館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」で、「青木繁オマージュ色紙展」が開催中だ。記念館運営を支援するチャリティー展で、青木繁を敬慕する芸術家らの作品が展示されている。開館日は土、日曜日で、11月11日まで。
小谷家の修復、保存のため全国の画家、美術関係者で組織されていた「NPO法人青木繁『海の幸』会」(今年2月に解散)の発起人の1人で、女子美術大名誉教授の吉武研司氏が呼び掛け、旧海の幸会の有志が作品を出品。売り上げを記念館の維持管理費として支援する企画。
女子美術大名誉教授で日本美術家連盟理事の入江観氏の「プロヴァンスの古城」、元東京芸術大教授で、金沢美術工芸大教授の佐藤一郎氏の「1/1布良阿由戸に咲く浜昼顔」、吉武氏の「太陽のように」など全国の画家、美大教授ら芸術家19人の色紙作品19点が並べられている。
小谷福哲館長は「こうして引き続き支援をいただきとてもありがたい。高名な画家の作品を鑑賞できる貴重な機会で、多くの方に楽しんでもらいたい」と話している。入館料は、一般200円、小中高は100円。
【写真説明】展示されている芸術家らの色紙作品=館山市布良で
青木繁「海の幸」を生んだみち(千葉県)
(朝日新聞be「みちものがたり」2018.10.6付)
愛憎渦巻くロマンチスト
「傑作」にはモデルがいた
神話の里(布良)のシーサイドセラピー(海岸浴) & 浜そうじ
…⇒印刷用PDF
日時=平成30年10月14日(日)9:30〜12:00
集合=布良崎神社
持物=ビニール袋、軍手、飲みもの、帽子、タオル
主催=青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会
事務局=NPO法人安房文化遺産フォーラム
(090-6479-3498)
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「アイドの浜はぼくらの海水浴場」
と青木繁が絶賛した阿由戸の浜は
房総開拓神・天富命(アメノトミノミコト)が上陸した
とされる神話の里です。
青木繁が歩いた漁村の路地をめぐり、
深呼吸をしながら、
景観美しい浜辺で貝殻とゴミを拾いましょう。
3施設に力作141点 女子美大付属中のスケッチ展 館山
生徒らの力作が並ぶスケッチ展=「千里の風」で9月2日まで
(房日新聞2018.8.1付)…⇒印刷用PDF
今年6月、館山市布良にスケッチツアーに訪れた、東京の女子美術大付属中学校2年生のスケッチ展が、小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」、ホテル「千里の風」、安房自然村の3か所で開催されている。9月2日まで。
布良は画家・青木繁が愛した聖地で、女子美大の名誉理事長・大村智氏が「小谷家住宅」の保存活動に尽力するなど大学とも縁の深い地であることから、今回初めて実現されたスケッチツアー。
2年生141人が2泊3日の日程で訪れ、小谷家住宅、布良崎神社、布良漁港などで絵筆を振るった。今回は子どもたちの力作141点を3施設に展示。生徒らが宿泊した「千里の風」には、小谷家住宅や漁船、布良崎神社の鳥居などを描いた48点が並べられている。
青木繁『海の幸』記念館は土曜、日曜日に開館。入館料は、一般200円、小中高は100円。
【写真説明】生徒らの力作が並ぶスケッチ展=「千里の風」で
待望の「朝日」複製完成、青木繁の絶筆作品
あす布良で除幕式
房日新聞2018.7.12付‥⇒印刷用PDF
明治期を代表する洋画家、青木繁の絶筆「朝日」の複製画が制作され、館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」に展示される。あす13日に現地で除幕式がある。
「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」の依頼で、「海の幸」や「わだつみのいろこの宮」の複製画なども手掛けた、同会副会長でカラースキャナー1級技能士の島田吉廣氏(68)=同市犬石=が制作した。
「朝日」(佐賀県立小城高校同窓会所蔵)は、28歳で早世した青木が、佐賀県唐津で最後に描いた作品。島田氏は、画像データを許可を得て入手し、作品の傷みややけをコンピューター上で巧みに修正し、制作当時の原画の色彩を原寸大(縦72・5㌢、横115・0㌢)で再現した。
「『朝日』は波に映る陽の光の色合いが素晴らしい。この色合いを表現にするのに苦労した。原作品に近いレプリカを制作することができたと思う」と島田氏。
館長の小谷福哲氏(67)は「苦労して制作してもらいありがたい。絶筆『朝日』はぜひとも欲しかった作品で、『海の幸』はじめ、5つのレプリカ作品がそろった。制作当時の色合いが表現されているレプリカならではの魅力を多くの人に楽しんでもらいたい」と喜んだ。
保存会では、青木繁の生誕記念日に合わせてあす13日午前10時から、現地で除幕式をしてお披露目する。当日は入館料(一般200円)が無料になる。
前日のきょう12日午後1時半からは、「複製画『朝日』の制作から青木繁作品を語る」をテーマに制作者の島田氏の講演もある。参加費は300円(入館料込み。資料、茶菓子代付き)。
問い合わせは、事務局の安房文化遺産フォーラム(0470—22—8271)まで。
【写真説明】「朝日」のレプリカと島田氏(右)と小谷氏= 館山
⇒印刷用PDF
◇青木繁絶筆「朝日」複製画を制作
・青木繁の生誕記念日に除幕式=7月13日10時
◇アジサイ祭り
◇3つの〝あ〟の寺子屋講座
・島田吉廣「複製画《朝日》制作から青木繁作品を語る」=7月12日
・渡辺克雄「海辺の臨床美術を体験しよう」=9月27日
◇布良崎神社祭礼=7月21日
◇安房神社1300年祭=9月10日
◇あわ歴史文化研究会
・天野努「青木繁《海の幸》の背景をめぐって」=9月22日
◇女子美術大学付属中学スケッチツアー作品展=7月28日〜9月2日
◇青木繁オマージュ色紙展=10月6日〜11月11日
◇神話の里のシーサイドセラピー(海岸浴)&浜そうじ=10月14日
◇江戸人形浄瑠璃を楽しむ会=11月23日
布良でスケッチツアー
女子美大付属中2年生141人
(房日新聞2018.6.22付)‥⇒印刷用PDF
東京の女子美術大学付属中学校2年生141人がこのほど、館山市布良にスケッチツアーに訪れ、青木繁が海の幸を描いた雰囲気を感じながら絵を描いた。
スケッチツアーは同校の伝統行事で、2年生は千葉県内で海を描くのが恒例。布良は明治を代表する画家・青木繁が愛した聖地で、女子美大の名誉理事長の大村智氏は海の幸が描かれた「小谷家住宅」の保存活動に尽力した「NPO法人青木繁『海の幸』会」の理事を務めるなど大学と縁の深い地でもあり、今回初めて布良でのツアーが実現した。
2泊3日の日程で訪れた生徒らは、初日はNPO安房文化遺産フォーラムの案内で、小谷家住宅、布良崎神社、布良漁港などを見学。2日目に1日がかりで水彩画でスケッチに取り組み、小谷家の記念館やアジサイ、港の風景、神社の鳥居越しの海など思い思いにスケッチブックに描いた。
同中学校の担当教員は「さまざまなロケーションがあり、いろいろな絵を描くことができた。館山は青木をはじめ近代画家たちが愛した地域で、そうした魅力を生徒たちも感じ取っていることが絵にも表われていた。来年もぜひ訪れて体験させたい」と話していた。