建物

建物概要

千葉県指定有形文化財(建造物) 千葉県立安房南高等学校旧第一校舎

【指定年月日】1995(平成7)年3月14日
【所 在 地】千葉県館山市北条611

施 工 昭和5年
設計者 不明
施工者 大倉組
構 造 木造2階建
外 壁 下見板張り
屋 根 寄棟造
葺 材 瓦葺
建築面積 1,116㎡

旧千葉県立安房南高等学校の木造校舎は、関東大震災から7年後の1930(昭和5)年に建てられました。災害の経験を生かした耐震構造建築で、昭和初期の貴重な建築物です。大きく羽を広げた白鳥のように左右対称の美しい外観で、木造2階建ての各所にきめ細やかな設計配慮がされています。特に、玄関扉上のひし形のレリーフ、玄関内部にはひし形のはめごろし窓、階段の欄干装飾など、様々な意匠が凝らされています。


…⇒ 詳細は「木造校舎の紹介」をご参照ください。

 

同時代の建物

安房南高等学校 講堂

竣 工 昭和6年
設計者 不明
施工者 大倉組
構 造 木造1階建て
外 壁 下見板張り
屋 根 切妻造
葺 材 スレート葺
建築面積 460㎡

最終的には学年集会等の集会所として使用されていた。窓周りがサッシに変わっているが、演壇や天井の格天井のほか、小幅板打ち上げの軒裏と鼻隠板取り付けの軒先が、半切妻スレート葺きの屋根とともに残っている。また、玄関上の装飾窓は亀甲形のデザインが採用されている。

 

安房南高等学校 旧体育館(旧生徒控所)

竣 工 昭和6年
設計者 不明
施工者 大倉組
構 造 木造1階建て
外 壁 モルタル塗り
屋 根 切妻造
葺 材 アルミ板葺
建築面積 517㎡

当初生徒控所として建てられ、体育館としても使われた後、最終的に剣道場となった。外壁、天井、屋根の葺材などが変更されているが、縦長平面の一方に付いた土間庇の玄関構えや、外部に1間ごとに付けた控壁、縦板張り大壁とした内部の造作が残っている。玄関上の装飾窓は正方形を組み合わせたデザインが採用されている。

 

安房高等学校 無弦館 記念館(旧本館)

竣 工 昭和6年
設計者 不明
施工者 不明
構 造 木造1階建て
外 壁 下見板張り
屋 根 切妻造
葺 材 スレート葺
建築面積 258㎡

新校舎建設に伴い移築保存された旧本館で、中央の玄関部分と左手の事務室と校長室及び右手の応接室と宿直室、保健室が残されている。玄関を突出させ、校舎背後に廊下を通したシンメトリーの平面である。建具など造作は簡素にまとめられているが、校長室や応接室の方形を組み合わせた中心飾りや、丸棒を渡したカーテン吊りは特別な仕様となっている。