お知らせ

「富崎〜海とともに生きる人々」館山市立博物館・新地区展

館山市立博物館・新地区展

「富崎〜海とともに生きる人々」

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【期間】平成29年10月14日(土)〜11月26日(日)

【会場】館山市立博物館本館(館山市館山351-2城山公園内TEL0470-23-5212)

【休館】毎週月曜日

【観覧料】一般400円小中高200円(団体割引等あり)

【関連事業】

・展示解説会=10月28日(土)11月25日(土913:30〜14:30

・第37回「わたしの町の歴史探訪」=10月29日(日)13:00〜16:00《要予約》

【千葉日報】171011*東葛飾高校美術部、館山の遺産や風景描く

館山の遺産や風景描く

東葛飾高校美術部、研修旅行の成果披露

(千葉日報2017.10.11付)‥⇒印刷用PDF

青木繁「海の幸」記念館がある館山市の小谷家住宅で、県立東葛飾高校美術部(柏市)による初の作品展が開かれている。研修旅行で館山市を訪れた部員が市内でスケッチした成果である文化遺産や自然風景の絵画22点がずらりと並んでいる。11月5日まで。

同校では2012年から、総合学習の一環で1泊2日の研修旅行を実施。希望する生徒を募り、館山で文化財保護を進めるNPO法人安房文化遺産フォーラムの案内を受け、赤山地下壕(ごう)、かにた婦人の村などを巡る。

美術部の生徒は毎年参加しており、今回の作品展では空襲から戦闘機を守った掩体壕(えんたいごう)や布良埼神社、海辺の景色などを若い伸びやかなタッチで描いた。さらに、明治期の画家である青木繁の代表作「海の幸」と「わだつみのいろこの宮」の同寸大模写作品も近くの安房自然村で展示している。

美術部長の2年生、原田雅大さん(16)は「昨年初めて館山に来た。海がきれいで感じたままを描いた。絵の場所が分かる地元の人に見てもらいたい」と話した。1年生の柴本奨さん(15)は「赤山地下壕の地層がきれいだった。今後、描いていけたら」と意気込んでいた。

同館は土日開館で、平日は10名以上の予約で見学可。入館料は一般200円、小中高生100円。問い合わせは同館090(3434)3622.

【房日】171014*富崎の歴史と文化紹介(館山市博)

富崎の歴史と文化紹介

館山博物館きょうから新・地区展

(房日新聞2017.10.14付)‥⇒印刷用PDF

館山市立博物館できょう14日から、新・地区展「富崎—海と生きる人々—」が開催される。海の恵みを生活の糧としてきた富崎地区の歴史と文化財を紹介する。11月26日まで。担当学芸員による解説会、富崎地区を巡る歴史探訪も行われる。

市内10地区を順番に紹介しているシリーズの第6弾。今回取り上げた「富崎」は、太平洋に面した山際にあり、耕地が少ないため、海の恵みを糧としてきた漁村。東京湾の入り口にあることから江戸時代には首都防衛の役割も担ったという。

富崎の地名自体の歴史は新しく、明治22年に相浜村と布良村が合併した際に、天富命(あめのとみのみこと)が上陸した岬であるという安房開拓神話に基づいて名付けられたという。

展示では、地区内の神社、寺院が所蔵する文化財、漁業に関する資料、相浜、布良村の絵図など約80点を展示。展示品のひとつ富崎村役場写真は、大正から昭和初期に撮影された写真。現在の富崎公民館の場所にあった役場の当時の様子が見られる資料だ。

担当学芸員による展示解説会は28日と11月25日で、いずれも午後1時半から。入館料のみで参加できる。

富崎地区の史跡を巡る「わたしたちの町の歴史探訪」は29日午後1時から。25日までに申し込む。

入館料は一般400円、小中高生200円。月曜日休館。申し込み、問い合わせは、館山市立博物館(0470-23-5212)まで。

 

案内チラシはこちら

【房日】171013*韓国TV局が活動を取材

韓国TV局が活動を取材 安房文化遺産フォーラム 館山

海外の成功事例として

(房日新聞2017.10.13付)‥⇒印刷用PDF

韓国のTV局「OBSテレビ」が11、12日、館山市の「安房文化遺産フォーラム」(愛沢伸雄代表)の取材に訪れた。「エコミュージアムと地域活性化!」をテーマにしたドキュメンタリー番組の制作を進めており、戦跡をはじめとした地域の文化遺産を活用する海外の成功事例として紹介するという。

地域全体の資源を博物館として活用するエコミュージアムの取り組みは、韓国でも注目されはじめており、「館山まるごと博物館」として地域の自然遺産、文化遺産を保存、活用してまちづくりをする同フォーラムの取り組みに着目した。

韓国国内の取り組みに加え、海外の成功事例として館山のほか、国内エコミュージアム第1号の山形県朝日町でも取材をしているという。

館山を訪れたのは、ディレクターのチョウ・ビョンヨルさんら3人。取材班は、フォーラムのメンバーに活動内容についてインタビューしたほか、赤山地下壕などの戦跡、小谷家住宅などを巡って、文化遺産フォーラムの取り組みを丹念に取材した。

ディレクターのチョウさんは「韓国ではエコミュージアムの概念が定着しておらず、日本の活発な取り組みを紹介して韓国で広めるのが番組の狙い」と語る。

「韓国国内にも数多くの戦跡があるが、ネガティブなイメージから十分に活用が図られていない。平和学習に積極的に活用する館山の取り組みを視聴者に提示したい」と思いを話す。

愛沢代表は「市民が主役となって文化遺産を生かしたまちづくりが評価されたと思う。全国各地でさまざまな取り組みがある中、館山の活動に注目してもらい光栄。番組が韓国での市民中心のまちづくりにつながって、日韓相互のまちづくりの交流につながれば」と話していた。

【写真説明】韓国TV局の取材を受けるメンバー=館山市内で



※2017.12.30に放映されました。
‥‥⇒番組動画はこちらから見られます。
東葛飾高校美術部展&菊花を愛でる会in青木繁記念館

※ポスター原稿⇒印刷用PDF

房日新聞

◎維持協力金(入館料)

一般200円・小中高100円


◆千葉県立東葛飾高校美術部展in青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅

*毎年、研修旅行で来訪する同校美術部員が、館山の自然や文化遺産を描いた作品です。

【期間】2017年9月30日(土)〜11月5日(日)
※「海の幸」「わだつみのいろこの宮」安房自然村にて、同寸大の模写作品を展示中!


◆菊花を愛でて抹茶を味わう会

*丹精こめて育てられた美しい菊を愛でながら、秋の潮風と抹茶を楽しみましょう。

【期間】11月3日〜5日
【お茶代】一服300円



【会場】青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅

館山市布良1256番地 問合:090-3434-3622

開館日:毎週土日曜日

※平日は10名以上の予約で見学可

維持協力金(入館料)200円・小中高100円

*JRバス「安房自然村」停留所から海側へ徒歩2分

*自家用車はバス停周辺の空地か布良崎神社へ駐車可

【主催】青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会/NPO法人安房文化遺産フォーラム
【朝日】170628*オランジュリー美術館・ブリヂストン美術館展

里帰りした西洋の名画〜西洋の技学んだ日本の洋画、パリ魅了

(朝日新聞:文化・文芸2017.6.28付)‥⇒印刷用PDF

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モネやルノワールら印象派のコレクションで知られ、世界中から観客が訪れるパリのオランジュリー美術館でいま、ブリヂストン美術館(東京)の所蔵品計76点を並べた企画展が開催されている。「里帰り」となる西洋の名画や、西洋の影響を受けた日本の近代洋画を見ようと、2カ月半で約21万5千人が訪れている。

 

オランジュリー美術館・ブリヂストン美術館展

オランジュリー美術館の企画展示室(500平方メートル)にルノワールの印象は次代を代表する作品の一つ「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」やセザンヌの「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ルノワール」、世界に2点だけのマネの自画像の1点などが並ぶ。どれもブリヂストン美術館に常設展示されていた作品だ。

「ブリヂストン美術館の名品—石橋財団コレクション展」(8月21日まで)は、同館が入居するビルの建て替えで長期休館中のため実現した。オランジュリーが、海外のコレクションをまとめて紹介するのは珍しいという。

ブリヂストン美術館は、「ブリヂストン」の創業者・石橋正二郎氏(1889〜1976)が集めた西洋画や近代洋画を公開するため1952年に開館。収集活動は続き、財団の所持品は約2600点にのぼる。

オランジュリー美術館のセシル・ジラルドー学芸員は、「傑作が含まれた美術絵画史の概論のようなコレクション。見た人に衝撃を与えると思った」と、質の高さを評価する。

両館の交流は近年特に深まっている。個人の収集品が大きな役割を果たし、長い歴史がある点も同じだ。

観客 日本的な要素に着目

印象派などの名画だけでなく、近代の日本の画家が西洋絵画に影響されて描いた、油絵の「洋画」も、9点展示されている。

最初の空間に飾られているのは、青木繁の代表作「海の幸」(1904年、重要文化財)。漁を終えたのか、巨大な魚を担いで歩く人々が描かれている。画面に残る下書きの線もあいまって、自然の中で生きる人間の生命力を感じさせる。続く部屋には、藤島武二が古代への憧れを込めて描いたという女性像「天平の面影」(1902年、重要文化財)が。樹木の下で古代風の衣装の女性がたたずみ、古い東洋の美人図も思わせる。坂本繁二郎や藤田嗣治らの作品もある。

観客は、西洋絵画との共通点と、違いを楽しんでいた。美術学校の学生フロール・ボナルさん(19)は、「構図の取り方や空気管が独特だと感じる」と、藤島の作品をスケッチ。「海の幸」に見入っていた無職エリック・フルパンさん(65)は、「洋画は初めてで面白い。日本的な要素を探しながら見ています」。

ジラルドー学芸員は作品調査のために来日した際に初めて洋画を見て、これらが描かれた時代背景に興味を引かれたという。「ゴーギャンらが日本の浮世絵に影響された一方で、日本の画家たちはフランスを訪れて西洋画の技法を吸収していた。洋画も展示することで、ふたつの歴史が見せられる。新しい発見のある展示会になった」という。

フランスで近年、日本の近代洋画について積極的に講演活動をしている東京大学の三浦篤教授(西洋近代美術史)は、「近代洋画は西洋絵画の単なる模倣ではなく、西洋などの影響を画家がそしゃくし、独自に生み出した非常にユニークな存在」とする。

三浦教授は、ドイツで開催された、日本にあるフランス絵画と洋画を紹介する展覧会を監修した経験もある。今展のような機会を通じ、古美術やサブカルチャーだけでなく、日本の近代文化へも関心が広まることを期待するという。

(丸山ひかり)