メディア報道

【読売】190814*ちばアート祭きょうから

ちばアート祭きょうから  県立美術館など

(読売新聞千葉2019.8.14付)

2020年東京五輪・パラリンピックを見据えて県の文化的な魅力を発信しようと、県は14日から、千葉市中央区の県立美術館と千葉ポートパークで「ちばアート祭」を開く。初の試みで、アート展示のほか、「ちば文化資産」をテーマにした写真や絵の展覧会も行われる。25日まで。

ちば文化資産は、次世代に残したい祭りや建造物など計111件。県が昨年、県民投票の結果などを踏まえて選んだ。

県立美術館では、県が今年2〜5月にちば文化資産をテーマに募集した写真や絵画約550点が展示される。県内の学生が制作し、光や音の変化を楽しめる芸術作品も展示される。

千葉ポートパークでは、LEDを使った作品が並び、夜間にライトアップされる。

入場無料。県立美術館は19日休館。ライトアップは期間中の各日午後6時〜同8時50分。問い合わせは運営事務局(03・4580・9117)へ。

 

※「ちば文化資産」とは、千葉県の文化や魅力を特長づけるモノやコトとして

青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅はじめ111件選定している。

‥⇒公式サイトhttps://www.chiba-art2019.com/

【毎日】190812*謎に包まれた要塞、赤山地下壕跡

戦跡を訪ねて2019

謎に包まれた要塞、赤山地下壕跡

(毎日新聞2019.8.12付)‥⇒印刷用PDF

館山市の中心部から南西に約3キロ、館山湾に面した海上自衛隊館山基地の南に赤山はある。その標高61メートルの小高い丘にトンネルを縦横に掘って地中要塞が築かれた。旧海軍館山航空隊の赤山地下壕跡だ。現在は年間3万人を超える見学者が訪れ、地域の「平和教育」の拠点となっているが、掘り始めた時期や狙いといった軍の記録は一切残っていない。多くの謎に包まれている地下壕に足を踏み入れた。

アーチ状のトンネルに入ると、連日の暑さを忘れるひんやりとした別世界。電球が茶褐色の壁面を照らす。ツルハシによる素掘りの跡がそのまま残っている。天井の高さは2〜4メートル。付き添いのガイドの説明によると、入り口近くにある広間はディーゼル発電機を置いて発電室として使われていた。そこから枝分かれするようにトンネルの回廊が続く。

並行する3本の主通路と、それを網の目状に結ぶ連絡通路。総延長は約1.6キロとされるが、一般開放されているのは照明設備が整った250メートル部分だ。

これほど大がかりな地下壕でありながら、戦後60年あまり、市や地元の人たちに「中に入るのは危ないから」と放置された。その間、県外出身の二人が地下壕の保存に貢献していた。

一人は1960年ごろから壕の入り口に「向後種菌研究所」の看板を掲げ、約40年間も壕内に住み、キノコ類を栽培していた向後精義さん(2001年死去)。茨城県出身で旧日本海軍の「731部隊」(関東軍防疫給水部)に所属していたとされる。もう一人は、北海道出身で館山の高校で社会科教師を務めていた愛沢伸雄さん(67)。戦争遺跡の調査の一環で90年代初めに地下壕に足を踏み入れ、向後さんと出会った。「最初は『勝手に入るな』と怒られたが、向こうも許可を取っているわけではないから、打ち解けることができた」と振り返る。

やがて愛沢さんの調査によって戦跡としての評価が高まり、市は02年に壕の内部を初めて調査。その3年後に史跡に指定した。

現在、NPO「安房文化遺産フォーラム」代表をつとめる愛沢さんは「今わかっている赤山地下壕跡は全体のほんの一部。道路を隔てた東側と旧洲ノ埼航空隊の隣接地には、より大規模な地下壕がある」と指摘する。

気の遠くなるほどの人手と労力をかけたであろう赤山地下壕跡。軍はどこから大量の作業員を集めたのか。トンネルを出て、夏の暑さを感じながら、当時の光景を思い浮かべた。

【中島章隆】

 

◇ ◇

終戦から74年。戦禍を体験した人は年々少なくなっているが、各地に今も、戦争の記憶をとどめている。関東各地の戦跡を巡り、苦難の時代を追憶する。=随時掲載

 

【アクセス】

赤山地下壕跡(館山市宮城)へは、JR内房線館山駅から日東交通の館山航空隊行バスに乗り、宮城バス停下車、徒歩3分。毎月第3火曜日休み。入壕料は一般200円、小中高生100円。問い合わせは豊津ホール(0470-24-1911)。

⇒館山市

 

【赤山地下壕跡】
・NPO⇒ https://awa-ecom.jp/bunka-isan/section/marugoto-010-010/
・館山市HP⇒https://www.city.tateyama.chiba.jp/syougaigaku/page001892.html
【房日】190810*館山の戦争遺跡、2代目三平さん出演

館山の戦争遺跡放送

2代目三平さん出演、12日にBSフジで

(房日新聞2019.8.10付)‥⇒印刷用PDF

BSフジの終戦74周年特別番組「落語家たちの戦争〜禁じられた噺(はなし)と国策落語の謎」で、館山の戦争遺跡などが紹介される。放送は12日正午からの予定。

太平洋戦争中、戦意高揚にそぐわない落語は禁じられ、軍の意向に沿う国策落語だけが口演されたという。笑いと戦争、表現の自由と自粛について考察していく番組。2代目林や三平さんが、国策落語を再現口演するとともに、館山の戦争遺跡を訪れる。

父である初代林家三平さんは、戦争末期の本土決戦に備えた特攻要員として、九十九里浜で蛸壺(たこつぼ)や塹壕(ざんごう)を掘っていたという。

NPO法人安房文化遺産フォーラム、池田恵美子さんの案内で、砲台跡や弾薬庫跡、蛸壺などをめぐる予定。

BSフジ 2019.8.12.放送

BS朝日 2015.9.20.放送

【BSフジ】190812*林家三平師匠が館山の戦跡を巡ります。

終戦74年特番『落語家たちの戦争』

林家三平師匠が館山の戦跡を巡ります。

房日新聞

・日時=2019年8月12日(月)12:00〜13:58
・放送局:BSフジ
・番組名:『落語家たちの戦争〜禁じられた噺と国策落語の謎』

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戦時中、戦意高揚にそぐわない落語は禁じられ、軍の意向に沿う国策落語だけが口演されたという。笑いと戦争、表現の自由と自粛について考察していく。番組では、二代目林家三平が、国策落語を再現口演するとともに、館山の戦争遺跡を訪ねる。

父である初代林家三平は、戦争末期の本土決戦に備えた特攻要員として、九十九里浜で蛸壺や塹壕を掘っていたという。

特攻要員とは、資材不足で特攻兵器がなくなり、蛸壺や塹壕で身を隠して待機し、敵が上陸してきたら爆薬を抱えて突撃する攻撃隊のこと。

NPO法人安房文化遺産フォーラム池田恵美子さんの案内で、館山の砲台跡や弾薬庫跡、蛸壺などをめぐる。

 

【房日】190806*市所有の文化財資料公開 南房総教委が

市所有の文化財資料公開 南房総教委が16〜18日に

丸山公民館で歴史フェス

(房日新聞2019.8.6付)‥⇒印刷用PDF=房日新聞案内チラシ

南房総市教育委員会生涯学習課による「南房総歴史フェス」が16日から18日まで、同市の丸山公民館で開催される。普段は公開していない市が所有する資料を公開する他、地域の歴史を学べる講座や体験などがある。16日が午後4時〜7時、17日が午前9時〜午後4時、18日は午前9時〜午後3時。

歴史や文化に興味を持ってもらうことが目的。市内から出土した土器や歴史資料を並べた歴史展示室を設置する。文化庁による企画「記念物100年」と合わせて、史跡である里見氏城跡、岡本城跡の説明パネルや出土遺物も展示される。

学芸員による展示解説もある。16日は午後4時からと6時から、17日は午前9時半からと午後3時から、18日は午前9時半からと午後2時からで各30分ほど。

その他、体験イベントなどがあり、多くの来場を呼び掛けている。

 

体験イベントは次のとおり。

▼勾(まが)玉づくり(16日午後1時半〜4時)
=子ども対象(小1〜3は保護者同伴)。参加費300円。事前申し込みが必要で、丸山公民館(0470—46—4031)へ

▼「安房の戦国大名里見氏」(17日午前10時〜11時)
=講師は南房総市教委生涯学習課の山本昌幸学芸員。参加費無料

▼「安房の名工 武田石翁」(17日午前11時〜正午)
=講師は鋸南町教委教育課の笹生浩樹生涯学習室長。参加費無料

▼「安房の偉人 日蓮」(17日午後1時〜2時)
=鴨川市郷土資料館の高橋誠主査。参加費無料

▼「安房の祭りを記録する」(17日午後2時〜3時)
=講師は館山市教委生涯学習課。参加費無料

▼「文化財と和弓のちょっとした話」(17日午後3時半〜4時)
=弓を使った文化財に関する講話。参加費無料

▼組紐体験(17日午前10時〜正午、午後1時〜3時)
=子ども対象(小1〜3は保護者同伴)。参加費無料

▼甲冑着用体験(18日午前10時〜正午)
=子ども対象(身長120㌢以上)。参加費無料

▼出張図書館(18日午前10時〜正午)
=子ども対象。民話の読み聞かせもある

▼南房総以外の歴史を知ろう(18日午前11時〜正午、午後1時〜3時)
=大網白里市と一宮町の遺物などを公開

▼「古文書で発見! 南房総市の歴史」(18日午後1時〜2時、2時〜3時)
=館山市立博物館学芸員が講師。参加費無料

▼「海を渡ったアワビ採り」(18日午前10時〜正午)
=アワビ漁の歴史についての講座。参加費無料。事前申し込みが必要で丸山公民館へ

【NHKEテレ】190808*ふるカフェ系小高記念館(元NPO事務所)が紹介されます。

小高記念館(元NPO事務所)が「ふるカフェ系ハルさんの休日」で紹介されます。

房総の海辺の白いカフェ『TRAYCLE Market & Coffee』

2008年から2017年夏までNPO法人安房文化遺産フォーラムの事務所だった小高記念館(国登録文化財)が紹介されます。

今は亡きオーナー小高熹郎の孫娘さんが、人気の喫茶店『TRAYCLE Market & Coffee』を経営しています。

NPOの愛沢伸雄代表が登場し、歴史的建物の背景を紹介します。乞うご期待!

 

日時=2019年8月8日(木)21:00〜21:30
番組=NHKEテレ「ふるカフェ系ハルさんの休日
テーマ=「千葉・館山〜築97年 謎の多い元銀行カフェ」

 

*⇒ツイッターはこちら

*⇒カフェ開店時にクラウドファンディングで送った愛沢代表の応援メッセージ動画はコチラ

【房日】190725*渚の駅ギャラリー館山ゆかりの画家展

「海の幸」など30点展示

渚の駅ギャラリー 館山ゆかりの画家展

‥⇒印刷用PDF

館山ゆかりの画家たちの名画を集めた企画展「館山の海を愛した画家たち展」が、館山市の渚の駅たてやま2階ギャラリーで開かれている。日本美術史に影響を与えた洋画家の青木繁や寺崎武男、倉田白洋の絵画など約30点が展示されている。9月1日まで。

青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会が主催、房日新聞社などが後援している。

会場には、明治37年に友人らと同市布良を訪れた青木繁の代表作「海の幸」(国の重要文化財)の複製画をはじめ、同世代に館山で暮らした画家たちの作品を展示。寺崎武男の手帳など貴重な資料も並んでいる。

千葉市から訪れた60代の男性は「『海の幸』は知っていたが、実際に見るのは初めてで感動した」と作品に見入っていた。青木繁「海の幸」記念館の小谷福哲館長は「館山の自然に魅了された画家たちが、館山で多くの作品を残したということを知ってほしい」と来場者を呼び掛けている。

8月4日午後1時半からは、展示作品の解説会がある。

入場無料。休館日は29日、8月26日。問い合わせは、事務局の池田さん(090-6479-3498)、河辺さん(090-3218-3479)へ。

【房日寄稿】190713*青木繁の生誕祭

海とアートのまるごと美術館

青木繁の生誕祭

小谷福哲  <青木繁「海の幸」記念館館長・小谷家当主>

(房日新聞:寄稿2019.7.13付) ⇒印刷用PDF

青木繁作品の所蔵者である東京駅前のブリヂストン美術館が建て直され、来年、「アーティゾン美術館」と改名してリニューアルオープンします。東京五輪もあり、青木繁「海の幸」は国際的にも注目が高まるだろうと考えられています。青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会では、海とアートのまるごと美術館として、まちづくり活動に取り組んでいます。

きょう7月13日は青木繁の誕生日です。明治37年、22歳を迎えた2日後に、仲間と4人で写生旅行に館山を訪れ、布良のわが家に約40日滞在しました。そのとき描かれたのが、重要文化財「海の幸」です。

小谷家住宅は館山市指定文化財となり、全国の画家の皆さまと一緒に募金活動を展開し、青木繁「海の幸」記念館として開館しました。通常は土日のみの公開で、平日は団体予約となりますが、3年間で8000人の方が来場されました。千葉県民の投票により「ちば文化資産」にも選定されています。

記念館では、きょう13日から海の日(15日)までの3連休を生誕祭として公開します。来場者には手作りのトコロテンや紫蘇ジュースをサービスし、青木繁の誕生日を皆さんとともに祝いたいと思います。

また、渚の駅たてやま2階ギャラリーでは、きょう13日から9月1日まで、「館山の海を愛した画家たち展」を開催します。青木繁の同寸大の複製画をはじめ、寺崎武男・倉田白羊の原画などを展示紹介します。

初日の13日には10時半から、島田吉廣さんが「複製画制作から見える青木繁が描く波」について解説をします。ダイナミックなギャラリートークを聞き、実際に絵画を鑑賞した後、布良の青木繁「海の幸」記念館へ足を運んでいただければ幸いです。

翌週の20日は布良崎神社の祭礼です。青木繁が感動し「海の幸」のヒントになったと思われる布良の神輿もぜひご覧ください。特に夕方の布良漁港では、夕陽が神々しく、おすすめです。

また、女子美術大学付属中学139名が6月にスケッチツアーで来訪し、布良を描いた作品展を、青木繁記念館と千里の風と安房自然村で27日からおこないます。

この夏は、海とアートのまるごと美術館をお楽しみください。

【房日】190713*きょうから「青木繁生誕祭」

きょうから青木繁生誕祭、布良記念館3日間公開

渚の駅では企画展

(房日新聞2019.7.13付)‥⇒印刷用PDF

館山市の「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」では、企画展「館山の海を愛した画家たち展〜青木繁・寺崎武男・倉田白羊」をきょう13日から、渚の駅たてやま2階ギャラリーで開く。9月1日まで。入場無料。休館日は29日、8月26日。

会では、この展示に合わせ、13日から3日間、「青木繁生誕祭」として、同市布良の青木繁「海の幸」記念館(小谷家住宅)で、記念館を一般公開する。入館料は200円で、小中高100円。午前10時から午後3時半まで。

渚の駅たてやまでは、13日午前10時半から島田吉廣さんのギャラリートーク「複製画制作から見える青木繁の描く波」を予定している。

問い合わせは、事務局の池田さん(090-6479-3498)、河辺さん(090-3218-3479)へ。

【千葉日報】190112*『海の幸」残せ 緞帳修復

館山の漁村訪問時に制作、『海の幸』残せ 緞帳修復

青木繁の代表作 佐賀大教員ら

(千葉日報2019.1.12)‥⇒印刷用PDF

福岡県久留米市の市民会館の解体に伴い、同市出身の洋画家、青木繁(1882〜1911年)の代表作「海の幸」を模した緞帳(どんちょう)が廃棄されることになり、惜しんだ遺族らが一部引き取り、佐賀大芸術地域デザイン学部が修復作業をしている。「地域に溶け込んだ作品への思いを大切にしたい」と3月に作業を公開、訪れた人に手伝ってもらう。

「海の幸」は青木が館山氏の漁村を訪れた際に制作され、もりを持って歩く漁師の一軍が描かれている。

市民会館は1969年に開館。京都の綴錦織(つづれにしきおり)業者が約200種類の意図を使って制作した縦7.4メートル、横19.5メートルの緞帳が設置された。青木繁の孫で、東京で九州郷土料理店を営む松永洋子さん(74)は、父親で作曲家の故福田蘭童さんが「そのまま再現されている。こんなに素晴らしいものは見たことがない」と興奮していたのを覚えている。

市は老朽化を理由に2017年に市民会館の解体を開始。緞帳を別の施設に展示することも検討されたが、サイズが合わないなどの理由で断念。動きを知った松永さんが、画廊関係者らの協力を得て市と交渉し、祖母にあたる故福田たねさんがモデルとされる女性の顔の部分(縦3.1メートル、横5.6メートル)を切り取り、引き取った。

東日本大震災などで文化財レスキューに携わった佐賀大芸術地域デザイン学部の石井美恵准教授と一部の学生が17年12月から修復に向けた作業に取り掛かった。ダニを駆除するため薬剤を含む袋に入れ、数ヶ月間放置。掃除機で死骸やほこりを吸い取り、切り取った際に出来たほつれ箇所や縫い方の技法を調べた。

2年の吉川千夏さん(20)は「大変な作業だが、実践的で貴重な経験」と充実した様子。石井准教授は「織物としても素晴らしい。学生の勉強にもなっている」と語り、昨年11月に見学した松永さんは「多くの人とのご縁で今がある。何回見ても胸がいっぱいになる」と感謝を述べる。

修復作業は3月24日から31日まで佐賀大美術館で公開され、ほつれの縫い合わせを手伝ってもらう。松永さんは参加者らの意見も踏まえ、保存場所を検討する方針。