【房日】230309*寺崎武男の功績次世代へ 生誕140年で25日からイベント

(房日新聞2023.3.9付)

作品資料展&シンポジウム

明治から昭和にかけて活躍した安房地域ゆかりの芸術家、寺崎武男の生誕140年に関連した催し、「房州とイタリアを愛した画家寺崎武男・生誕140年」が館山市の南総文化ホールで開催される。NPO法人安房文化遺産フォーラムが主催し、25日から4月5日までの間で展覧会、1日にはシンポジウムが開かれる。

寺崎は、1907(明治40)年にイタリアへ渡り、ヨーロッパ美術の技法を研究し、日本に紹介した近代絵画の先駆者。大正末期からは館山市に暮らし、戦後は安房第一高校(現安房高校)の美術講師としても後進の育成に努めた。

同NPOでは、2019年に寺崎に関する多数の作品や手帳、スケッチ帳、はがきなどを遺族から寄贈され、それらの資料から交遊や芸術への情熱などの調査分析を続けている。

生誕140年を迎えた今年、安房で活躍した寺崎について改めて認知を広げ、地域の誇りとして次世代に伝えていきたいと、調査報告などの催しを開催することになった。

展覧会では、終戦の翌年に描かれた屏風画「平和来たる春の女神」や1926(大正15)年の第1回聖徳太子奉讃美術展覧会出品のフレスコ壁画「ヴェニスの女」など約40点の展示を予定。

シンポジウムでは、同NPOの愛沢伸雄代表による調査報告「手帳と書簡から見える寺崎武男の世界」、大阪芸術大の石井元章教授の「日伊交流史における寺崎武男」と題した基調講演が行われる。

展覧会は、午前10時~午後4時(最終日3時)、月曜日休館、入場無料。

シンポジウムは、午後2時~4時、資料代として500円。

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