かにた婦人の村チャリティ絵画展

かにた婦人の村」建替工事チャリティ企画

現代国際巨匠絵画展

ピカソ、シャガールから東山魁夷、平山郁夫、藤田嗣治まで120余点を展観・販売。「かにた婦人の村」利用者が制作した陶芸や手芸作品も即売します。

 公式サイト

日時:2023.11.11~13(土日祝)入場無料

会場:イオンタウン館山コミュニティホール

主催:かにた婦人の村 チャリティ絵画展実行委員会

共催:NPO法人安房文化遺産フォーラム

後援:館山市社会福祉協議会、房日新聞社、医療法人慶勝会、館山商工会議所、医療法人社団花の谷クリニック、国連NGO新日本婦人の会館山支部、国連NGO新日本婦人の会鴨川ひまわり班、国連NGO新日本婦人の会鋸南やまゆり班、年金者組合安房支部

◆ 建替え基金の協力のお願い

館山市にある婦人保護施設「かにた婦人の村」は、売春防止法にもとづき、障害をもち自立困難な女性たちを保護し生活を支援するため、1965年に設立されました。2024年4月に「困難な問題を抱える女性の支援に関する法律」が施行されることになり、婦人保護施設は「女性自立支援施設」に変わります。これに伴い、DV、性暴力、虐待などの被害などにより、生きづらさを抱え、日常を過ごすことさえ難しくなっている女性を幅広く支援します。

新法の施行を控えて、創設50周年を迎えた2015年に計画した耐震改築整備工事が、今春より着工いたしました。しかし新型コロナウイルス感染症の流行やウクライナ戦争等の社会情勢や円安の影響により、建築資材や人件費が高騰し工事予算が大幅に値上がりしてしまいました。借入金の増額などを講じましたが、2023年7月現在の不足額が7,225万円となっています。

そこで第2回目の寄付を募るとともに、チャリティ絵画展を企画しました。売上の約1割が建設基金に繰り入れられます。多くの方にご来場いただき、素晴らしい芸術作品を楽しむとともに、「かにた婦人の村」の存在を知っていただき、基金にご協力いただければ幸いです。

 

【継続寄付】~マンスリーサポートのお願い~

かにた婦人の村で自立を目指す女性たちへの伴走者募集!

クラウドファンディング継続寄付として、月々500円・1000円・3000円・5000円・10000円のコースを選んで支援することが可能です。⇒詳細はこちら

 

房日新聞 2023.10.21付

イオンタウン館山で有名画家の作品展示 かにた婦人の村の慈善企画

館山市のイオンタウン館山のコミュニティーホールで11月11~13日、世界のさまざまな有名画家のリトグラフ作品などを展示販売する「現代国際巨匠絵画展」が開かれる。約120点を展示販売する。

同市大賀の婦人保護長期入所施設「かにた婦人の村」絵画展実行委員会が主催。チャリティー企画として行われ、売り上げ金の一部は、建て替えが進められている同施設の建設費に充てられる。

ピカソ、シャガール、ユトリロといった世界の有名近代画家や、東山魁夷、平山郁夫、小倉遊亀など国内画家のリトグラフやシルクスクリーン、若手画家の作品を展示する予定となっている。

この他、スペインやフランスなどで活動するフランス人画家、ロレンス・ダネス氏の風景画なども展示。来日を記念したサイン会を会期中毎日行う。

時間は午前10時から午後6時(最終日5時)まで。問い合わせは、かにた婦人の村(0470―22―2280)へ。

 

<房日新聞寄稿2023.11.7付>

「女性支援の輪の広がりを願って」
かにた婦人の村施設長 五十嵐逸美(館山)

かにた婦人の村といえば、「バザー、よく行きます」というお話を皆さまから伺います。しかし、実際何の施設なのかはよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「売春した女性の養護施設なんでしょう?」というお話を時々耳にしますが、婦人保護施設が、事実、「売春防止法」という法律により長年運営されてきたからだと思います。

日本には、戦前、娼妓取締規則という法律があって、国が定める制度の中で、届け出によって売春が許可されていました。戦後すぐに、日本を占領したGHQの圧力により、勅令(天皇の命令)が出されて、この公娼(こうしょう)制は廃止されましたが、売春防止法という形で法制化されたのは10年後の1956年のことでした。

売春防止法は、法務省管轄の刑法ですが、第4章に女性を救済する意味で、保護・更生の条項が設けられ、厚生省(当時)管轄の福祉行政が担当することとなり、全国に婦人相談所と婦人保護施設がつくられました。

かにた婦人の村は、売春防止法が施行された57年から8年後の65年に、特に知的障害や精神障害などのハンディがあり、婦人保護施設退所後の行き先がなかなか見つからない女性が、全国の都道府県から入所できる婦人保護長期収容施設(後に長期入所施設に名称を変更)として開設されました。

性的な搾取や、性被害のターゲットになる女性に、知的障害の方が比較的多いことは、おそらく今も昔も変わりません。また、当時、保護された施設から通院した精神科病院で、精神分裂病(現在の統合失調症)と診断された女性の中に、性被害、性暴力、虐待に遭ったことによるPTSDを抱えていた人が相当数いたであろうことも、今の精神科医療で得られる知識に照らすと、容易に想像できます。

昨年5月に、売春防止法が改正され、「困難な問題をかかえる女性への支援に関する法律」が成立しました。婦人保護施設は2024年4月から、「女性自立支援施設」に名称を変更します。この度の法改正は、主に支援の実践を担ってきた支援者たちの十数年にわたる運動により、実現しました。

D5や性暴力、性被害、虐待の被害を受けた女性の心身の回復を含めた自立支援が、私たちの施設の社会的役割として、新法に明文化され、位置付けられました。これまで現場で実際に行ってきた支援です。千葉県には愛知県、兵庫県と並び、「望みの門学園」と「かにた婦人の村」という2つの婦人保護施設があり、このことは全国に誇れることです。また、全国から利用できる婦人保護施設は、47の婦人保護施設の中でも、かにた婦人の村だけです。

このことを改めて地域の皆さまに知っていただき、女性支援の輪を広げるきっかけにしたいと思い、11月11日から13日まで、イオンタウン館山のコミュニティ・ホールにて、入場無料の「現代国際巨匠絵画展」を、作品を提供してくれるほるぷA&I社や、地域の皆さま(個人さま・団体さま)のご協力により開催いたします。

内外の著名な画家の本物の美術作品、スペインから招待する若手の印象派画伯ロネス・ダネス氏の作品、併せて120点余りが展観できる楽しい絵画展です。

入所者が制作した手芸、陶芸作品も展示販売します。美しい絵を見る喜びを共有する中で、皆さまとの新しいつながりがたくさんできることと、そして、被害に遭い生きづらさを抱える女性支援の施設が、館山にあることをより多くの方々に知っていただきき、地域に理解と支援の輪が広がることを願っております。ぜひお越しください。

※展示作品をほるぷA&I社から購入予約することが可能です。売り上げの11%がかにた婦人の村に寄付され、施設建て替え事業に活用させていただきます。