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【新美術新聞】180321*NPO法人青木繁「海の幸」会「快燦会」開催

NPO法人青木繁「海の幸」会「快燦会」開催

「小谷家住宅」修復・保存の目標達成

(新美術新聞2018.3.21付)‥⇒印刷用PDF

洋画家・青木繁が滞在し、代表作「海の幸」を制作した千葉県館山市の「小谷家住宅」の修復・保存を目的とした「NPO法人青木繁『海の幸』会(大村智理事長)は、当初の目標を達成し、2月22日、東京都内で解散式=愉快に燦然と輝くお別れの会「快燦会」を行った。

「海の幸」が生まれた小谷家を保存しようと、洋画家・吉武研司、吉岡友次郎両氏の呼びかけに、画家、美術関係者が賛同、2010年1月NPO法人の登記、同年2月に設立総会を開催、地元館山市の「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」(NPO法人安房文化遺産フォーラム)と協働し、目標金額4300万円を目指し募金活動を行った。

その輪は広く一般にも広がり、文化講演会や館山市へのバスツアー、また青木繁「海の幸」オマージュ展(出品作家269名のチャリティー展)が東京、京都、福岡など全国で14回開催された。そして寄付の目処がついた2014年4月より工事に着工、2016年2月には目標金額4300万円を達成し、同年4月29日には「青木繁『海の幸』記念館・小谷家住宅」の一般公開が開始された。

現在までにおよそ4500万円の寄付が寄せられ、同会からは約3500万円(石橋財団からの助成金はじめ、理事長の大村智氏、青木繁の孫・松永洋子ほか、オマージュ展売り上げなど、協賛会員及び協力者700人超からの寄付金)、及び地元では約1200万円(館山保存会の募金、館山市の補助金など)、ふるさと納税などを利用した寄付金が集まった。

同会副理事長の洋画家・入江観氏は「所期の目的を達成するために、予想をはるかに超えて8年の歳月がかかったが、それは多くの人々の『海の幸』への思いと善意が結晶した証であった」とこれまでの活動を振り返る。

同会のこれまでの活動記録は、詳細な報告書『青木繁「海の幸」と布良(めら)』(掲出)に編纂され、後世に残された。

なお、地元館山市では青木の没後50年を記念し1962年「海の幸」記念碑が建立され、歴史・文化的価値の高い小谷家住宅を保存するための長い活動の歴史がある。現在は「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」が継承し、小谷家の管理・運営を担い、さらなる協力を呼び掛けている。

★青木繁「海の幸」記念館・小谷家住宅

(千葉県館山市布良1256)

開館:毎週土・日曜(お盆時期・年末年始を除く、4月〜9月=10〜16時、10〜3月=10〜15時

料金:維持協力金・一般200円

※布良へは東京駅八重洲南口発、バスタ新宿発の高速バスが便利。

【房日】181017*青木繁オマージュ展、19点の色紙を展示

館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」で、「青木繁オマージュ色紙展」が開催中だ。記念館運営を支援するチャリティー展で、青木繁を敬慕する芸術家らの作品が展示されている。開館日は土、日曜日で、11月11日まで。

小谷家の修復、保存のため全国の画家、美術関係者で組織されていた「NPO法人青木繁『海の幸』会」(今年2月に解散)の発起人の1人で、女子美術大名誉教授の吉武研司氏が呼び掛け、旧海の幸会の有志が作品を出品。売り上げを記念館の維持管理費として支援する企画。

女子美術大名誉教授で日本美術家連盟理事の入江観氏の「プロヴァンスの古城」、元東京芸術大教授で、金沢美術工芸大教授の佐藤一郎氏の「1/1布良阿由戸に咲く浜昼顔」、吉武氏の「太陽のように」など全国の画家、美大教授ら芸術家19人の色紙作品19点が並べられている。

小谷福哲館長は「こうして引き続き支援をいただきとてもありがたい。高名な画家の作品を鑑賞できる貴重な機会で、多くの方に楽しんでもらいたい」と話している。入館料は、一般200円、小中高は100円。

【写真説明】展示されている芸術家らの色紙作品=館山市布良で

神話の里(布良)のシーサイドセラピー(海岸浴) & 浜そうじ

神話の里(布良)のシーサイドセラピー(海岸浴) & 浜そうじ

…⇒印刷用PDF

日時=平成30年10月14日(日)9:30〜12:00

集合=布良崎神社

持物=ビニール袋、軍手、飲みもの、帽子、タオル

主催=青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会

事務局=NPO法人安房文化遺産フォーラム

(090-6479-3498)

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「アイドの浜はぼくらの海水浴場」

と青木繁が絶賛した阿由戸の浜は

房総開拓神・天富命(アメノトミノミコト)が上陸した

とされる神話の里です。

青木繁が歩いた漁村の路地をめぐり、

深呼吸をしながら、

景観美しい浜辺で貝殻とゴミを拾いましょう。

【房日】180801*女子美付属中のスケッチ展

3施設に力作141点 女子美大付属中のスケッチ展 館山

生徒らの力作が並ぶスケッチ展=「千里の風」で9月2日まで

(房日新聞2018.8.1付)…⇒印刷用PDF


今年6月、館山市布良にスケッチツアーに訪れた、東京の女子美術大付属中学校2年生のスケッチ展が、小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」、ホテル「千里の風」、安房自然村の3か所で開催されている。9月2日まで。

布良は画家・青木繁が愛した聖地で、女子美大の名誉理事長・大村智氏が「小谷家住宅」の保存活動に尽力するなど大学とも縁の深い地であることから、今回初めて実現されたスケッチツアー。

2年生141人が2泊3日の日程で訪れ、小谷家住宅、布良崎神社、布良漁港などで絵筆を振るった。今回は子どもたちの力作141点を3施設に展示。生徒らが宿泊した「千里の風」には、小谷家住宅や漁船、布良崎神社の鳥居などを描いた48点が並べられている。

青木繁『海の幸』記念館は土曜、日曜日に開館。入館料は、一般200円、小中高は100円。

【写真説明】生徒らの力作が並ぶスケッチ展=「千里の風」で

【房日】180712*待望の「朝日」複製画完成

待望の「朝日」複製完成、青木繁の絶筆作品

あす布良で除幕式

房日新聞2018.7.12付‥⇒印刷用PDF

明治期を代表する洋画家、青木繁の絶筆「朝日」の複製画が制作され、館山市布良の小谷家住宅「青木繁『海の幸』記念館」に展示される。あす13日に現地で除幕式がある。

「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」の依頼で、「海の幸」や「わだつみのいろこの宮」の複製画なども手掛けた、同会副会長でカラースキャナー1級技能士の島田吉廣氏(68)=同市犬石=が制作した。

「朝日」(佐賀県立小城高校同窓会所蔵)は、28歳で早世した青木が、佐賀県唐津で最後に描いた作品。島田氏は、画像データを許可を得て入手し、作品の傷みややけをコンピューター上で巧みに修正し、制作当時の原画の色彩を原寸大(縦72・5㌢、横115・0㌢)で再現した。

「『朝日』は波に映る陽の光の色合いが素晴らしい。この色合いを表現にするのに苦労した。原作品に近いレプリカを制作することができたと思う」と島田氏。

館長の小谷福哲氏(67)は「苦労して制作してもらいありがたい。絶筆『朝日』はぜひとも欲しかった作品で、『海の幸』はじめ、5つのレプリカ作品がそろった。制作当時の色合いが表現されているレプリカならではの魅力を多くの人に楽しんでもらいたい」と喜んだ。

保存会では、青木繁の生誕記念日に合わせてあす13日午前10時から、現地で除幕式をしてお披露目する。当日は入館料(一般200円)が無料になる。

前日のきょう12日午後1時半からは、「複製画『朝日』の制作から青木繁作品を語る」をテーマに制作者の島田氏の講演もある。参加費は300円(入館料込み。資料、茶菓子代付き)。

問い合わせは、事務局の安房文化遺産フォーラム(0470—22—8271)まで。

【写真説明】「朝日」のレプリカと島田氏(右)と小谷氏= 館山