【房日】241112_「四面石塔」建立400年記念行事

「四面石塔」建立400年
記念行事に230人

(房日新聞 2024.11.12付)

館山市大網の浄土宗寺院、大巌院境内にある「四面石塔」が建立されて今年で400年になるのを記念する行事が9日、同寺院などで行われた。

同市のNPO法人安房文化遺産フォーラムが主催した。午前の第1部では、四面石塔の見学会があり、同NPOの池田恵美子共同代表が、四角柱の石塔の四つの面に、インドの梵字、中国の篆字、朝鮮半島の古いハングル、日本の古い漢字で、「南無阿弥陀仏」と彫られていることや、今は韓国でも使われていないハングル文字がなぜ刻まれているのか、謎であることなどを説明。江戸時代に朝鮮半島から渡ってきた海女たちの墓が鴨川市の山中に残っているなど、朝鮮半島と今の南房総地域との結びつきについて紹介した。本堂では、在日コリアン2世の歌手、李政美(イ・ヂョンミ)さんによるコンサートも行われた。

午後からの第2部では、「四面石塔の謎をさぐる」をテーマにした研究者らによるシンポジウムがあり、大巌院を開いた江戸時代初期の高僧、雄誉(おうよ=1554~1641)の足跡や功績、今も残る雄誉と関わりのある国内各地の寺院などについて解説した。

同NPOによると、1、2部合わせて延べ約230人が参加した。