お知らせ

10月17日:日本民俗建築学会シンポジウムin房総のむら

日本民俗建築学会・公開シンポジウム

『房総半島から 太平洋岸に ひろがる分棟型民家の 分布を考える』

※詳細はこちら‥⇒印刷用PDF


1.日時:2015年10月17日(土) 10時15分〜16時

2.会場:千葉県立房総のむら 千葉県印旛郡栄町龍角寺1028 ☎0476-95-3333

3.テーマ:「房総半島から太平洋岸に広がる分棟型民家の分布を考える-カマドを分離した日本の民家-」

4.見学解説会

・房総のむらの分棟型再現民家「安房の農家」

・分棟型の遺構を残す重要文化財「旧御子神家住宅」等

5.シンポジウム〜旧学習院初等科正堂にて

・基調講演 「安房の分棟型民家」日塔和彦(元東京藝術大学客員教授・館山市文化財審議委員)

・報告①「九州の分棟型(別棟)民家と沖縄・南西諸島の民家」原田聰明(熊本大学非常勤講師)

・報告②「東海地区の分棟型釜屋建民家」中村利夫(静岡県文化財建造物監理士)

・パネルディスカッション

【東京新聞】151007*美術にも造詣、ノーベル賞・大村さん

美術にも造詣、ノーベル賞・大村さん

「小谷家住宅」保存に尽力

青木繁「海の幸」誕生の家、館山市関係者も祝福

(東京新聞2015.10.7付)‥⇒印刷用PDF

ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大村智さん(80)は美術にも造詣が深いことで知られる。明治期の画家青木繁が滞在し、代表作「海の幸」を描いた「小谷家住宅」(館山市布良(めら))の保存にも協力。館山市の関係者からも祝福の声が上がった。

(北浜修)

小谷家住宅は市有形文化財だが、築約120年と老朽化し、現在は、来年四月の一般公開を目指して修復工事中。大村さんが理事長を務める美術家らのグループ「NPO 法人青木繁『海の幸』会」(川崎市)、地元住民団体「青木繁誕生の家と記念碑を保存する会」(館山市)、小谷家、館山市の四者が連携して、保存に動いている。

館山市によると、大村さんは2012年度、小谷家住宅の保存を今後進める事業に指定し、300万円の寄付もしている。

「保存する会」事務局長で、NPO法人安房文化遺産フォーラム代表の愛沢伸雄さん(63)は6日、「保存に協力していただいている人がノーベル賞受賞とは大変光栄なこと」と喜んだ。

大村さんは保存活動を通じて、館山を訪れることがあるという。愛沢さんは「世界的な研究者でありながら、絵画などの収集家として美術にも造詣が深い、稀有(けう)な人」と話した。

現在の小谷家当主、小谷福哲(ふくあき)さん(64)も5日夜、「受賞決定はテレビで知った。候補とは聞いてはいたが、すばらしい。性格は温厚で誰にも気さくに話し掛けてくれる人。本当におめでとうございます」と祝福した。

小谷家は江戸時代から戦前まで、布良の有力漁家だった。経緯は不明だが、画家青木繁は1904(明治37)年夏、知人らと2カ月ほど小谷家に滞在。海岸を歩く漁師らを描いた日本絵画史の傑作「海の幸」を残した。

金丸謙一市長は6日、大村さんに祝電を送り、「市は『海の幸』への思いをキーワードに、小谷家住宅を市民の誇りとすることを誓った。文化財活動を展開されている大村先生には今後とも、市の発展にお力添えを賜りますようお願い申し上げます」と要請した。

【千葉日報】151007*ノーベル賞受賞の大村智さん

ノーベル賞の大村智さん、県内からも祝福賞賛

芸術にも深い造詣、小谷家住宅復元へ活動、館山

「自分のことのよう」「ひた向きさが立派」

(千葉日報2015.10.7付)‥⇒印刷用PDF

「自分のことのようにうれしく思う」「紳士的で人格者」-。ノーベル医学生理学賞受賞が決まった大村智・北里大特別栄誉教授(80)へ、一夜明け、千葉県内からも祝福や賞賛の声が上がった。芸術に造詣の深い大村さんは、館山市で、明治期の洋画家、青木繁にゆかりのある住宅の復元・保存活動の先頭に立つとともに、ふるさと納税で多額の寄付も。佐倉順天堂との縁で佐倉市ともつながり、講演で訪れ研究への思いなどを語っていた。

大村さんが理事長を務めるNPO法人青木繁「海の幸」会は、日本で初めて国重要文化財に指定された西洋画「海の幸」を青木が制作した館山布良の小谷家住宅が老朽化したため、当時の姿に復元して保存しようと2010年1月に設立。

幼少から絵画に親しみ、造詣が深い大村さん。故郷の山梨県韮崎市に、40年以上にわたって収集した絵画などの美術品を集めた美術館を開いたほど。また、自身が建設した病院にたくさんの絵画を飾り、当時まだ珍しかった患者の心を和ませて治癒を助ける「ヒーリングアート」をいち早く実践したといわれている。

大村さんは新婚旅行でも館山市を訪問。芸術はじめ多岐にわたる分野で活躍し、リーダーシップがあることから同NPO理事長就任を打診されると、実際に小谷家を訪れ、文化財としての保存の必要性を感じて引き受けたという。

活動では、会派を超え集まった日本をリードする画家らを束ねるとともに、自らは13年1月に「小谷家住宅の保存および活用の支援に関する事業」として市に300万円のふるさと納税を寄付。来年4月の一般公開に向けて、地元の「青木繁誕生の家と記念碑を保存する会」とともに活動を続ける。青木に関する企画展や、小谷家の修復状況確認のため、今でも度々現地を訪れる。

受賞発表から一夜明け、活動を通して大村さんと交流のある市内の関係者からは喜びの声があふれた。小谷家の現在の当主、小谷福哲さん(64)は「折り目正しく紳士的で人格者。もっと早く選ばれるべきだったけど、感激した。保存活動へ追い風になったら」と喜ぶ。

保存する会の愛沢伸雄事務局長(63)は「地道な地域の活動に関心を示してくれる社会貢献への意識が高い人。足元へ目配りできる人だからこそアフリカを救う開発ができたのではないか」と声を弾ませた。館山市の金丸謙一市長は「医療や科学研究の発展に大きく貢献され、敬意を申し上げる。今後とも館山市の発展のため、お力添えをお願い申し上げます」と祝電を贈った。


佐倉市では特別講演会も、熱く研究への思い語る

大村さんは、女子美術大学理事長(当時)として連携協働協定を締結したほか、講演会の講師として訪れるなど、佐倉市とのつながりも深い。蕨和雄市長は「仕事へのひたむきさが立派で、長年の地道な努力が評価された。自分のことのようにうれしく思う」と喜びの声を寄せた。

江戸時代に佐倉へ蘭医学の塾兼診療所「佐倉順天堂」を開いた佐藤大然の孫・佐藤志津が女子美大の第二代校長を務めており、同大と佐倉市は歴史的に縁がある。両者は2012年、教育や文化、まちづくりなどで相互に連携を図る協定を締結。当時の理事長が大村さんだった。蕨市長は「気さくで飾らず奥の深い人。謙虚な人柄が表れていた」と振り返る。

昨年8月には、同市中央公民館で大村氏を講師に招き特別講演会を開催。講演で大村さんは「一化学者の世界の保健と福祉への貢献」をテーマに、半生を振り返りながら研究への思いを語ったという。会場は市民で満席。大村さんの生きざまや研究成果への注目の高さがうかがわれた。

【房日】140831*韓国からまちづくり視察団(水原)

韓国からまちづくり視察団

文化遺産活かす活動見学

(房日新聞2014.8.31付)

韓国・水原(スウォン)市のまちづくり視察団が28日から2日間、館山市内を訪れ、地域の文化遺産を活用したまちづくりの取り組みを視察した。

視察団は、同市のまちづくりに取り組む団体と官民共同の支援組織「ルネサンスセンター」の12人。

視察団と館山を結んだのは、神奈川大学助手のチョン・イルジさん。戦跡などの文化遺産を保存し、まちづくりにつなげている館山市のNPO法人安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄代表)の活動に着目し、東大大学院時代に論文に取り上げ、韓国で研究発表したことが、今回の視察につながった。

一行は、愛沢代表らの案内で、韓国ともつながりのあるハングル文字が刻まれた大巌院の四面石塔、「海の幸」を描いた青木繁が滞在し保存活動が進む布良の小谷家、布良崎神社、赤山地下壕などを視察。

地域で保存・活用に取り組む人の話にも耳を傾け、同フォーラムを中心とした館山のまちづくりの事例を学んだ。

ルネサンスセンター事務局長のパク・サンチョさんは「館山の活動はうらやましい限り。専門的に活動する人がいて、市民一人一人と一緒になってまちづくりに取り組んでいる。布良崎神社を思う地域の人の熱意には感激した。韓国に戻って館山の手法を伝えたい」。

韓国でまちづくり活動をするキム・ジョンジンさんは「韓国で同じような活動をする都市と館山でネットワークをつくり、交流して互いのまちづくりにつなげることができれば」と語っていた。

会報№7=2015.7.5

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・7月19日(土)は布良崎神社の祭礼

・7月18日(金)は布良崎神社の解説見学会

・小谷家住宅 瓦プロジェクト

・青木繁「海の幸」オマージュ展2015

・布良崎神社の奉納画(寺崎武男)調査報告

・韮崎大村美術館の寺崎武男展