お知らせ

12月1日*小谷家住宅見学日

特別公開=青木繁『海の幸』誕生の家・小谷家住宅

日時:平成25年12月1日(日)13:00〜15:30

・アクセス:JRバス「安房自然村」停留所から徒歩2分

※個人住宅のため、いつもは公開していません。

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【朝日】131128*「海の幸」誕生の家が保存されるの

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チーバくんのQ〜記者に聞く

「海の幸」誕生の家が保存されるの

公開へ寄付募り解体・復元

1904(明治37)年のひと夏、青年画家が館山市布良(めら)の漁村に逗留(とうりゅう)し、意欲的な作品を残した。それが青木繁の「海の幸」で、洋画初の重要文化財に指定されたんだ。制作現場になった小谷家住宅は今も残り、保存・公開事業がいよいよ来春にも動き出すよ。

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Q 「海の幸」ってどんな絵

「裸の男たちがサメを担いで更新している油絵さ。青木は福岡県久留米市生まれ。この年7月に当時の東京美術学校を卒業したばかり。同年代の絵描き仲間3人と布良に写生に来た。宿に泊まっていたが、お金が続かず、小谷家に移ったらしいよ」

「仲間の坂本繁二郎は、豊漁の水揚げを見た。それを青木に伝えるや、大騒ぎで制作に取りかかったと証言している。近くの布良崎神社や安房神社の祭礼で神輿(みこし)を担ぐ姿から構図の着想を得たという説もある」

Q 絵の魅力はどこにあるの

「『高校時代に出合い、ガーンと心を揺さぶられた』と女子美術大教授の吉武研司さんは言う。構図は独創的で強烈。塗り残しがあったり、輪郭の線が走っていたりする。完成度の低さに不思議な魅力があるらしい」

「この家を保存しようと、吉武さんたち画家が中心となってNPO法人を結成し、寄付を募ってき た。画家が会派を超えて賛同するのは、『海の幸』の強烈な印象に、絵一筋の青木の短い生涯も重なっているんだ」

Q 小谷家住宅の文化財としての価値はどこにあるの

「明治9年か22年の大火の後に建てられた木造平屋で、寄棟造り。台所を母屋から離し、分棟型民家と呼ばれている。カヤぶき屋根の時代に瓦ぶき。台所側の母屋の壁は、はげ落ちたけれど、瓦をしっくいで貼り付けた海鼠(なまこ)壁で火災対策なんだ」

「武家屋敷の特徴の床と付書院(張り出した板張り)が奥座敷にある。一方、細かく仕切った間取りは今日の住宅に近い。館山市文化財審議会の日塔(にっとう)和彦委員は『江戸時代と現代をつなぐ明治中期の貴重な漁家』と位置づけている。海鼠壁などを修復し、建築当初の姿をよみがえらせて公開する計画だよ」

Q 転がり込んだ若者4人を面倒みるなんて余裕あるな

「小谷家は江戸時代から続く漁業家で、船主として指導的な役割を果たしていた、当時の布良はマグロ延縄(はえなわ)漁が盛んで、海難事故も多かったけど、繁栄していた。現在の寒村からは信じられないかな。そんな小谷家だから、受けいれたんだ」

「布良の隆盛は、小谷家で昨夏見つかった『諸漁業税帳』からも読み取れる。1890(明治23)年度のマグロ延縄船は76隻で、納税額64円60銭。銀座のすし屋は布良のマグロあってこそ、なんて言われた。でも今は過疎が進み、地元の富崎小は昨春に統合された」

Q 地域おこしも狙いなの

「活性化を探る中で、『海の幸』に行き着いたともいえる。『保存する会』の島田博信さんだって5年前に会長を引き受けるまで、重要な絵が描かれた事実をよく知らなかった。でも今は、『立派なものが浮かび上がった。みんなで盛り上げて誇りを取り戻そう』と積極的さ。

「小谷家と『保存する会』を『NPO法人安房文化遺産フォーラム』が支えている。対象が私邸でも、『まちづくりの考え方が伴わないと、地域の力は引き出せない』と愛沢伸雄代表は言っている。有形文化財に指定した館山市も、寄付をしやすいふるさと納税の対象にして側面支援をしている」

「集まったお金は目標3600万円にあと一歩。小谷家当主の福哲(ふくあき)さんは来春着工させたいと考えている。まず先代当主夫婦が移る居室を庭に整え、次に母屋を解体・復元する。2016年春の公開をめざしているんだ」


小谷家住宅をめぐる動き

1904年 青木繁が「海の幸」を描く

1911年 青木が28歳で病没

1967年 「海の幸」が洋画初の重要文化財に指定

2005年 小谷家当主が「後世に残したい」

2008年 布良に「青木繁『海の幸』誕生の家と記念碑を保存する会」発足

2009年 館山市が有形文化財に指定

2010年 NPO「青木繁『海の幸』会」発足

2012年 市が住宅保存をふるさと納税の対象に


▽館山支局・田中洋一記者

(2013年11月28日 朝日新聞)

131027青木繁《海の幸》フェスタ〜富崎コミュニティのつどい

青木繁《海の幸》フェスタ

〜富崎コミュニティのつどい

2013年10月27日(日)
館山市立富崎小学校(休校中)

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9:00〜11:45
富崎区民のレク大会

・ペタンク、輪投げ、グランドゴルフ

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13:00〜15:30
青木繁が愛した布良の海と歴史文化を語る会

① 展示 青木繁「海の幸」「海の幸下絵」(複製画)

・布良崎神社奉納画:寺崎武雄「天冨命布良上陸」

・写真:昭和初期の写真、海女、布良崎神社、神輿

・資料:関澤明清の書簡

・「日本重要水産動植物図」

・小谷家の書画、明治の漁村資料など

② 富崎の昔を語ろう「しゃべり場」

③ 布良の海中映像と海洋牧場について:成田均氏

④ 富崎小学校の今後についての意見交換

⑤ 富崎老人会の踊り 「安房節」ほか

⑥ おたのしみ抽選会

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主催

・青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会

・NPO法人安房文化遺産フォーラム

・富崎地区コミュニティ委員会


文化庁「地域の文化遺産を活かした地域活性化事業」

130810青木繁「海の幸」ツアー

青木繁「海の幸」が描かれた小谷家

南房総・布良を訪れる旅

案内詳細&申込書PDF

【期日】2013年8月10日(土)
【旅行代金】11,000円(往復バス代・昼食代・あわがいどマップ代)

【行程】8:00JR東京駅出発〜19:30JR東京駅解散

【見学地】

・「海の幸」誕生の家=小谷家住宅(館山市指定文化財)

「海の幸」記念碑

・阿由戸の浜

安房神社の神輿出祭〜「海の幸」のイメージソースのひとつといわれる〜

【募集人員】43名(最少催行人員30名)

【申込〆切】7月26日(金)


【企画】NPO法人青木繁「海の幸」会

【後援】館山市・館山市教育委員会

【協力】青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会NPO法人安房文化遺産フォーラム

【旅行主催】株式会社トラベルプラン

会報No.4=2013.6.4

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・館山市ふるさと納税で小谷家住宅の修理基金募る〜NPO法人青木繁「海の幸」会や石橋財団から支援

・青木繁「海の幸」オマージュ展

*日本興亜おもいやり倶楽部から助成金 *イオン館山店から助成金

◆館山の芸術・文学散歩バスツアー

◆我孫子の歴史建物を活かしたまちづくり視察ツアー*◆漁村の食文化「おらがごっつお」

◆元気なまちづくり市民講座

◆青木繁《海の幸》フェスタ〜富崎コミュニティのつどい

◆富崎小学校で劇団歌舞人の若者が合宿、ミュージカル上演!

130604講演会「明治時代の富崎村と神田吉右衛門の業績」

講演会「明治時代の富崎村と神田吉右衛門の業績」

講師:平本紀久雄

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日時=2013年6月4日(火)15〜16時
会場=富崎小学校体育館、参加費無料

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主催=青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会

共済=富崎地区コミュニティ委員会

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富崎小学校正門下の大きな碑、

神田吉右衛門を知っていますか。

富崎地区を発展させた明治時代の村長です。

地域の歴史について、話を聞いてみましょう。

130421*ミュージカル「アラジンと魔法のランプ」

*富崎地区活性化事業〜小学校の利活用第一弾

劇団歌舞人のミュージカル『アラジンと魔法のランプ』

⇒印刷用PDF

★4月16日〜21日に富崎小学校で、劇団の若者が稽古合宿をします。

…ぜひ、その練習成果をご鑑賞ください。

日時=2013年4月21日(日)14:00開演
会場=館山市立富崎小学校、入場無料