お知らせ

会報No,14=2019.1.1

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◇布良崎神社のお守り貝みがき初め
◆友の会バスツアー〜安房の美術散歩〜
◇青木繁記念館の催し
◆3周年ゴールデンウイークまつり
・寺崎武男原画展

【新美術新聞】180321*NPO法人青木繁「海の幸」会「快燦会」開催

NPO法人青木繁「海の幸」会「快燦会」開催

「小谷家住宅」修復・保存の目標達成

(新美術新聞2018.3.21付)‥⇒印刷用PDF

洋画家・青木繁が滞在し、代表作「海の幸」を制作した千葉県館山市の「小谷家住宅」の修復・保存を目的とした「NPO法人青木繁『海の幸』会(大村智理事長)は、当初の目標を達成し、2月22日、東京都内で解散式=愉快に燦然と輝くお別れの会「快燦会」を行った。

「海の幸」が生まれた小谷家を保存しようと、洋画家・吉武研司、吉岡友次郎両氏の呼びかけに、画家、美術関係者が賛同、2010年1月NPO法人の登記、同年2月に設立総会を開催、地元館山市の「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」(NPO法人安房文化遺産フォーラム)と協働し、目標金額4300万円を目指し募金活動を行った。

その輪は広く一般にも広がり、文化講演会や館山市へのバスツアー、また青木繁「海の幸」オマージュ展(出品作家269名のチャリティー展)が東京、京都、福岡など全国で14回開催された。そして寄付の目処がついた2014年4月より工事に着工、2016年2月には目標金額4300万円を達成し、同年4月29日には「青木繁『海の幸』記念館・小谷家住宅」の一般公開が開始された。

現在までにおよそ4500万円の寄付が寄せられ、同会からは約3500万円(石橋財団からの助成金はじめ、理事長の大村智氏、青木繁の孫・松永洋子ほか、オマージュ展売り上げなど、協賛会員及び協力者700人超からの寄付金)、及び地元では約1200万円(館山保存会の募金、館山市の補助金など)、ふるさと納税などを利用した寄付金が集まった。

同会副理事長の洋画家・入江観氏は「所期の目的を達成するために、予想をはるかに超えて8年の歳月がかかったが、それは多くの人々の『海の幸』への思いと善意が結晶した証であった」とこれまでの活動を振り返る。

同会のこれまでの活動記録は、詳細な報告書『青木繁「海の幸」と布良(めら)』(掲出)に編纂され、後世に残された。

なお、地元館山市では青木の没後50年を記念し1962年「海の幸」記念碑が建立され、歴史・文化的価値の高い小谷家住宅を保存するための長い活動の歴史がある。現在は「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」が継承し、小谷家の管理・運営を担い、さらなる協力を呼び掛けている。

★青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅

(千葉県館山市布良1256)

開館:毎週土・日曜(お盆時期・年末年始を除く、4月〜9月=10〜16時、10〜3月=10〜15時

料金:維持協力金・一般200円

※布良へは東京駅八重洲南口発、バスタ新宿発の高速バスが便利。

【房日】181017*青木繁オマージュ展、19点の色紙を展示

館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」で、「青木繁オマージュ色紙展」が開催中だ。記念館運営を支援するチャリティー展で、青木繁を敬慕する芸術家らの作品が展示されている。開館日は土、日曜日で、11月11日まで。

小谷家の修復、保存のため全国の画家、美術関係者で組織されていた「NPO法人青木繁『海の幸』会」(今年2月に解散)の発起人の1人で、女子美術大名誉教授の吉武研司氏が呼び掛け、旧海の幸会の有志が作品を出品。売り上げを記念館の維持管理費として支援する企画。

女子美術大名誉教授で日本美術家連盟理事の入江観氏の「プロヴァンスの古城」、元東京芸術大教授で、金沢美術工芸大教授の佐藤一郎氏の「1/1布良阿由戸に咲く浜昼顔」、吉武氏の「太陽のように」など全国の画家、美大教授ら芸術家19人の色紙作品19点が並べられている。

小谷福哲館長は「こうして引き続き支援をいただきとてもありがたい。高名な画家の作品を鑑賞できる貴重な機会で、多くの方に楽しんでもらいたい」と話している。入館料は、一般200円、小中高は100円。

【写真説明】展示されている芸術家らの色紙作品=館山市布良で