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【千葉日報】130907*韓国視察団、地域振興と地域資源探る

館山に韓国視察団、地域資源と観光振興探る

大巌院「四面石塔」など見学

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日本の観光振興を探るため来日した韓国の政府系視察団が、館山市で地域資源を生かしたまちづくりの在り方を視察した。一行は、韓国とゆかりのある大巌院(同市大網)を見学したり、明治の洋画家、青木繁が滞在し代表作「海の幸」を描いた小谷家(同市布良)や布良崎神社を訪ね、漁村の祭り文化に注目していた。

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来日したのは韓国文化体育観光部や同部研究機関、韓国文化観光研究院の職員や研究者ら約30人。

館山が視察の対象となったのは、神奈川大学の助手のチョン・イルジさん(32)が昨年、東京大学大学院の都市工学研究科在籍中にまとめた博士論文が韓国研究院の目に留まったためという。チョンさんは、館山市で戦跡や史跡を保存し、観光資源や平和教育に生かす活動をしているNPO安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄代表)に注目して、民間主導の生涯学習まちづくり「館山まるごと博物館」運動を論文に取り上げた。

大巌院には豊臣秀吉の朝鮮出兵で捕虜になった朝鮮人の供養塔「四面石塔」(県有形文化財)があり、「南無阿弥陀仏」とハングルで刻まれている。小谷家は青木繁が投宿した家で、「海の幸」は布良崎神社の神輿からインスピレーションを得て描かれたとの説もある。

視察を終え、同研究院国際交流センター長のイ・ドンホンさんは「四面石塔の平和を求める思いに感動した。広い交流が大切だ。館山の祭り文化は地元住民の手作りで個性的、印象的だ」と視察成果を語った。

12月1日*小谷家住宅見学日

特別公開=青木繁『海の幸』誕生の家・小谷家住宅

日時:平成25年12月1日(日)13:00〜15:30

・アクセス:JRバス「安房自然村」停留所から徒歩2分

※個人住宅のため、いつもは公開していません。

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【朝日】131128*「海の幸」誕生の家が保存されるの

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チーバくんのQ〜記者に聞く

「海の幸」誕生の家が保存されるの

公開へ寄付募り解体・復元

1904(明治37)年のひと夏、青年画家が館山市布良(めら)の漁村に逗留(とうりゅう)し、意欲的な作品を残した。それが青木繁の「海の幸」で、洋画初の重要文化財に指定されたんだ。制作現場になった小谷家住宅は今も残り、保存・公開事業がいよいよ来春にも動き出すよ。

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Q 「海の幸」ってどんな絵

「裸の男たちがサメを担いで更新している油絵さ。青木は福岡県久留米市生まれ。この年7月に当時の東京美術学校を卒業したばかり。同年代の絵描き仲間3人と布良に写生に来た。宿に泊まっていたが、お金が続かず、小谷家に移ったらしいよ」

「仲間の坂本繁二郎は、豊漁の水揚げを見た。それを青木に伝えるや、大騒ぎで制作に取りかかったと証言している。近くの布良崎神社や安房神社の祭礼で神輿(みこし)を担ぐ姿から構図の着想を得たという説もある」

Q 絵の魅力はどこにあるの

「『高校時代に出合い、ガーンと心を揺さぶられた』と女子美術大教授の吉武研司さんは言う。構図は独創的で強烈。塗り残しがあったり、輪郭の線が走っていたりする。完成度の低さに不思議な魅力があるらしい」

「この家を保存しようと、吉武さんたち画家が中心となってNPO法人を結成し、寄付を募ってき た。画家が会派を超えて賛同するのは、『海の幸』の強烈な印象に、絵一筋の青木の短い生涯も重なっているんだ」

Q 小谷家住宅の文化財としての価値はどこにあるの

「明治9年か22年の大火の後に建てられた木造平屋で、寄棟造り。台所を母屋から離し、分棟型民家と呼ばれている。カヤぶき屋根の時代に瓦ぶき。台所側の母屋の壁は、はげ落ちたけれど、瓦をしっくいで貼り付けた海鼠(なまこ)壁で火災対策なんだ」

「武家屋敷の特徴の床と付書院(張り出した板張り)が奥座敷にある。一方、細かく仕切った間取りは今日の住宅に近い。館山市文化財審議会の日塔(にっとう)和彦委員は『江戸時代と現代をつなぐ明治中期の貴重な漁家』と位置づけている。海鼠壁などを修復し、建築当初の姿をよみがえらせて公開する計画だよ」

Q 転がり込んだ若者4人を面倒みるなんて余裕あるな

「小谷家は江戸時代から続く漁業家で、船主として指導的な役割を果たしていた、当時の布良はマグロ延縄(はえなわ)漁が盛んで、海難事故も多かったけど、繁栄していた。現在の寒村からは信じられないかな。そんな小谷家だから、受けいれたんだ」

「布良の隆盛は、小谷家で昨夏見つかった『諸漁業税帳』からも読み取れる。1890(明治23)年度のマグロ延縄船は76隻で、納税額64円60銭。銀座のすし屋は布良のマグロあってこそ、なんて言われた。でも今は過疎が進み、地元の富崎小は昨春に統合された」

Q 地域おこしも狙いなの

「活性化を探る中で、『海の幸』に行き着いたともいえる。『保存する会』の島田博信さんだって5年前に会長を引き受けるまで、重要な絵が描かれた事実をよく知らなかった。でも今は、『立派なものが浮かび上がった。みんなで盛り上げて誇りを取り戻そう』と積極的さ。

「小谷家と『保存する会』を『NPO法人安房文化遺産フォーラム』が支えている。対象が私邸でも、『まちづくりの考え方が伴わないと、地域の力は引き出せない』と愛沢伸雄代表は言っている。有形文化財に指定した館山市も、寄付をしやすいふるさと納税の対象にして側面支援をしている」

「集まったお金は目標3600万円にあと一歩。小谷家当主の福哲(ふくあき)さんは来春着工させたいと考えている。まず先代当主夫婦が移る居室を庭に整え、次に母屋を解体・復元する。2016年春の公開をめざしているんだ」


小谷家住宅をめぐる動き

1904年 青木繁が「海の幸」を描く

1911年 青木が28歳で病没

1967年 「海の幸」が洋画初の重要文化財に指定

2005年 小谷家当主が「後世に残したい」

2008年 布良に「青木繁『海の幸』誕生の家と記念碑を保存する会」発足

2009年 館山市が有形文化財に指定

2010年 NPO「青木繁『海の幸』会」発足

2012年 市が住宅保存をふるさと納税の対象に


▽館山支局・田中洋一記者

(2013年11月28日 朝日新聞)

131027青木繁《海の幸》フェスタ〜富崎コミュニティのつどい

青木繁《海の幸》フェスタ

〜富崎コミュニティのつどい

2013年10月27日(日)
館山市立富崎小学校(休校中)

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9:00〜11:45
富崎区民のレク大会

・ペタンク、輪投げ、グランドゴルフ

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13:00〜15:30
青木繁が愛した布良の海と歴史文化を語る会

① 展示 青木繁「海の幸」「海の幸下絵」(複製画)

・布良崎神社奉納画:寺崎武雄「天冨命布良上陸」

・写真:昭和初期の写真、海女、布良崎神社、神輿

・資料:関澤明清の書簡

・「日本重要水産動植物図」

・小谷家の書画、明治の漁村資料など

② 富崎の昔を語ろう「しゃべり場」

③ 布良の海中映像と海洋牧場について:成田均氏

④ 富崎小学校の今後についての意見交換

⑤ 富崎老人会の踊り 「安房節」ほか

⑥ おたのしみ抽選会

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主催

・青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会

・NPO法人安房文化遺産フォーラム

・富崎地区コミュニティ委員会


文化庁「地域の文化遺産を活かした地域活性化事業」

130810青木繁「海の幸」ツアー

青木繁「海の幸」が描かれた小谷家

南房総・布良を訪れる旅

案内詳細&申込書PDF

【期日】2013年8月10日(土)
【旅行代金】11,000円(往復バス代・昼食代・あわがいどマップ代)

【行程】8:00JR東京駅出発〜19:30JR東京駅解散

【見学地】

・「海の幸」誕生の家=小谷家住宅(館山市指定文化財)

「海の幸」記念碑

・阿由戸の浜

安房神社の神輿出祭〜「海の幸」のイメージソースのひとつといわれる〜

【募集人員】43名(最少催行人員30名)

【申込〆切】7月26日(金)


【企画】NPO法人青木繁「海の幸」会

【後援】館山市・館山市教育委員会

【協力】青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会NPO法人安房文化遺産フォーラム

【旅行主催】株式会社トラベルプラン

会報No.4=2013.6.4

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・館山市ふるさと納税で小谷家住宅の修理基金募る〜NPO法人青木繁「海の幸」会や石橋財団から支援

・青木繁「海の幸」オマージュ展

*日本興亜おもいやり倶楽部から助成金 *イオン館山店から助成金

◆館山の芸術・文学散歩バスツアー

◆我孫子の歴史建物を活かしたまちづくり視察ツアー*◆漁村の食文化「おらがごっつお」

◆元気なまちづくり市民講座

◆青木繁《海の幸》フェスタ〜富崎コミュニティのつどい

◆富崎小学校で劇団歌舞人の若者が合宿、ミュージカル上演!

130604講演会「明治時代の富崎村と神田吉右衛門の業績」

講演会「明治時代の富崎村と神田吉右衛門の業績」

講師:平本紀久雄

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日時=2013年6月4日(火)15〜16時
会場=富崎小学校体育館、参加費無料

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主催=青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会

共済=富崎地区コミュニティ委員会

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富崎小学校正門下の大きな碑、

神田吉右衛門を知っていますか。

富崎地区を発展させた明治時代の村長です。

地域の歴史について、話を聞いてみましょう。