツアーを2回実施。左右対称につくられた外観、玄関扉上のダイヤ形のレリーフ、耐震性のある天井や梁(はり)、装飾のある柱や手すりなどの説明があり、参加者らが熱心に耳を傾けていた。
また、校舎内に開設された古い写真を並べたギャラリーでは、多くの卒業生が写真を眺め、学生時代に思いをはせた。
ぬか雑巾の体験や安房高書道部、写真部、美術部の作品、書道パフォーマンス、吹奏楽部による演奏も行われ、参加者らを楽しませた。
昭和22年に前身の安房女子高校を卒業し、54年から7年間、安房南高で教諭として勤めた高橋澄子さん(85)=館山市=は「学生時代は戦中、戦後で大変だった。登下校や学校生活、クラスメートの顔が思い出されて懐かしい」と、在学当時からの仲間と思い出話に花を咲かせていた。
菊を愛で抹茶を、小谷家でイベント
館山11月3日から3日間
(房日新聞2017.10.24付)
館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館で11月3日からの3日間、「菊花を愛でる会&抹茶を味わおう!」というイベントが開催される。お茶代は300円。
なお、同記念館で開催中の東葛飾高校美術部の作品展は、11月5日まで会期が延長された。部員らが市内でスケッチした文化遺産の絵画が展示されている。
海の幸記念館は土、日曜日開館で、維持協力金が一般200円、小中高100円。