現在の富崎の様子
富崎地区では、およそ90隻ほどの漁船があり、陸地近くの海で魚をとる沿岸漁業が行われています。魚をとる方法は、魚の種類や大きさなどによって違いますが、富崎では「刺し網(さしあみ)漁」や「一本釣り」「定置網漁」などが行われています。
布良(めら)の沖合いは、冬場は西風が強く、海が荒れることが多いため、漁に出ることができない日があります。また、台風などにより定置網が壊されてしまうなどの被害も多くあり、1年間の水揚高が海流や気候に大きく左右されてしまいます。
富崎沖では、1年を通じて、ヒラメやアジ、タカベ、イセエビなどさまざまな魚が水揚げされていますが、ここ数年、漁獲量が減ってきているといわれています。
漁業協同組合では、沖合いの海底にコンクリートブロックを沈め、魚の住む家を作ったり、タイやヒラメの稚魚やサザエの稚貝などを近くの海に放流して、魚が多く住みつき、増えるようにしています。
また、漁業にとって大切な港を安全で働きやすいように広げたり、波を防ぐ堤防を丈夫につくりかえたりしています。
(南房総データベース・ふるさと百科より)