2023年2月24日房南小学校生徒19人が当館を訪れ、校外学 […]
【朝日】120720=神輿に女装「復活」布良崎神社
神輿に女装「復活」館山布良崎神社
名画「海の幸」のモチーフ?
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夭折(ようせつ)した洋画家・青木繁の代表作「海の幸」=石橋美術館蔵=が描かれた館山市布良(めら)の祭礼で、神輿(みこし)の担ぎ手に女性の着物姿が復活する。「海の幸」は神輿を担ぐ姿がモチーフともいわれ話題を呼びそうだ。
青木繁(1882〜1911)は東京美術学校(現在の東京芸大)を卒業した1904年、同郷の画家・坂本繁二郎らと布良に写生旅行に訪れ、元船主の小谷家に滞在した。「海の幸」は坂本から聞いた大漁の様子がヒントだった。
昨年、東京のブリヂストン美術館の貝塚健・学芸員が「サメを担いで歩く男たちは神輿を担ぐ姿に似ている」と指摘、青木繁展の図録で、布良に近い安房神社の神輿がモチーフだったという説を発表した。
一方、館山市布良漁協の島田吉廣組合長は、「海の幸」の下絵では、担ぎ手に姉さんかぶりで長襦袢(ながじゅばん)、白粉をつけた人がおり、「布良崎神社に間違いない」と主張している。
格式が高い安房神社は白装束が決まりだが、布良崎神社の神輿は大きくて担ぎ手も多い。女性の着物を借りたり、白粉を付けたりも許されてきたという。「海の幸」には11人が描かれ、2人が白粉をつけている。
布良崎神社の神輿は世話人お間からは、着物姿を復活させようとの声が高まった。女物の着物や浴衣30着、白粉代わりのベビーパウダーも用意する。青木繁のみた100年前の光景が再現されるかもしれない。
布良崎神社の祭礼は20、21日。神輿は21日午後5時から布良崎地区を巡回する。(清水弟)
(朝日新聞2012年7月20日 )