お知らせ

青木繁《海の幸》フォーラム2014

印刷用PDF

青木繁《海の幸》フォーラム
日時:平成26年7月27日(日)13:30〜16:00
参加費無料(資料代300円)

.

◆基調講演

・森山秀子(石橋財団石橋美術館)

「青木繁を通してみる文学と交流」

.

◆パネルディスカッション

「明治の漁村・富崎から《海の幸》誕生を探る」

・小谷福哲(小谷家当主)

・吉武研司(NPO法人青木繁「海の幸」会理事

・島田吉廣(労働大臣認定カラースキャナー1級技能士)

・愛沢伸雄(NPO法人安房文化遺産フォーラム代表)

・池田恵美子(NPO法人安房文化遺産フォーラム事務局長)

青木繁「海の幸」オマージュ展2014

印刷用PDF


青木繁が滞在した「海の幸」誕生の家・小谷家住宅の保存を目的に、

各ギャラリーでの売上は「館山市ふるさと納税」に寄付されます。

館山展では、会場販売は行なっていませんが、

個別に購入希望者には直接斡旋いたします。

よろしくご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。


*第5回青木繁「海の幸」オマージュ展

ギャラリーヒルゲート(京都) 5月20日(火)〜25日(日)


*第6回青木繁「海の幸」オマージュ展

永井画廊(東京) 7月18日(金)〜8月1日(金)


*第7回青木繁「海の幸」オマージュ展
館山市コミュニティセンターギャラリー 8月5日(火)〜24日(日)
渚の博物館ギャラリー 8月5日(火)〜8月31日(日)


*第8回青木繁「海の幸」オマージュ展

みぞえ画廊(福岡) 9月6日(土)〜21日(日)


*第9回青木繁「海の幸」オマージュ展

みぞえ画廊(東京・田園調布)12月6日(土)〜21日(日)

会報№5=2014.6.5

印刷用PDF

・青木繁《海の幸》誕生の家・小谷家住宅の修復工事が始まりました。

・小谷家修復基金へ寄付のお願い

・保存会では、こんな活動をしています。

◆小谷家住宅に、同寸大の複製画レプリカを作成しました。

◆小谷家住宅から江戸時代のひな人形や明治時代の古文書や書画を発見!

◆青木繁記念碑や神田吉右衛門・満井武平の顕彰碑を洗浄しました。

◆ヘリテージまちづくり講座を開催しました。

◆館山と縁の深い東京の歴史建物を視察しました。

◆韓国から文化まちづくりの視察団が来訪しました。

.

*これからの活動予定*

・小谷家住宅の公開見学日

・青木繁《海の幸》フォーラム

・青木繁《海の幸》オマージュ展

・ヘリテージまちづくり講座

【房日】140418*「海の幸」小谷家住宅、修復工事へ

「海の幸」描いた小谷家住宅 念願の修復工事着工へ 館山

保存活動で資金ねん出、工期2年 完成後に一般公開

(房日新聞2014.4.18)

近代日本美術史で最も著名な洋画家の一人、青木繁が代表作の「海の幸」を描いた館山市布良の小谷家住宅を当時の姿に復元し、一般公開するための工事がスタートする。小谷家と同住宅の保存活動を展開する2つの市民団体が15日、記者会見で明らかにした。工期は27年12月までで、翌28年4月に公開を始める計画という。

小谷家住宅は明治期に建てられた木造瓦ぶきの平屋。明治37年夏、東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業して間もない青木が友人を伴い滞在し、海の幸を描いたことは広く知られている。

「小谷家なくして海の幸の誕生はなかった」として、小谷家の小谷福哲(ふくあき)さん、地元の呼びかけで発足した青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会、日本美術界の有志でつくるNPO法人青木繁「海の幸」会の3者が、保存・公開に向けた活動を展開。平成21年10月に同住宅は市の有形文化財に指定された。

同NPOの積極的な支援をはじめ、館山市が予算化した文化財修理補助金とふるさと納税を活用した支援基金の補助金により、全体事業費4602万円のうち2660万円のめどが立ったとして工事に着手する運びとなった。

記者会見で経緯を説明する小谷福哲さん(右)

工期は2年で、まずは現在も同住宅で生活する先代夫婦の転居先として、隣接する倉庫を増改築。その後、傷みの激しい屋根を解体して修復、昭和40年ごろに建て増した西側の台所や風呂などを撤去して、建築当時の姿に戻すという。

「目標額の半分のめどが立ち、修復工事に着手することになった。多くのみなさんから協力をいただき感謝したい。わが家を青木繁の『海の幸』誕生の家として後世に残せることを光栄に思う」と福哲さん。

保存する会の嶋田博信会長は「念願の工事が始まる。一般公開で全国から大勢の人が訪れ、布良がにぎやかになってくれれば」と、期待を膨らめる。海の幸会の吉岡友次郎事務局長は「まだまだ資金的には苦しいが、修復・公開に向け動き出してうれしい」などと話していた。

【写真説明】

①当時の姿に復元される小谷家住宅=館山

②記者会見で経緯を説明する小谷福哲さん(右)

【房日】140304*高評価得た館山の実践~地域まるごと博物館シンポで

高評価得た館山の実践

地域まるごと博物館シンポで

(房日新聞2014.3.4付)

⇒印刷PDF

文化庁の地域活性化事業の一環として、「シンポジウム館山まるごと博物館〜文化遺産を保存・活用するまちづくり」がこのほど、館山市内のホテルで開かれた。午前の世界的なツバキ研究者だった同市南条の小原家庭園見学会には約70人が参加、午後のシンポジウムにも関心のある市民ら約60人が参加した。

歴史文化遺産(ヘリテージ)の保存・活用を実践する人材養成を目指し、「ヘリテージまちづくり講座」に取り組んできたNPO法人安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄代表)が、20年以上にわたる実践を踏まえ、講座の最終回として開催。多くの市民から賛同を得てきた「館山まるごと博物館」の実践について、エコミュージアムの研究者や市民とともに検証し、これからの可能性と課題を見つめる機会となった。

基調講演は、日本エコミュージアム研究会前会長で横浜国立大学大学院の大原一興教授。この中で大原教授は「各地の取り組みの多くは、エコミュージアムの理念を十分に理解しているとはいえない。文化財の保存・活用を単に観光利用の目的で捉えるのではなく、地域の人びとの生活文化の歴史にどのように関わってきたのかを学習したうえで、これからの地域を作り上げていく主体を育てるという視点から展開していくことが大切。その点、館山まるごと博物館は活動に関わる人びとがその考え方をよく理解していると思う」とエールを送った。

後半のパネルディスカッションは、3人の登壇者がそれぞれの立場から館山まるごと博物館に対する思いを語り合った。県立中央博物館学芸員の林浩二さんは、「近年の国際博物館学会では、博物館の機能として地域の有形無形すべての文化遺産を扱うことが求められている。市民が主体の地域まるごと博物館と連携することが大切」と語った。

神奈川大学特別助手のチョン・イルジさんは、「館山まるごと博物館は、活動に関わる市民研究員の層が厚く、市域資源の点と点が線になり、さらに面へと広がっていくつながり方が、国際的にも通用するまちづくり事例である」と報告した。

館山市教育委員会生涯学習課文化財係長の杉江敬さんは、歴史資源等を生かした平和・学習拠点の在り方として、館山市では「地域まるごとオープンエアーミュージアム館山歴史公園都市」を目標像と描いていることを紹介し、市民力と連携した活動実践を報告した。

最後に、主催者代表で千葉大教育学部で講師をしている愛沢さんは、「館山まるごと博物館は、今に生きる私たち市民の誇りを育んでくれるだけでなく、持続可能な地域づくりのヒントも与えてくれている。他地域との連携による広域まるごと博物館の交流をさらに深め、豊かな教育と観光雇用を増やすことにも寄与していきたい。ぜひ、多くの市民に活動へ参加してほしい」と語った。